初日64をマークして単独首位発進を決めた昨季賞金王・藤田寛之

◇国内男子◇長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント 初日◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ（北海道）◇7096ヤード（パー72）

昨年の賞金王・藤田寛之が初日から8バーディ、ノーボギーのゴルフで単独首位スタートをきった。今季は2月の「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」からシーズンインとなった藤田だが、その直前に右脇腹の疲労骨折が発覚。国内ツアーに入っても7試合中4試合で予選落ち。

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前週の「～全英への道～ミズノオープン」でも、予選落ちとなったが、今週は2009年に優勝を果たした思い出の地。2位に2打差をつける絶好のスタートを切ったことで、残り3日間の戦いに注目が集まる。

6アンダー2位タイはキム・ヒョンソン（韓国）、マイケル・ヘンドリー（ニュージーランド）、ハン・リー（米国）の3人。5アンダー5位タイには内藤寛太郎、井上信、片山晋呉、平本穏の4人。片山と井上は先週からの好調を維持している。

大会ホストプロとして、今季初の試合を迎えた丸山茂樹は、2アンダーの30位タイ。先週はプロ転向後初の予選落ちを喫した松山英樹は、2バーディ、1ボギーと伸び悩み、1アンダーの47位タイにとどまっている。

＜今季初勝利へ 藤田寛之が好発進＞

前週の「～全英への道～ミズノオープン」は予選落ち。北海道に乗り込むまでは、万全とは言える状態には程遠かった。だがこの初日、出だしの10番で4メートルを沈めてバーディ発進を決め、13番でピン奥から8メートルを沈めて2つ目。その後も順調にスコアを伸ばしていくと、ショットも次第に上り調子に。終わってみれば、前後半ともに4バーディ。リーダーボードの最上段に名前を掲げた。

今大会に入る直前、自分のスイングを見失い、芹澤信雄の助けを請うた。電話の先の師匠は北海道・帯広にいた。そして芹澤はこのセガサミーカップのマンデー予選を受験したが、出場権獲得はならず、そのまま今週火曜日に藤田らに直接指導を施した。「44歳になってまで、まだ師匠が必要とか言っていていいのかな」と苦笑いの藤田。しかし「でもそれで良くなっているのは事実」と復調の兆しもわずかながら見えている。

今大会を終えると、「全英オープン」、「全米プロ」と夏場のメジャートーナメントに再び挑戦する。現段階ではそのビッグイベントに向けた調整の考えや、自信もほとんどない。ただし「こういうゴルフ、自分のゴルフが何発か出れば変わってくる。勝手に弾みはついてくるもの」と自身への期待も少なからずある。昨年度の賞金王は、そろそろ目覚めても良い頃だ。