優勝したチャール・シュワルツェルのスイング分析
2011年 マスターズ
期間:04/07〜04/10 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
初優勝のC.シュワルツェル、G.プレーヤーの“偉業”に花を添える
今季のメジャー第1戦「マスターズ」は10日(日)、最終ラウンドを行い首位に4打差の2位タイからスタートしたチャール・シュワルツェルが、この日のベストスコア「66」をマークして通算14アンダーとし逆転でメジャー初優勝を飾った。南アフリカ勢がマスターズを制覇したのはゲーリー・プレーヤー、トレバー・イメルマンに続く3人目となる。
最終組のひとつ前でラウンドしたシュワルツェルは前半から“持っていた”。出だしの1番ではグリーン右サイドからのアプローチを直接沈めてチップインバーディ。3番ではフェアウェイからの第2打をグリーンに乗せ、右から下る傾斜を使って直接カップに沈めイーグルを奪った。
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中盤はスコアが伸ばせず苦しんだが、一時はトップに5人が並ぶ大混戦をかき分けて終盤に猛チャージ。15番(パー5)ではグリーン奥からのアプローチを寄せてバーディ、16番(パー3)ではピン下4メートルの軽いフックラインを沈めた。続く17番は右サイドのセカンドカットから3メートルにつけ3連続バーディで単独首位に浮上。そして最終18番では、スタンディングオベーションでグリーンに迎えられると、何度も練習してきたピン右からのラインを読み切って4メートルを沈め、両手を天に突き上げた。
グリーンジャケットに袖を通すと「本当にうれしい。エキサイティングな1日だった。叫び声(歓声)がたくさんあがって、信じられないような雰囲気になった。驚くべき1日だ」と喜びをかみしめた。今年の1月の「ヨハネスブルグオープン」を含め欧州ツアーでは過去6勝をマークしていたが、米国では今大会が初勝利。同郷のルイ・ウーストハイゼンが昨年の全英オープンで優勝したことに刺激を受け奮起したことを挙げ「彼には本当に感謝している」と話した。
75回目を迎える今大会は、母国・南アフリカの英雄ゲーリー・プレーヤーが1961年にアメリカ人以外の選手、インターナショナルプレーヤーとして初めてマスターズで優勝してからちょうど50年という節目の年に行われた。プレーヤーは試合直後、「ものすごく喜んでいる。おめでとう。彼や彼の家族、そして彼を支えるチームは本当によくやった」とメッセージ。圧巻の4連続バーディ締めを「これが王者のフィニッシュだ!」と讃えていた。