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【アラン・ホックネル（Dr.Alan Hocknell）氏プロフィール】
1998年にキャロウェイに入社し、2009年からは同社の調査＆開発部門担当（R&D）上席副社長を務め、クラブやボールの新製品開発、テクノロジー、デザインなどの統括ディレクションを担当。機械工学と技術メカニックの博士号、エンジニアリングとマネージメントの修士号を持つエリートエンジニアで、自身もシングルハンデのゴルファー。

NEWレガシーアイアンは7番で160ヤード飛ばすことを目指して開発された

NEWレガシーアイアンは7番で160ヤードを目指す！そのテクノロジーとは

GDO：NEWレガシードライバーと同じように、新しいレガシーアイアンも従来モデルよりやさしく打てるように設計されているのでしょうか？

アラン：NEWレガシーアイアンは、これまでのレガシーアイアンと比べて、もっともやさしく、もっとも飛ばせるアイアンになっています。新モデルを開発するにあたり、日本サイドからは「ヘッドスピード40m/sのアベレージゴルファーが、7番アイアンで160ヤード飛ばせるモデルを作って欲しい」という要望がありました。ですから、飛距離を伸ばしながらも、さらにやさしく打てるように考えて作られています。

GDO：新しいレガシーアイアンは、従来モデルよりもロフトが1度ストロング化されて、7番でロフトが30度になっていますね。これが飛ばせる秘密でしょうか。

アラン：アイアンというのは、単にロフトを立てただけでは球が上がらなくなり、飛距離を伸ばすことができませんし、グリーンで止めることができません。ですから、NEWレガシーアイアンでは、4番から7番まえはソールにタングステンウェイトを配置し、低・深重心化して、弾道の高さが得られるように設計してあります。

GDO：ヘッドサイズも、これまでのモデルより大きめになっていますね。

アラン：レガシー史上で、もっとも大きなヘッドになりました。実は、2010年モデルを開発する際にも、もっとやさしく打てるようにヘッドを大きくしようとしたのですが、どうしても打感が悪くなるデメリットがあり、見送られた経緯があります。複合素材の大きなヘッドでショットのやさしさを求め、さらに打感まで良くするのはエンジニアリングの面でとても難しいことなのです。

GDO：新しいレガシーアイアンでは、そのデメリットが払拭されているのですね。どのような工夫があるのでしょうか？

アラン：開発段階では、音の波形をコンピュータ解析し、ヒューマンテストを繰り返しました。そして、今回の新モデルではバックフェースのV.A.R.メダリオンをより進化させることで、打感を向上させることに成功しました。クラブの開発は、コンピュータによる設計と解析だけでなく、そこに人間の慣性を融合させることも大事です。NEWレガシーアイアンは、やさしく飛ばせるうえに、打ったときに心地良いフィーリングが得られるモデルに仕上がっています。