2008年 We Love KOBEサントリーレディスオープンゴルフトーナメント
期間:06/12〜06/15 場所:六甲国際GC(兵庫)
桃子、ホームコースで号泣の今季初V!
「サントリーレディス」最終日、最終組の上田桃子は首位の大山志保と2打差の単独2位からスタートした。2番で2段グリーンの下の段から10m程のパットを2.5mオーバーさせたが、返しを入れてナイスパー。しかし、その後はすぐにパットのタッチは合ってくる。
4番パー5の3打目を、SWでピンそば1.5mにつけてバーディを奪ったが、7番では1mのパーパットを外してボギーとしてしまう。しかし、続く8番で10mを沈めてバーディを奪うと、上田は右手を突き上げた。
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首位スタートの大山は前半を終えて2つスコアを落とす。上田が11番で3パットのボギーを叩くと、二人は通算7アンダーで並んだ。
15番で8mのスライスラインを読みきってバーディを奪った上田に対し、大山はグリーン奥からのアプローチをミスし、ボギーを叩く。だが続く16番ホールでは、大山がピンそば3mにつけてバーディを奪うと、上田は50cmのパーパットを外し、再び7アンダーの同スコアになった。
迎えた最終18番。「正直、16番から行動が早くなっていて、抑えるのに必死だった」という上田。グリーンを狙った第2打は、わずかに届かず花道に止まった。ピンまで約20ヤード。「難しかったので、逆に集中できた」という上田は、アメリカツアーで一番練習したというPWを使った低いアプローチでピンそば50cmにつけた。
対する大山はパーオンに成功し、ファーストパットを1mに寄せたが、このパーパットをまさかの失敗。その瞬間、大山の目には涙がにじんだ。50cmのウィニングパットを沈めた上田も、こみ上げる感情を抑えられず、その場にしゃがみこんでしまう。嬉し涙と悔し涙。力を出し切った新旧女王の戦いは、上田の今季初勝利で幕を閉じた。
「本当にこれだけ短いパットを外したことは無くて、なんで外しているのか分からなくて、気持ちを平坦にするのが難しかった。最後は『自分が一番このコースで練習したんだ』って思って…。ラウンド中に弟が見えて、『絶対来ない』って言っていたけど、コースの中で初めて見て嬉しかった。大山さんは嫌なパターを決めたり、自分がボギーのときにバーディを獲ったりして、やっぱり気持ちが強いと思った。(最後は)いろんな思いがこみ上げて、感情を止められなかったです。
プレーオフは覚悟していました。(大山がパーパットを外した時は)何も考えられなかった。『えっ』とも『やった』とも思わず、『このパットを入れるんだ』しかなかった。
自分の誕生日と父の日と最終日が重なって、父には最高のプレゼントが出来た。それでも、自分の父というよりは、江連さんのお父さん(輝男さん/6月 4日に他界)の事が大きかった。この大会しか勝つって約束をしていなかったし、パターが決まったのも、ラッキーがあったのも…。お父さんが最終日を父の日にしてくれたんだと思う。」