2011/07/21GDOEYE

女子ゴルフに第5のメジャー大会が登場!

「エビアンマスターズ」の会場で数日前から話題となっていたニュースがついに正式リリースされた。大会開幕を翌日に控えた水曜16時、記者会見場は異様な熱気に包まれていた。 前方のテーブルには、LPGAコミッショナーのマイケル・ワン、エビアンマスターズチェアマンのフランク・リブーとディレクターのジャック・バンガート、さらにヤニ・チェン、スーザン・ペターソン、クリスティ・カー、カリー・ウェブというそうそうたる面々が鎮座し、多くのテレビとスチルカメラ、そして記者たちが相対する。 その席上で発表されたのは、2013年に大会は「ザ・エビアン・チャンピオンシップ」に名称を変えると共に、9月第2週(12日~15日...
2011/07/24GDOEYE

石川遼を、さらなる高みへと導くライバルの存在

もう何度も取りざたされている、石川遼とキム・キョンテの同組対決。石川が09年にプロ転向して以降、今週の「セガサミーカップ」最終日で9回目を数えた。3日目を終え、キョンテを4打差で追う石川は次にように話していた。「キョンテの技術の高さを一番近くで見ている1人として、それを認めている。お互いにお互いを認め合ってこそライバルという関係。今では、間違いなくキョンテをライバルだと思っている」。 一方のキョンテも「お互いに向上し合っていると感じている、良い関係」と石川をライバル視。この日は、そんな2人の意識がぶつかり合い、火花散る展開が続いた。石川がバーディを奪えば、キョンテも負けじと奪い返す。6番では、...
2011/07/24GDOEYE

エビアンマスターズも日本支援に義援金

フランス・エビアンGCに、日本女子プロゴルフ協会会長の小林浩美さんの姿があった。毎年、この時期には各国ツアー関係者が集まっての定例会議が開かれる。今年は2016年オリンピックに向けたロレックスランキングのあり方などが議題にされたという。 そんな小林会長に、大会側からある申し出があった。それは、3月の大震災に対して義援金を送りたいということ。大会スポンサーから寄付を募り、さらに大会期間中に「Evian Masters Loves Japan」というTシャツとバッジを作り、その売り上げ全額を義援金にしたいという内容だ。集まった義援金は、JLPGAが行う「心をひとつに」、および宮里藍、上田桃子、宮里...
2011/07/23GDOEYE

キョンテ、実は“IDゴルフ”の実践者!?

キム・キョンテが単独首位で迎える「セガサミーカップ」最終日。4打差の2位タイで石川遼、ドンファン、市原弘大の3人が並ぶ展開となった。キョンテは「ショットが良くない」と振り返りながらも、独走態勢を築くあたりはサスガの一言だ。 だが、この順位は一重にプレーレベルの差だけではないのかもしれない。公式会見では、そんなキョンテの知られざる一面が見られた。聞けば、この日最終組を回ったドンファンと市原、さらに石川のスタッツ(プレー内容の数値)を調べているというのだ。「3人はコンディションがいい。(今週の)パーオン率とパット数を調べてみました」。これは、先述した自身の状態の悪さに起因している。「自分が良くない...
2011/07/23GDOEYE

シャーミラ・ニコレット、インドゴルフの明るい未来

今年の「エビアンマスターズ」の会場で、ひときわ目を引く選手を発見した。ミニスカートから伸びるスラリと長い脚。175cmとモデルのような体形に、愛らしい笑顔が華を添える。インド出身のプロゴルファー、シャーミラ・ニコレットというのが彼女の名前だ。 3月に20歳になったばかりのシャーミラは、現在はアジアン女子ツアーを中心に活動している。ただ美人というだけではない。バスケットボール、テニス、水泳でも国を代表するレベルのアスリートだったが、11歳でゴルフを始め、12歳からはゴルフに集中するために他の一切の競技から手を引いた。そして今ではインドナンバーワンの女子ゴルファーとなっているのだ。 話を聞こうと...
2011/07/22GDOEYE

日本・アジア両ツアーを掛け持つ市原弘大の夢

国内ツアーとアジアンツアーを掛け持ちしている選手と言えば、久保谷健一や平塚哲二、丸山大輔らが思い浮かぶ。そして、今週の「セガサミーカップ」2日目を終えて単独2位に浮上した市原弘大もその1人。知名度こそ先述の選手たちには及ばないが、08年からアジアのシードを守り、両ツアーのシード権を保持している隠れた実力者だ。 今シーズンはこれまで、国内7試合、アジアに4試合出場。昨年は国内のチャレンジツアーも入れれば40試合以上に出場し、今年も約35試合を予定しているという。8月開催の「関西オープン」以降は、アジアも交え18週連続で出場スケジュールを組むなど、精力的に戦いの場を求めている。 昨年、初めて国内ツ...
2011/07/27GDOEYE

話題の大会告知ポスター

28日(水)に開幕する国内男子ツアー第10戦「サン・クロレラクラシック」。北海道の名門・小樽カントリークラブで行われる大会だが、今年は大会告知ポスターが、ちょっとした話題を呼んでいる。 ディフェンディングチャンピオンがメイン写真となるのは、ほかのトーナメントでもよく見かける類のポスター。同大会も今年は昨年優勝した高山忠洋の画像となっている。しかしその姿がなんとも例を見ないもの。チャンピオンが愛妻を“お姫様抱っこ”しているから驚きだ。 これは昨年の表彰式のシーン。左手親指腱鞘炎などに苦しみ、ツアーから離脱した数年前から高山をサポートしてくれている梢夫人との結婚後初勝利ということで、歓喜の様子も大...
2011/07/29GDOEYE

バリーバーンにご注意を

今年の「全英女子オープン」が開催されているカーヌスティゴルフリンクスは、スコットランドの歴史あるパブリックリンクスコースとして、過去に幾たびものドラマの舞台となってきた。 なんといっても有名なのは、1999年の「全英オープン」。最終日最終ホールを3打リードして初メジャータイトルを目前にしたフランスのジャン・バンデベルデが、グリーン手前を流れるクリーク(バリーバーン)の餌食となり、勝利の女神にバチンと平手打ちを食らったかのように呆然と水の中にたたずむ姿は、ゴルフ史に残る「カーヌスティの悲劇」として今も語り継がれている。 また、さらに時代をさかのぼった1953年。カーヌスティで3度目の「全英オー...
2011/07/22GDOEYE

金田久美子、あまりにもったいない3打罰

2番(パー3)はトリプルボギーの「6」、続く3番はダブルボギーの「6」。序盤のわずか2ホールで5ストローク落とした「エビアンマスターズ」初日の金田久美子。結局この日は通算3オーバーの「75」まで巻き返したのだから、余計にこの2ホールの大叩きが悔やまれる。それが、ゴルフプレーによるものでないのだから、なおさらだ。 ことの成り行きはこうだ。この日は朝から降る雨の影響でプリファードライのローカルルールが適用されていた。2番のティショットでグリーンを外した金田は、ラフにあったボールを拾い上げて1クラブレングス以内にプレース。このホールはボギーとする。 続く3番でも同じくラフから拾い上げてプレースしよう...
2011/07/21GDOEYE

今なお健在、ジャンボ尾崎の存在感

今週の「セガサミーカップ」で、尾崎将司の話題がいろいろとフォーカスされている。昨日のプロアマ日には、表彰式後に約1時間に渡って石川遼にショットの指導。石川も「これから上を目指していく上で、これが自分が目指すスイングなんだなと思った」という心酔ぶりだ。 尾崎が授けた新スイングで“ぶっつけ本番”で臨んだ石川の初日は、5バーディ、2ボギーの3アンダー。プレーヤーとしては言わずもがな、指導者としての尾崎の“株”もグッと上がったと言えるだろう。 尾崎自身の初日は5オーバーの128位タイと振るわなかったものの、今度は4アンダー6位タイと好スタートを切った同組の谷口徹がこう話す。「やっぱりジャンボさんと回る...
2011/12/18GDOEYE

アジアゴルフ界に嫉妬する

アジアンツアーの2011年最終戦「タイランドゴルフ選手権」はリー・ウェストウッド(イングランド)の完全優勝で幕を閉じた。予選ラウンド2日間でツアータイ記録となる通算20アンダーをマークしたウェストウッドの独走が決定的と見られていたが、3日目にマスターズ王者のチャール・シュワルツェル(南アフリカ)が猛追を見せて4打差、この日も一時3打差まで迫るなど、スター選手のビッグプレーに沸いた4日間でもあった。 新規大会として産声を上げた今大会、目玉選手の筆頭といえたロリー・マキロイ(北アイルランド)はデング熱で体調を崩し直前でキャンセルとなってしまったものの、ウェストウッドやシュワルツェルをはじめダレン・...
2011/12/17GDOEYE

2年連続で“賞金王”のキム・キョンテ その重みとは?

タイのアマタスプリングCCで行われているアジアンツアー最終戦「タイランドゴルフ選手権」は最終日を前にして、リー・ウェストウッド(イングランド)が通算19アンダーで単独首位。そしてチャール・シュワルツェル(南アフリカ)がその差を4ストロークまで縮めた。 今大会に出場した日本ツアーメンバーは23人。今大会は地元タイ出身のプラヤド・マークセンら日本でもお馴染みの選手も奮闘中だ。ほとんどの選手が、この試合を2011年の最終戦と位置づけているが、その一人であるキム・キョンテ(韓国)は1オーバーの30位タイに後退して3日目を終えている。 昨シーズンの日本ツアーの賞金王は今季、賞金ランク12位に終わり、その...
2011/11/27GDOEYE

心優しきチャンピオン 高山忠洋

こんなエンディングを、誰が予想していただろうか。国内男子ツアー第24戦「カシオワールドオープンゴルフトーナメント」最終日。宮里優作との熾烈な優勝争いを制した高山忠洋は、泣きはらした眼で、アテスト(スコア提出)所へと向かっていった。 開幕戦「東建ホームメイトカップ」以来に続く、今季2勝目。苦しんで手に入れたツアー通算5勝目を喜んだ涙ではない。その発端は、ホールアウト直後にあった。 宮里を1打差でリードして迎えた最終18番(パー5)。3番ウッドの見事な一打で2オンに成功するばかりか、イーグルで激闘を締めくくった。しかしガッツポーズを決めたグリーンを下りたその時、目に飛び込んできたのは祝福の言葉をか...
2011/11/26GDOEYE

ワールドカップ代表という名の重圧

1953年に産声を上げた「カナダカップ」が55年から「ワールドカップ」と名称を変更し、今年で56回目の開催を迎えた。2009年までは毎年開催されてきたが、今回からは2年に1度の開催となる。出場する選手は世界ランキングでも上位に入る選手が揃っているのだが、通常のトーナメントとは異なり、選手たちは自身の国の国旗をウェアなどに取り込み、国を代表していることを実感しながらのラウンドとなる。 とりわけ緊張するのは、開催国の選手に違いない。今年で4大会連続の開催となる中国からは、日本ツアーでもおなじみのウェンチョン・リャンと、ジャン・インジンという名の選手2名。リャンは世界中で6勝を挙げているが、24歳の...
2011/11/26GDOEYE

シード権争いの渦中、“喧騒”の中で冨山聡がベストスコア

2011年の国内男子ツアーも残り2戦。しかし、来週の「日本シリーズJT」カップは年間のツアー優勝者および国内賞金ランク25位以内の選手だけが出場を許された“エリート大会”のため、そのほかの選手たちにとっては今週開催の「カシオワールドオープンゴルフトーナメント」が実質的な最終戦となる。そのため、会場のKochi黒潮カントリークラブは毎年、普段よりもピリピリとした雰囲気に包まれる。シーズンの“締めくくり”に展開されるのは、激烈なシード権争い。賞金ランク上位70位以内の枠をめぐって緊張感のあるプレーが繰り広げられている。 その3日目。ベストスコアをマークしたのは、その争いの渦中にいる冨山聡だった。5...
2011/11/21GDOEYE

古閑美保、涙よりも笑顔の似合う引退試合

多くの人も同じではないかと推測するが、まだ実感が湧かないというのが本心だ。引退を決意した古閑美保(29歳)のラストマッチとなった「大王製紙エリエールレディス」。途中、プロになって初めてというシャンクが出たり、ショットがぶれたりと、全盛期と比べるとその精度は確かに落ちたが、大勢のギャラリーを引き連れて11位タイというエンディングは、涙よりも、笑顔が印象に残る一週間だった。 “優勝を狙えなくなった”という理由で余力を残してツアーを去る。今週は古閑だけでなく、米山みどり(35歳)もプロデビューの時から決めていたという自分のライン・・・35歳を区切りとして、潔く戦いの場を後にした。シード権を放棄しての...
2011/11/21GDOEYE

大逆転の武藤俊憲「勝っちゃいました」

海外から豪華な招待選手がやってくる「ダンロップフェニックストーナメント」。2011年大会を制したのは日本の武藤俊憲だった。日本人選手がこの大会を制するのは、中嶋常幸、尾崎将司、片山晋呉、横尾要、そして昨年の池田勇太に続き6人目となる。 昨年の全米オープンを制したグレーム・マクドウェル(北アイルランド)、先週欧州ツアーで優勝して乗り込んできたゴンサロ・フェルナンデスカスタノ(スペイン)、米ツアーからはリッキー・バーンズ(アメリカ)など多くの招待選手が出場していたが、最終日の武藤のプレーは彼らをも寄せ付けぬ圧倒的な強さだった。 前半からバーディラッシュで一気に首位に躍り出ると、後半も3つのバーディ...
2011/11/20GDOEYE

石川遼を高みへと導くノーマンの存在

最終日のシングルス戦でバッバ・ワトソンと当たることに、石川遼は一抹の不安を感じていた。「バッバに勝てないんじゃないか」。初日、2日目とダブルス戦で連敗を喫した相手。しかも、今週は3勝1敗と米国選抜のリードに大きく貢献している活躍ぶり。弱気がのぞくのも無理はないだろう。 しかし、その不安は杞憂に終わった。序盤の3番で1UPのリードを奪ってからは主導権を完全に握り、終わってみれば3&2の完勝。フェアウェイキープ率は90パーセントを超え、パット数も24の好内容。見違えるようなプレーを見せた一因には、キャプテンを務めるグレッグ・ノーマンの鼓舞、そして石川が寄せる強い信頼があった。 4ポイント差を追う展...
2011/11/26GDOEYE

古閑美保が早速リポーターとして初仕事

先週引退したばかりの古閑美保が、今週の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」で早々にリポーターデビューを果たした。 大会3日目、最終組の宋ボベ(韓国)と全美貞(韓国)の組について18ホールを歩いた古閑は、「いやー、ちょっと疲れましたね」とこれまでとは勝手の違う動きに、若干の戸惑いを見せる。「ティショットも見ていたいけど、セカンドの距離も聞かれるので・・・。走りましたね」とその息も上がり気味だ。 フェアウェイ中央ではなく、ロープ際から見る景色は「こんな難しいコースでやっていたのかと、つくづく思いましたね。18番のグリーンなんて、ちょっと斜めから見たらすごい傾斜で」と、その印象の違いに目...
2011/11/25GDOEYE

日本プロキャディの草分け、今井哲男氏が引退へ

先週の「大王製紙エリエールレディス」では古閑美保、米山みどりの引退が大きな話題をさらったが、今週のツアー最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」でも、ひっそりとプロトーナメントの会場から身を引く人がいる。 今井哲男さん、49歳。今週、森田理香子のバッグを担ぐ今井さんは、1996年、その頃まだ日本人でプロキャディと呼ばれる人が居なかった時代に、キャディを始めた。「選手からも言われていたんです。専門でやっている人がいないので(プロキャディが)欲しいと。そこそこ需要はあるだろうという手応え、青写真はありました」と当時を振り返る。ミズノのプロ担当としてトーナメント会場に出入りしており、プ...