【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全米OPレポート〈6〉】
2012年 全米オープン
期間:06/14〜06/17 場所:オリンピッククラブ(米国カリフォルニア州)
T.ウッズ首位浮上!藤田42位で決勝R進出、遼は予選落ち
◇米国男子◇全米オープン 2日目◇オリンピッククラブ(カリフォルニア州)◇7170ヤード(パー70)
今季の海外メジャー第2戦は、アンダーパーで第2ラウンドを終了したプレーヤーがわずか3人となった。その多くの選手が軒並みスコアを落とす展開の中、2位タイから出たタイガー・ウッズが「70」でまとめて通算1アンダーをキープし、ジム・フューリック、デビッド・トムズと並ぶ首位タイに浮上した。2打差の1オーバー4位タイにグレーム・マクドウェル(北アイルランド)ら4人がつけている。
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そして初日1アンダーの15位タイと好スタートを切った石川遼は1バーディ、5ボギー、2ダブルボギーの「78」と崩れ通算9オーバーの73位タイに急降下。カットラインに1打足りず予選ラウンドで姿を消した。谷口徹は通算11オーバー、高山忠洋は13オーバーで予選落ち。一方、藤田寛之が1バーディ、2ボギーの「71」と耐えて通算6オーバーの42位タイで日本勢でただ一人決勝ラウンド進出を果たした。
その他、昨年王者のロリー・マキロイ(北アイルランド)、世界ランクトップのルーク・ドナルド(イングランド)、今年のマスターズ覇者バッバ・ワトソンらも予選2日間で姿を消した。
<タイガー、3連続ボギーにも冷静沈着>
「風が舞っていて難しかったが、このコンディションで良いプレーができたよ」。第2ラウンドは、スタートからタフなホールが続く1番からのティオフ。風の影響も見て「最初の6ホールまでで1オーバーだったらOK」というプランで臨んだタイガーは、3番(パー3)でバーディを先行させるも、5番、6番と、納得のフィーリングで打ったセカンドが結果に伴わず連続ボギー。ここまでは計算の内だったが、7番で3連続となるボギーを叩き、不穏な空気が周囲を包んだ。
しかし、「それ以降は、ティショットがグリーンの近くまで届く易しいホールが続く」と焦りはなかった。424ヤードの10番でバーディを奪い返すと、13番(パー3)でも前半のボギーを帳消しにする3つ目のバーディ。再びアンダーパーの領域に戻して通算1アンダーの首位タイに浮上、最終組の権利を手にして決勝ラウンドを迎える。
「今は良いポジションにいられている。明日のために、今日はよく休むことにするよ」。トーレパインズで開催された08年大会を最後に、メジャータイトルを逃し続けているタイガー。4年ぶりの栄冠を手にすべく、まずは体を休め、勝負の決勝ラウンドに向けてじっくりと牙を磨く。