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崔京周、プレーオフ制して初勝利!

堅実なプレーを見せてきた韓国の崔京周(チェ キョンジュ)だったが、終盤になってついにショットが乱れ始めて9アンダーへ後退。激しく追い上げたインドのジーブ・ミルカ・シンとのプレーオフへもつれ込んだ。しかしプレーオフ最初のホールでシンはボギー。崔京周が大きな優勝を決めた。

余裕のアドバンテージを持ってスタートした崔京周は3番4番でダメ押しの連続バーディとし、完全な独走になりそうな気配だった。14番から「自分のコントロールができなくなり」ショットがブレだしたが、しかし「これは絶対自信がある」という絶妙のパッティングで危ないパーセーブが続いた。

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そして17番、ついにシンに並ばれるボギー。18番も「これを入れてプレーオフにもちこまないと、この4日間が無駄になってしまう」という絶体絶命の4メートル余りのパーパットを決める綱渡りのようなプレーオフ確保だった。インでは結局13パット。

これだけ追い込まれながらも跳ね返す強靱さは、やはり感嘆に値する。決して飛ばすわけではない。柔らかなアイアンショットとスムーズなタッチのパッティング。こんな強さを持ちながら国際的にはまったく無名の選手がアジアにはいる。これまで何も疑問をもたないで眺めてきた日本の選手たちが、ほんの数人を除いてみんな柔弱なお坊ちゃまのようにさえ見えてくる。

信じられないようだが崔京周はこの勝利が初めての海外優勝。「これで道が開けた。世界的なプロになるのが夢」という。アジアンツアー総合優勝も決めたし、高額賞金の日本ツアーシード権も確保。全英オープンにも出場できる。無名の男が一気に檜舞台へ躍り出るチャンスをがっちりつかんだ。

プレーオフのセカンドショットがJ.M.シンにとってはアンラッキーだった。「ライが悪かった。どろどろでフライヤーになりそうだなと思ったら、やっぱりフライヤー。でもパットを決めればいいんだ、と思ってたから諦めてはいなかったんだが・・・」 ここ2年で3回目のプレーオフ。みんな負けてしまった。「ま、今度こそ大きな試合のプレーオフで勝てるんじゃないかな」

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1999年 アジアンツアー キリンオープンゴルフ



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