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2016年 全米オープン
期間:06/16〜06/19 場所:オークモントCC(ペンシルベニア州)

ジャック・ニクラス インタビュー オークモントよもやま話(上)

米国Golf Digest誌6月号 2016 全米オープン特集

1962年、オークモントCCで行われた「全米オープン」は、ゴルフ界の帝王ジャック・ニクラスの数々の偉業のルーツともいえる大会でした。プロ転向して直後に臨んだ試合で、地元ペンシルベニア州出身のアーノルド・パーマーをプレーオフの末に破って初優勝。歴代最多メジャー通算18勝の最初の勝利でした。あれから40年あまり。ニクラスがオークモント、パーマーと全米オープン、そして家族とのエピソードなどをインタビューで披露しました。

◆「全米オープンこそがナンバーワン」
「全米オープン」は常に私にとってナンバーワンだった。私は米国人であり、この大会は私の国のチャンピオンシップなのだよ。メジャーで2番目の存在は「全英オープン」だ。と言うのも、これは必然的に私にとって米国以外の全ての国々のチャンピオンシップということになるからね。3番目は「全米プロゴルフ選手権」だった。私はプロフェッショナルであり、自分の生業でベストになるのには大きな意味があるものだよ。これで、「マスターズ」の位置付けが興味深いことになったね。

「マスターズ」はいつだって一番好きな大会だった。ボビー・ジョーンズこそ私のヒーローで、あの大会ではあまりに多くの素敵な経験をしたからね。しかし、厳密には、あの大会はチャンピオンシップではないのだよ。だから、その意味であの大会は他の3大会を上回らない。あの大会には、大会名に『選手権』の文字が入っていないからね。「マスターズ」はメジャーすべてに最高の貢献をしており、単に王者を決めるという次元よりはるかに高い所に立っているということで唯一無二だ。それにあの大会のフィールドは国際的な規模が小さい。故に、順位付けが難しい。だから、私はこう言うことにする。「今ツアーでプレーする選手で投票を行ったなら、『マスターズ』はゴルフにおけるナンバーワンの大会ということになるだろう」と。

◆「オークモントは米国で一番難しい」
オークモントはこの合衆国で最も難しいコースかもしれない。カーヌスティがあるので、世界で最も難しいわけではないが、米国の中では真っ先にその名が挙がるし、ウィングフットと並ぶ最難関と言って良いだろう。その難度は、テレビでは見ることのできない多くの要素の合算なのだ。語るに足る池もなければ、水域もない。しかし、人の手による農場の溝はそこかしこにあり、簡単に捕まってしまうんだ。

心をそそるホール設計がトラブルを誘う。グリーンはアンジュレーションに富んでいるわけではないが、とても傾斜がきつい。ピンそばにつけるには、アイアンショットを両方向に曲げる技量が必要で、高低も打ち分けなければならない。グリーンはタフで、極度に硬い。オークモントほど雨を通さないグリーンは、他にはないね。傾斜度により水はグリーンから零れ落ち、1時間もすれば元の硬さに戻っているんだ。バンカーも難しいし、コースを通して一息つけるところはほぼないね。

◆「オークモントはバンカーも厄介だ」
オークモントは溝のような深いバンカーで有名だが、最近誰かから、グリーンサイドのバンカーは1962年の「全米オープン」のために深く掘られたと聞いたんだ。それに関して、私の記憶は曖昧で、すでに若干溝のように掘られていたような気もするのだけど…。練習ラウンドを終えたとき、オークモントのバンカーは何としても避けなければいけないと分かったよ。砂は川砂で、とても重く、そこからプレーするのが難しい。あそこから出す時はスピンをかけられない。特に、3番と4番で作用しているチャーチピューズ(教会の椅子)バンカーは避けるようにした。私は1962年、73年、83年、そして94年にオークモントでの「全米オープン」でプレーしたが、選手がチャーチピューズバンカーに捕まるのを見たときは、みんなが結局は横に出していたよ。まあ、それは公平なのだけどね。バンカーは避けるべき場所なのだから。

米国Golf Digest誌6月号 2016 全米オープン特集

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