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ゴルフは何が起こるかわからない!

国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」の最終日は、単独首位でスタートした大城さつき横峯さくらの1打を争う戦いとなった。まずスコアを伸ばしたのは横峯だった。2バーディを奪って迎えた8番パー5は、残り250ヤードの2打目を3番ウッドで放ったが、これがミスショットとなって、フェアウェイ左サイドのラフへ。ところが、残り50ヤードの3打目がグリーンの手前に落ちると、右に流れるラインに乗ってチップインイーグル。

この時点で横峯が11アンダーの大城に並ぶ。チップインなど流れを一気に変えるショットが出ると、周囲も横峯優勢という雰囲気を感じていた。その後10番で大城がボギーを叩き、横峯が単独首位となると、横峯組のギャラリーが途端に増加し始める。ところが大城は、前日プロ初のイーグルを奪った11番パー5で、2日連続のイーグルを出して再び単独首位に浮上する。

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その後、大城が1打のリードを守って終盤に入り、17番で横峯が2mのパーパットを外して2打差。横峯がホールアウトしたときには、1つ後ろの最終組でラウンドする大城は17番グリーン上にいた。そこで大城は「悪い癖が出てしまいました」と、1mのパーパットを右に押し出してボギーを叩いてしまう。

そして迎えた最終18番、大城はティショットをフェアウェイ左サイドに運んだ。しかし、スタンスは左足下がりで、風は強めのアゲインスト。「9番で」というキャディの言葉に「8番で行きます」と、今大会72ホール目にして初めて大城がクラブ選択を自分で行った。勝負の第2打は、出だしから右方向に飛び、グリーン右サイドのマウンドに当たると、崖下まで転がり、ボールはベアグラウンドに止まってしまった。

高く上げると木の枝が邪魔になり、転がすといってもラフを駆け上がるしかない状況に「50度で強めに、ショートはしたくなかったので」という大城のショットは、斜面を越えるとグリーンも駆け抜け逆サイドのラフまで飛んでしまった。4打目は得意の58度を選択したが、ピンに5mもショートしてしまい万事休す。決めればプレーオフというボギーパットを外し、大城も、そしてその状況をスタンドで観ていた横峯も思わず顔を覆った。

「悔しいです」と涙を流してクラブハウスに戻った大城とは対象的に、笑顔を見せるでもなく、正面を見据えて戻った横峯。「自分もミスで優勝を逃した経験がありますが、本当にゴルフは最後まで何が起こるかわからないと、改めて実感しました。勝負なのでしょうがないですね」。優勝インタビューはクラブハウス内で行われ、周囲に大城の関係者もいたこともあり、満面の笑みはなく、敗れた大城への配慮で努めて平静を装っていた。(編集部:本橋英治)

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2011年 リゾートトラストレディス



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