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大歓声?大ブーイング? 石川遼がスタジアムホールに初挑戦

米国男子ツアーの今季第5戦「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」は31日(木)から4日間、アリゾナ州のTPCスコッツデールで開催される。ツアーでも屈指の集客力を誇る同大会の名物のひとつが、16番のパー3。ホールの周囲360度がギャラリースタンドとなっている“スタジアム”だ。

年を追うごとにその規模が増強され、現在では2万人弱を収容するといわれるこの観客スペース。例年、場内は普段のゴルフ場とは一線を画した雰囲気を生んでいる。15番でのプレーを終えた選手がトンネルをくぐった先に見るのは、まるで野球場のような喧騒と熱狂する人々の姿。座席にはアルコールが入ったギャラリーも多数。ナイスショットには大歓声が普段より何倍も響くが、一方で、興奮を呼ばないミスショットには容赦なくブーイングが浴びせられる。もちろん、いつもの何倍もだ。

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2009年に米国男子ツアーに初出場した石川遼だが、この大会に参戦するのはPGAメンバー1年目の今年が初めて。しかし予備知識はもちろんある。「酔っぱらっている方が大半かもしれないけど(笑)、アメリカのスタイルはいいと思う。ゴルフがそういう形で見られるスポーツになっている」。公式発表の距離は、ツアー競技としては短い部類に入る162ヤード。「楽しんでそのホールはやりたい。8番アイアンくらいかな。乗らなかったらブーイングで良いと思いますよ。プロゴルファーが165ヤードを打って、グリーンに乗らずにそうなるのは仕方がない」。ミスに対しての舌打ちや失笑、怒号も上等だ。

この「フェニックスオープン」は、かねてからツアー屈指の集客力を誇る。大会期間中の1週間(月曜~日曜日)における過去最多の観客動員は2008年の53万8356人。昨年は51万8262人だった。そのすべてが入場料収入になるチケットを持参した人々かは疑わしいが、この数字は他大会と比較しても桁違い。なにせ日本男子ツアーの昨季の1年間、計25試合における入場全ギャラリー数が48万1769人。日本女子ツアーは34試合で計42万0600人だったのだ(いずれも各大会の主催者発表の数字を一般社団法人日本ゴルフトーナメント振興協会が集計)。

砂漠地帯に位置する同コースの周辺にはメジャー大会のような広大な駐車場が準備され、ライブイベントの施設や、仮設のバー、屋台などが無数に散らばり、巨大な社交場へと変貌する。ここが、まるでゴルフの試合会場であることも忘れそうになるほどに。

だが石川はこの“お祭り騒ぎ”の様子を思い浮かべ、大きくうなずく。「日本では(シニアツアーの)ファンケルクラシックなどに人が良く入るでしょう。これは決して、ゴルフを見る方の数字だけが増えているわけではないはず。(大会によっては)ゴルフを知らなくても、違うアトラクションや娯楽があったりする。そういう試みが大事だと思う。そこからゴルフに興味を持つ人が増えてきてくれて、いろんな層の方々が見に来てくれれば。“ゴルフを見にきているわけでない”という方が、会場に来るのも良いと思うんです」。あらゆる方法で“きっかけ”を提供し、ゴルフへの関心を引く。それがさらに人々の交流や、地域の活性化にもつながれば何よりだ。

石川は大会2日前の29日(火)、当地でアウトコースの9ホールで練習ラウンドを敢行。16番のあるインは30日にプレーする予定。自身の今季初戦から2試合連続予選落ちに終わっている。大観衆を一瞬で惹きつけるショットを放ちたい。(アリゾナ州スコッツデール/桂川洋一)

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