キャロウェイの開発担当者に聞く!NEWレガシーシリーズの進化と性能(ドライバー編)
日本市場向けのブランドとして、2008年に登場したキャロウェイのレガシー。
その待望の新作が今年7月に発売される。従来モデルと比べて、新モデルでは何がどのように進化したのか。本国で開発担当のリーダーを務める、アラン氏に話を聞いた。
【アラン・ホックネル(Dr.Alan Hocknell)氏プロフィール】
1998年にキャロウェイに入社し、2009年からは同社の調査&開発部門担当(R&D)上席副社長を務め、クラブやボールの新製品開発、テクノロジー、デザインなどの統括ディレクションを担当。機械工学と技術メカニックの博士号、エンジニアリングとマネージメントの修士号を持つエリートエンジニアで、自身もシングルハンデのゴルファー。
■NEWレガシードライバーはつかまえやすく高弾道!自分に合ったヘッド重量で飛ばせる
GDO:新しいレガシーには、“クラブ自身が仕事をする”というコンセプトが掲げられています。これはクラブの設計面において、具体的にどのような意味を持っているのでしょうか?
アラン:NEWレガシードライバーは、従来モデルよりもドローバイアスに設計するで、アベレージゴルファーがよりストレートボールを打ちやすいように開発されています。ゴルファーが無理にボールをつかまえなくても、クラブが自然とボールをつかまえてくれるのです。実は、アマチュアだけでなく、プロや上級者のなかにも、クラブ自体につかまりの良さを求めるゴルファーは多いんですよ。
GDO:昨年発売された『レガシーブラック ドライバー』も、球のつかまりと操作性が良く、プロや上級者を中心に高い評価を得ましたよね。新しいレガシーは、それよりもっとやさしく打てるように開発されたモデルと考えていいんでしょうか?
アラン:そうですね。前作のレガシーや『レガシーブラック』と比べると、球のつかまりの良さがアップしただけでなく、ボールが上がりやすいようにも設計されています。昨年度に『レガシーブラック』が登場したことで、NEWレガシーはゴルファーの対象年齢を上方にシフトして開発されています。『レガシーブラック』の対象年齢は40~55歳、NEWレガシーの対象年齢は50~70歳です。
GDO:NEWレガシードライバーには、従来モデル同様にシャフト長の異なる2つのモデルがラインナップされていますね。2010年モデルのレガシードライバーでは、タイプSとタイプLというモデルに分けられ、ヘッドの体積や形状が異なっていましたが、今回の新モデルも、シャフト長によってヘッドの設計を変えているのでしょうか?
アラン: NEWレガシーでは、シャフト長が違っても同じデザインの460ccのヘッドを採用しています。ただし、長さが違っても同じ振り心地が得られるように、交換式のウェイトスクリューによってヘッド重量を変えてあります。この交換式ウェイトスクリューを採用したものも、NEWレガシードライバーの大きな特徴です。ウェイトスクリューは重さの異なる5種類が用意され、ゴルファー自身が簡単に交換できるようになっています。
GDO:ヘッドのウェイトを替えることで、ゴルファーはどういった恩恵を受けられるのでしょうか?
アラン:ゴルファー個人によって、パワー、スイングスピード、テンポは異なり、適正ヘッド重量も異なります。軽量ヘッドの長尺シャフトでヘッドスピードを上げて飛ばせる人もいれば、重いヘッドで衝突力を上げて飛ばせるゴルファーもいるのです。また、当社のテストデータでは、重いヘッドのほうがボール初速がアップし、飛距離が伸びるゴルファーが多いことが分かっています。NEWレガシーでは交換式のウェイトスクリューを採用することによって、より幅広いゴルファーの「飛ばしたい!」という要望に対応できるようになりました。