2014/08/16GDOEYE

復活のために…今田竜二が漏らした今季最後の一言

「明日はいつもの僕に戻るかもしれない」――。好スコアだった初日のラウンド直後ですら、不吉な予感を口にしていた。ノースカロライナ州セッジフィールドで開催中の「ウィンダム選手権」2日目。4アンダー9位から出た今田竜二が4ボギー、2ダブルボギーの「78」と崩れて通算4オーバー133位で予選落ちを喫し、来季のシード復帰への道が再び遠のいた。 「昨日とは真逆で。気分屋なんですかね…」。出だし5ホールで3メートル前後のバーディパットを沈め勢いづいた初日。しかしこの日はスタートの10番でいきなり3パットボギー、14番はグリーン手前の花道からの第3打で、まさかの“ザックリ”ミスからダブルボギーを叩き、序盤から...
2014/08/19GDOEYE

雷が鳴ったらまず避難!ボールさん“さようなら”

韓国のイ・ボミがプレーオフを制して今季3勝目を果たした「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」。全国で雨による被害が報じられた16日(土)の大会2日目は、信州・軽井沢にも集中豪雨と雷雲が襲撃した。 大会運営側は朝から雷レーダーをチェックし、18番のリーダーズボードには12時すぎから“雷雲が接近しています。ご注意ください”というメッセージが静かに告知されていた。この日通算11アンダーまでスコアを伸ばして首位に浮上したイが18番でバーディパットを決めた直後、大粒の雨が降り始めると、遠くで雷鳴が轟いた。その1分後には雷雲接近による中断を知らせるホーンがコース全体に鳴り響いた。 この危険を伴う緊急避難用...
2014/08/14GDOEYE

クリーマー “第2の故郷”でのラストゲーム

ニューヨーク州のモンローGCで14日(木)に開幕する海外女子メジャー「ウェグマンズLPGA選手権」に出場する選手たちの中でも、ここロチェスターの地を“第2の故郷”と呼ぶポーラ・クリーマーの今年にかけるモチベーションは、ひときわ高い。 生まれはカリフォルニア州のクリーマーだが、ロチェスターについて「ゴルフにおける私を育ててくれた場所」と話す。アマチュアだった16歳のとき、初めてLPGAツアーに出場したのが、当地で行われた「ウェグマンズロチェスターLPGA」だった。 近郊には親戚が住んでおり、2012年に94歳で亡くなった祖父のトム・クリーマー氏が毎年のように車で応援に駆けつけてくれたことも、大切...
2014/08/17GDOEYE

“強み”のぶつかり合い 三者三様のメジャー争い

パワーヒッターか、ショットメーカーか、パットの名手か--。米女子メジャー第4戦の「ウェグマンズLPGA選手権」は3日目を終えて、通算10アンダーで首位に立つブリタニー・リンシコムを、スーザン・ペターセン(ノルウェー)と朴仁妃(韓国)が1打差で追って最終日を迎える構図となった。 いずれもメジャータイトルを持つこの3人の持ち味が、見事に三者三様なのが面白い。 リンシコムは米ツアーでも屈指のパワーヒッターとして鳴らし、ルーキーイヤーの2005年シーズンから昨季までの9年間で、平均ドライビングディスタンス1位を3度も記録。今季も3位(268.932ヤード)につけている。今大会のコースセッティングは総距...
2014/08/17GDOEYE

スポーツマンシップ再び? 大会翌週に自己申告で失格

バルハラGCで行われた前週の「全米プロゴルフ選手権」。今季のメジャー最終戦は最終日、日没間際に優勝を手中に収めようとしていたロリー・マキロイ(北アイルランド)に対し、前の組でプレーしていたフィル・ミケルソンとリッキー・ファウラーが月曜日への順延を避けるべく、18番ホールでのプレーを急ぐ紳士的な行動が話題となった。それから遅れること5日、再びスポーツマンシップがなんたるかを示すエピソードが生まれた。 米国出身の26歳、キャメロン・トリンゲールが15日(金)、大会を主催する全米プロゴルフ協会(PGA)に対し、「失格」を申し入れた。同選手は最終日、11番(パー3)でボギーとしスコアカードには「4」と...
2014/12/27GDOEYE

ゴルフ場利用税廃止 また「×お断り」 来年度は堅持

政府・与党は2015年度の税制改正で、ゴルフ場利用税の廃止を見送る方針を決めた。消費税との「二重課税」という批判がある一方で、廃止すれば地方にとって約500億円の税収減となる中、代替財源の検討が進んでいないと判断した。 税制改正の決定権を事実上握る自民党の税制調査会(野田毅会長)小委員会が27日(土)、各省庁や業界団体から出された要望の取り扱いを決める「マルバツ審議」を開き、「×」(お断りする)との結論を出した。 出席者らによると、小委では「1000万人ゴルファーは消費税との二重課税を許せない」「五輪種目になったから、いきなり廃止というのでは地元に説明できない」などと賛否双方の議員が激論を交わ...
2014/09/16GDOEYE

なぜ松山英樹は「ダメだった」と米ツアー1年目を振り返ったのか?

米ツアーのシード選手として迎えた松山英樹の最初の1年が幕を閉じた。昨年10月にスタートした2013-14年シーズン。開幕戦の「フライズドットコムオープン」で3位に入り、年が明けると2月「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」で優勝争いの末、4位に。そして6月初旬「ザ・メモリアルトーナメント」で初優勝の歓喜の瞬間が訪れた。 24試合に出場(1回の棄権を含む)し、トップ10入りが4回。予選落ちはわずか3回。日本勢としては2008年の今田竜二以来となる最終戦にも出場。フェデックスカップポイントランキング28位、獲得賞金額は283万7477ドル(約3億412万円)にまでなった。 1年間の結果と...
2014/09/15GDOEYE

“愛”が支える鈴木家のサクセスストーリー

ツアー初優勝をメジャー競技「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」で決め、18番グリーンで笑顔を弾かせた鈴木愛。ジワジワとあふれ出てくる涙を指で拭う傍らで、母・美江さんもまた、グリーンサイドで嗚咽した。 10年前にさかのぼり、2004年。徳島県の東みよし町立(当時は三加茂町立)加茂小学校に通う鈴木は「サントリーレディス」を制した宮里藍をテレビで見て、ゴルフの魅力にはまった。09年「四国女子アマ」優勝が、プロゴルファーを志す契機となった。 高校進学は、徳島県内のゴルフ強豪校からの誘いを蹴り「団体行動は得意じゃないし、ゴルフ場も近くて環境もいい」と、当時ゴルフ部がなかった鳥取県の倉吉北高へ...
2014/09/14GDOEYE

「優勝賞金1億円を目指す!」ネスレ日本マッチプレー選手権の野望

今年、国内男子ツアーが開催されるのは年間52週のうち24週だけ。「それ以外の週は、僕ら選手は無職なんですよ」。こう語る片山晋呉の表情は真剣そのものだ。 自身の名を冠にした第1回「片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権」は、松村道央の優勝で幕を閉じた。国内では11年ぶりに行われたプロ同士のマッチプレー大会。優勝賞金は国内ツアー最高額に並ぶ4,000万円で、さらにグローバルチャレンジサポートの1,000万円が加わるため、事実上、今年国内で行われるゴルフイベントでは優勝賞金最高額となった。大会運営でも、インターネットの複数チャンネルでライブ中継を行うなど、低迷する国内男子ツアーとは...
2014/09/13GDOEYE

マキロイとの遺恨から7年 ホーシェルの期待

米国男子ツアーのフェデックスカッププレーオフ最終戦「ツアー選手権byコカ・コーラ」の3日目を最終組でプレーするビリー・ホーシェルと、2歳年下のロリー・マキロイ(北アイルランド)の間には、忘れられない過去があった。 時は2人がともにアマチュア時代の2007年秋、米国と英国選抜チームが戦う「ウォーカーカップ」での出来事。シングルスで2回、ダブルスで1回の対戦中、強いライバル心は互いの冷静さを失わせ、スイングの最中に声を上げ、怒号を飛び交わせるまでにヒートアップ。後味の悪さゆえ、プロ転向後も2人の関係には視線が注がれていた。 このプレーオフシリーズに入り、ホーシェルは最終日終盤に崩れた第2戦の「ドイ...
2014/09/12GDOEYE

20歳が躍動の陰で…不動裕理がプロ人生初のメジャー予選落ち

プロ2年目の鈴木愛が、2位に4打差をつける通算7アンダー単独首位に立った「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」2日目。その陰で、プロ19年目の37歳・不動裕理が「78」と大きく崩れ、通算8オーバーでホールアウト。順位も初日の45位から77位へと大きく後退し、予選落ちとなった。 通算50勝の金字塔を打ち立ててきたプロ人生でも、格別の強さ(通算5勝)を発揮してきたメジャーの舞台で、実に初めての予選落ちだった。今大会(日本女子プロ選手権)だけ見ても、昨年まで17大会連続出場、連続予選通過を継続していた。吉川なよ子が保持する20回連続に迫っていたが、その更新は叶わなかった。 バーディを1つも...
2014/08/04GDOEYE

セルヒオ・ガルシア 失った優勝と見つかったダイヤモンド

ゴルフだけが人生じゃない。セルヒオ・ガルシアを見ていると、そう感じさせられることが度々ある。負けてもポジティブでいるために、自分にそう言い聞かせているのかも知れないし、スペイン人としての気質なのかは分からないが…。 2位に3打差をつけてスタートした「WGCブリヂストンインビテーショナル」最終日、ガルシアはロリー・マキロイ(北アイルランド)が1番、2番と連続バーディを奪ったことで、たちまち1打差に詰め寄られた。 迎えた3番、ガルシアは3Wでのティショットを左に曲げてギャラリーの中へ打ち込んでしまう。その球は女性の手に当たって、その指にはめられていた指輪のダイヤモンドだけを吹き飛ばしてしまった。 ...
2014/08/03GDOEYE

“立てる”のが定番 小平智のポロシャツスタイル

優勝争いどころか、予選通過もままならないまま、苦しんだシーズン前半戦。「ダンロップ・スリクソン福島オープン」を制した小平智は今週も、その試行錯誤の段階から抜け出そうと必死だった。日々のラウンドにおけるコーディネートにまで頭が回らないほどに… 連日のラウンドで着用するウエアの組み合わせを決めるのは、小平の日々のルーティン。昨年初勝利を挙げた「日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills」をはじめ、最終日は全身ブラックが定番だった。 しかしスイングの修正ポイントをつかみかけていた今大会期間中は「練習ラウンドから考えずに選んでいたら、黒ばかりが残っていた」というほど、調整に集中。だからこの日...
2014/08/03GDOEYE

キーガン・ブラッドリー 2年前のスーツケースを開けないワケ

2年に1度開催される米国選抜対欧州選抜の対抗戦「ライダーカップ」は、日本人が出場しないことで日本での知名度はそれほど高くはないようだが、ゴルフ界ではメジャー大会以上に盛り上がる大会として知られている。今年9月はスコットランドがその舞台。両チームのメンバー選考は、いよいよ佳境を迎えている。 米国チームの代表は、昨年のメジャー大会と今年の米国男子ツアーでの獲得賞金を元にしたポイントランキングの上位9人が自動選出され、残り3人はキャプテン推薦。そのランキング対象試合は次週の「全米プロゴルフ選手権」までの残り2試合となった。 2年前の前回大会は、米国イリノイ州にあるメダイナCCで行われ、最終日のシング...
2014/08/03GDOEYE

サスペ回避も波紋あり ポールターの奔放すぎるプレースタイル

オハイオ州アクロンにあるファイヤーストーンCCで行われた世界ゴルフ選手権シリーズ第4戦「WGCブリヂストンインビテーショナル」の3日目は、昼過ぎからの雷雨の予報によってスタート時間が早められ、7時から9時の間に3サム2ウェイで全組がティオフした。 早い時間は陽射しも照りつけていたものの、やはり昼頃になると空には灰色の雲が立ち込めて、風も強まり風雲急を告げる展開。丸山大輔らの組が最終9番にたどり着く頃には、遠くでゴロゴロと雷鳴の音も聞こえ始めた。 “なんとか中断前にホールアウトしたい”というのは選手の心情。とはいえ、この日丸山と同組で回ったイアン・ポールター(イングランド)は、その気持ちがそのま...
2014/08/09GDOEYE

申智愛 愛ある贈り物「ファンの支えが一番大事」

7月末に行われた「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディース」最終日のティグラウンド-。ギャラリースタンドで応援してくれるファンに、自らのオウンネームボールを笑顔で差し出して、感謝の気持ちを伝える申智愛の姿があった。なんとも微笑ましい一幕だが、申は地元韓国でも米ツアーに参戦したときでも、機会さえあれば、応援へのお返しとして、こんなすてきな贈り物をしてきたのだ。 国内女子ツアー「meijiカップ」の2日目、申は2番でボギーが先行したものの、その後は7つのバーディを重ね、混戦の上位争いから頭ひとつ飛び出した。 「パッティングが決まってくれて、バーディ量産につながった」。この日の好スコアはもち...
2014/08/12GDOEYE

このスポーツマンシップはすごい!勝者マキロイが感激した理由

海外男子メジャー「全米プロゴルフ選手権」を制したロリー・マキロイは、闇夜に包まれた最終18番グリーンで、1組前を回り、僅差の優勝争いを演じたフィル・ミケルソンとリッキー・ファウラーに何度も感謝の言葉を贈った。彼らが最終ホールで示した、スポーツマンシップに対してだ。 豪雨による中断が響き、最終組のマキロイがスタートしたのは午後4時19分。バックナインに入った頃には夕闇が忍び寄り、刻々とその濃さを増していく。終盤は1打を争うミスの許されない展開となっただけに、進行が遅れ、日没サスペンデッドを覚悟した大会関係者も少なくなかった。 薄暮の中、17番のバーディで後続との差を2ストロークに広げたマキロイは...
2014/11/03GDOEYE

比嘉真美子が語る“2年目のジンクス”

シーズンフル参戦1年目の昨季は2勝を挙げ、賞金ランク8位と躍進。今季はさらなるジャンプアップが期待された比嘉真美子だが、近ごろはリーダーボードにその名を載せられずにいる。不振から抜け出せないまま、シーズンはもう大詰めだ。 前週「樋口久子 森永レディス」(48位タイ)まで25試合に出場し、賞金ランキングは42位、未勝利が続いている。来季の賞金シード(同50位以上)こそほぼ確定させてはいるが、やはりルーキーイヤーの数字と見比べると物足りなさは否めない。誰よりも、そう感じているのは比嘉自身だろう。 「1年を通して、これだけ悪いラウンドが続くのは経験がない。悩んだことも初めてです」。 1年前のスタッツ...
2014/11/02GDOEYE

勇太感激!9歳上の弟子が師匠の前で初勝利

ゴルフ界では技術の向上を目指して教えを請う弟子と、指導をする師匠の師弟関係は数多く存在する。しかし、ゴルフ歴や経験などを考えると、師匠が年下というのはごく稀なケースだ。「マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント」で5年ぶりのツアー2勝目を果たした小田龍一(37歳)は、9歳下の池田勇太(28歳)を師と仰いでいる。 2009年のツアー初優勝以降、調子を崩していた小田に救いの手をさしのべたのが池田だった。2010年の「全英オープン」から親交が深まり、小田が池田に技術的なことを相談したことから始まった師弟関係。池田がゴルフ場で小田を見つけると「リュウピン(龍一)」と呼び止め、小田は「はい!先...
2014/11/12GDOEYE

石川遼直伝 バッバ・ワトソンの楽しみ方

「三井住友VISA太平洋マスターズ」で2010年、12年大会を制した石川遼。昨年も2位フィニッシュを決めるなど相性抜群の大会だが、今年は掲げる目標スコアがいつもと違う。「毎年、僕は通算16アンダーを目指すけれど、今年はそれで勝てる気がしない。18、19(アンダー)というところ」。理由は例年に比べて仕上がりがソフトなグリーンの影響、そして9年ぶりに日本ツアー参戦のバッバ・ワトソンの存在だ。 2011年の「プレジデンツカップ」で直接対決したワトソンは、世界一の飛距離を誇る。米ツアーの昨季のドライビングディスタンス部門では、2位に3yd以上の差をつける平均314.3ydを記録した。それゆえ、予選ラウ...