S.ルイス、チェ・ナヨンが首位で並ぶ 有村智恵は22位タイで最終日へ
2013年 HSBC女子チャンピオンズ2013
期間:02/28〜03/03 場所:セントーサGC(シンガポール)
“エリートフィールド”で戦う、無名の母国選手
今週、シンガポールで開催されている米国女子ツアー「HSBC女子チャンピオンズ」。出場できるのは、昨シーズンの優勝者や世界ランキング上位20名など限られたトッププレーヤー63名のみ。この“エリートフィールド”の中にあり、世界ランキング対象外ながらシンガポール国籍の選手がただ1人出場している。
クリスタベル・ゴウ、24歳。シンガポールの女子ゴルフ界で初めてプロとなり、2010年から米国の2部ツアーを主戦場としている。今年1月31日に当大会開催コースであるセントーサGCで行われた地区予選会に出場し、トップ通過者に付与される一枠の出場資格を見事に獲得。ゴウが米国女子ツアーに出場するのは、2011年の当大会以来2回目となる。
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初の米ツアー出場となった2年前は、4日間で通算34オーバーを叩き最下位。ゴウにとっては、「2011年を振り返ると、世界のベストゴルファーたちに立ち向かうことはとても困難なことだった」とホロ苦い記憶となっている。しかし、今年の大会を迎えるにあたり「今は経験も積んだし、昨年に比べてスイングとショートゲームの練習を積んできた。良いパフォーマンスを出せることに期待しているし、とっても楽しみ」と、開幕を心待ちにしていた。
そして迎えた2013年大会。3日目を終えて通算22オーバーの最下位に沈んではいるが、このフィールドと難度の高いコースで、実績の無い若手に結果を求めるのは正直厳しいだろう。それよりも目についたのは、ゴウの組に続くギャラリーがあまりに少ないこと。「シンガポールで盛んなのはフットボールとテーブルテニス。ゴルフ? ノーだね」とはタクシーの運転手の言葉。先週のタイで見た地元ゴルファーへ送る熱狂的な声援を見ているだけに、なおのことゴルフへの関心の低さを感じた。
「最下位はもういや。今年は何人かの上に行きたいわ」。どんなスポーツでも、グローバルな活躍を国民に認知させることが熱気を高める近道。この大舞台でゴウが1人抜き、2人抜き、最下位から抜け出す小さな一歩が、将来的なゴルフ隆盛へと繋がれば良いのだが。(シンガポール・セントーサ島/塚田達也)
塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。