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首位発進のさくら、復調への大きな一歩 「たまたまじゃない、と思いたい」

今季はショットとパットの不調が入れ替わるように続き、未だ勝利から見放されているシーズンが続く横峯さくら。そのうっ憤を晴らすかのように、「マスターズGCレディース」初日に7バーディ、ノーボギーの「65」をマーク。7アンダーは2位と2打差、09年の「伊藤園レディス」以来となる単独首位発進を切った。

ここ最近は特に、スイングの修正にもがき苦しんだ。バックスイングがアウトサイドに上がり過ぎていた傾向を知り、一ヶ月前から本格的にスイングプレーンの修正に着手。しかし、状況はなかなか改善に向かわず、先週の「富士通レディース」に至っては出球が右に出るティショットをコントロールしきれず、自身2度目となる決勝ラウンド最下位を経験した。練習場ではイメージ通りのボールが打てるのに、肝心の試合で再現できない。「何で、できないんだろう。自分の不甲斐なさに、ストレスが溜まった」と、先週の結果を振り返る。

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ショット復調のヒントを掴んだのは、屈辱を味わった先週の最終ラウンドの直後。「気持ち悪さを残したくなかった」と30分ほどドライバーの居残り練習を敢行するさなか、キャディのジョンの指摘により、ダウンスイングで左腰に壁をつくる意識に重きを置いた。その途端、最近には無かった感触が蘇ってきた。「“これか?”と掴んで、ここ(マスターズGC)に来られたことは良かった」との手応えがそのまま、コースレコードを更新するビッグスコアに繋がった。

スイングプレーンの修正は引き続き行っており、「まだ出来たり、出来なかったり」と不安要素を残しながらも、「これまでは悪いショットをしたときに“何でだろう?”という感じだったけど、“こうしよう”というのが分かってきたことは大きい」と淀みなく話すその口調は力強い。単独首位発進とした3年前の「伊藤園レディス」では、3日間その座を守りきっての完全優勝。その再現への期待が寄せられるが、本人は至って冷静。「まだ気づいてから日が浅いし、“これで戦える”という感じまでになれたら嬉しい。(今日が)たまたまじゃない、と思いたいですね」。そう笑う表情はしかし、これまでに見られなかった余裕の含みも感じられた。(兵庫県三木市/塚田達也)

2012年 マスターズGCレディース



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