2010/06/20GDOEYE

森桜子「米国が好きだから!」全米女子OPにチャレンジ

国内女子ツアー「ニチレイレディス」で、久保啓子のキャディを務めていた森桜子が、最終日の練習グリーンに現れた。久保が予選落ちに終わったため、最終日の予定が空いてしまった森は、選手たちがラウンドしている間、一人で黙々と練習を行っていた。 森は昨年のクオリファイで好成績を挙げられず、今季は主催者推薦や予選会を突破して試合に出場している。開幕戦からこれまで6試合に出場し4試合で予選落ちと、少ないチャンスでシード権獲得というのも難しい状況となっている。 そんな森だが、先日ハワイで開催された「全米女子オープン」の最終予選会に挑戦し、見事本戦の出場資格を掴んだ。3週間後には、プロ転向後初めての海外試合をメジ...
2010/06/19GDOEYE

ワトソンが石川を絶賛!「君には良い将来が待っているよ」

石川遼と「全米オープン」予選ラウンドをともにした、60歳のトム・ワトソン。石川が予選ラウンドを2位タイで終えたことに関し、海外メディアからもワトソンに対して石川への感想を求める声が飛んだ。 ワトソンは、石川のパッティングを絶賛。自身がパットのイップスにかかっていた過去もあるからだろうか、とりわけパットに着目していた。「彼は怖さを知らない。全部カップの反対側にボールをぶつけてくる。外れたら5フィートぐらいオーバーするが、返しを入れてくる。それがとても素晴らしい」。 さらに、石川が「全米オープン」を制す可能性があるかについて。「順位を見てみなさい。2日間終えて1アンダー、まったく問題ないじゃないか...
2010/08/02GDOEYE

宮里藍、メジャー初勝利への道

今季の米メジャー最終戦「全英リコー女子オープン」の最終日を「67」という好スコアで回り、通算2アンダーの9位タイに浮上して4日間の戦いを終えた宮里藍。気持ちの良い上がりに水を差すようで気が引けたが、この日聞かなくてはと思っていたことがある。 最新のロレックスランキングを見てみると、上位5人(申智愛、宮里、クリスティ・カー、ペターソン、ヤニ・ツェン)のうち、メジャー優勝が無いのは宮里一人。トップ10に広げても、それは僅かに3人だけ。その事実を宮里本人はどう受け止めているのか? 「人は人だし、(メジャーを)どのタイミングで勝てるかは分からない。毎週学んで経験してプラスにしていくことが第一歩。チャン...
2010/08/01GDOEYE

好調・桃子、ロングパットに対する気づき

先週行われた「エビアンマスターズ」の水曜日、プロアマのオルタネート(補欠要因)となった上田桃子は、早朝からコースに来て待機していなければならなかった。誰もいないパッティンググリーンで練習を始めた上田と清水重憲キャディ。清水キャディが提案したのは、18ホールのパッティング勝負。パー2×18ホールでスコアを競うというものだ。 「グリーンに誰も居なかったのでやってみると、ロングパットが全部ショートするんです。18ホール回ろうとするとオーバーパーになる。グリーンに対する準備が全く出来ていない。これじゃあ戦えないと思いました」。それから、朝30分、夕方30分というロングパットの集中特訓が始まった。 振り...
2010/07/31GDOEYE

リンクスコースでの戦い

午前スタートだった飯島茜、北田瑠依、上田桃子、横峯さくらの取材を済ませ、メディアセンターに戻ってくると、ロイヤルバークデイルの上空を覆った灰色の雲からザーッと細かい雨が落ちてきた。全英らしい天気と言ってしまえばそれまでだが、一度屋内に入ってしまうと、外に出るのが少し億劫になる天候だ。 メディアセンターのテント屋根を叩く雨音を聞きながら原稿の準備をしていると、午後スタートの宮里藍、宮里美香、有村智恵らが後半に入ってきた。ニット帽をかぶり、カッパを着て、折り畳み傘を持って出陣の決意をする。最初に向かったのは14番パー3。宮里美香のティショットが、ちょうどグリーン右手前のバンカーに捕まっていた。 あ...
2010/07/24GDOEYE

宮里美香、先輩の偉業を受け継げるか?

今週「エビアンマスターズ」が開催されている会場内には、昨年大会のハイライトシーンや宮里藍のカップ写真など多くの看板やポスターが貼り出されている。その中の1枚は、宮里が優勝を決めた18番グリーンでの1カット。宮里が上田桃子や原江里菜、有村智恵らに水を掛けられて祝福されているのだが、その中でも一番目立っているのが沖縄の後輩・宮里美香だ。 藍は言う。「美香は毎回、私が勝った時に待っていてくれて、ショップライトの時だけ居ないでごめんなさいってメールが来ました。彼女なりに一緒に頑張りましょうって言ってくれるし、後輩ながらしっかりしている子だなと思っています」。 昨年、「エビアンマスターズ」での藍の初優...
2010/07/23GDOEYE

何故、メディアセンターの電気は消えたのか?

今週、総勢17名の日本人選手が訪れているLPGAツアーの「エビアンマスターズ」。開催地はフランスとスイス国境、美しいレマン湖のほとりにあるエビアンマスターズGC。日本でもミネラルウォーターでおなじみ、あのエビアンだ。 昨年、宮里藍がLPGAツアー初優勝を飾った大会でもあり、僕は今年初めてこの大会を取材することになった。久しぶりのフランス。アメリカやイギリスに行く機会は多いが、フランス語圏はめったにない。ジュネーブ空港に降り立ってすぐ、違う文化圏に来たことを感じ始めた。 まず驚いたのは空港内にあるカフェ。店の真ん中にオープンキッチンがあり、テーブルから照明、食器まですべてがおしゃれ。簡単な食事...
2010/07/17GDOEYE

厳しい現実・・・復帰戦の三塚は予選落ち

今年の「スタンレーレディス」で最も話題を集めていたのは、2ヶ月の出場自粛から復帰戦を迎えた三塚優子だろう。火曜日の練習日から多くのカメラマンが三塚にレンズを向け、異様な雰囲気の中で初日を迎えた。 空白の時間に多くの練習を積み、特にショットの状態は良好だったという三塚。「不安があるとすれば試合勘を取り戻せるか」と話していたが、その予測は悪い方へ的中する結果となった。予選カットラインを見据えてのスタートとなった2日目は、ショット、パットともに精彩を欠き、通算6オーバーで予選落ち。復帰戦を笑顔で終えることはできなかった。 「酷いですね。パットが入らなくなってからショットも悪くなって、途中から意味が...
2010/07/17GDOEYE

トム・ワトソン、ゴルフの聖地に別れを告げる

強風の影響で一時中断となり、石川遼の組は21時を過ぎた頃にようやく17番へとたどり着いた。日も暮れかかり、気温も低い。石川と2日間を同組で回るトム・ワトソンは、16番でボギーを叩いて通算4オーバーへと後退。予選通過は絶望的な状況となっていた。 ワトソンが放った17番の第2打はグリーンに落ちたものの、そのまま奥へと転がり落ちてラフで止まった。「最後のセントアンドリュースだし、ギャラリーを湧かせようとして奥へ打ったのかな。でも、もう若くないから勢いが無いですね。道路の向こうまでは行ってない」。石川を追い、この組を一緒に取材していた記者が言う。彼が持ち出したのは1984年の話だった。 1982年、...
2010/07/16GDOEYE

予想外!? 海外メジャーの副作用

海外女子メジャーの中でも、最もハードなセッティングと評される「全米女子オープン」。体験するコースセッティングが難しければ難しいほどコースマネジメントが上達し、日本ツアーに戻ったら易しく感じてしまう・・・とは素人考えのようで、逆に“副作用”が起こるケースもあることを知った。 今週「スタンレーレディス」にディフェンディングチャンピオンとして出場している有村智恵は、先週の「全米女子オープン」に出場。初参戦ながら4日間を戦い抜き、28位タイで終える健闘を見せた。 その有村、2バーディ、3ボギーの1オーバー。首位に6打差と、やや出遅れる滑り出しとなった。最近抱えているショットの悩みとは別に、コースマネジ...
2010/06/18GDOEYE

青山加織、自分を信じて6アンダー首位タイ発進

国内女子ツアー「ニチレイレディス」の初日に6アンダーをマークして首位タイに立った青山加織。2番でボギーが先行したが、3番でグリーン右手前10ヤードからチップインバーディを奪い、悪い流れを1ホールで断ち切った。 そして、6番で5mのバーディパットを沈めると、7番、8番と10mのパットを2連続で決めて3連続バーディを奪った。さらに後半も10番パー5、14番、そして最終18番パー5でもバーディを奪い笑顔でホールアウトした。 「先週は打ちたい所に打てていましたが、カップに10回以上蹴られてしまって。でもちょっとした強さやラインの読み違いだけなんだと思って、先週とは何も変えずにいったら、見事に入ってくれ...
2010/06/24GDOEYE

トップ陥落の申、いつもの笑顔で闘志メラメラ

2週間前、米国女子ツアーに心配なニュースが駆け巡った。世界ランク1位の申智愛が虫垂炎の手術を受け、開幕直前だった「LPGAステートファームクラシック」を棄権。さらに、翌週の「ショップライトLPGAクラシック」も欠場を余儀なくされた。 体に負担の少ない腹腔鏡手術を受けたため、今週のメジャー戦「LPGAチャンピオンシップ」から早々に復帰するが、術後に18ホールをラウンドしたのは昨日が初めて。さらに先週、宮里藍が今季4勝目を挙げたために世界ランク1位から陥落するなど、あらゆる意味で話題を集めている。 この日は公式会見に呼ばれてコメントを求められたが、壇上にはいつもと変わらぬ見慣れた笑顔があった。「...
2010/06/27GDOEYE

有村、目指すべき道を悟る

海外メジャーの舞台は、日本ツアーに出場しているだけでは経験できない貴重な時間を与えてくれる。世界最高峰のセッティングでプレーすることによる、コースマネジメントの上達。納得のプレーができれば、世界で戦える自信を植え付けることもできるだろう。 さらに、世界中から一堂に集うトッププレーヤーの一連の動きを、間近で見られること。先週開催された男子の海外メジャー「全米オープン」では、藤田寛之が自分と似たプレースタイルのザック・ジョンソンとラウンドし、「いろいろと学ばせてもらいました」と話していた。 「LPGAチャンピオンシップ」3日目、有村智恵の同伴プレーヤーは、ディフェンディングチャンピオンのアンナ・...
2010/06/26GDOEYE

宮里美香、ちょっと寂しい公式会見

開幕前には、初の世界ランク1位に立った“AI MIYAZATO”に注目が集まっていた「LPGAチャンピオンシップ」。予選ラウンド2日間を終えて、日本勢の中で主役を張っているのはもう一人の宮里、“MIKA MIYAZATO”だった。 「今週は1打1打にすごく集中できている」という美香。先日の記事でも取り上げたが、開幕前からコースとの相性の良さを常々口にしており、「自信を持って打てているのが大きいと思う」と、技術よりもメンタル面での優位性を口にする。 もちろん、多くの練習をこなしているという裏づけがあってこその自信だ。今週から、コーチの指導により3、6、9フィートそれぞれの位置にティを立て、3球...
2010/06/25GDOEYE

1番ティで『Happy Birthday Juli』

「LPGAチャンピオンシップ」一番ティ、ギャラリースタンドから急に“♪ハッピーバースデイ ツーユー・・・”と日本でも聞き慣れた合唱が。何かと思いきや、この日はジュリー・インクスターの50歳の誕生日らしい。“♪ハッピーバースデイ ディア ジュリー・・・” 前もって準備していたのだろう。スタッフも『Happy Birthday Juli』という紙を持ち、ギャラリーを煽る。一番ティに姿を現したインクスターも“Thank you!”と笑顔で応える。緊張感が漂うメジャーの舞台で、その場にいる人々の気持ちを和ませてくれる微笑ましいシーンだった。 これだけではない。コースに点在する電光掲示のリーダーズボー...
2009/11/14GDOEYE

追い上げられる諸見里「悔しいけど…」

07年に賞金女王を獲得した上田桃子は、7月の「スタンレーレディス」に優勝して賞金トップに立って以来、11月の「ミズノクラシック」制覇までの約4ヶ月間、10試合に渡って惜しいところで優勝を逃し続けた。「富士通レディス」では1mのウィニングパットを外し、プレーオフで敗れて号泣。トップを走るものの孤独と重圧を印象付けた。 今まさに、そんな上田と同じ苦しみを味わっているのが同門の諸見里しのぶだろう。2位に6打差をつける抜群の強さで「日本女子プロゴルフ選手権」を制して以降、ここまで8試合は勝利から見放されている。現在、2位の横峯さくらとの差は1,916万円あまり。今週の優勝賞金は1,620万円で、相手...
2009/11/23GDOEYE

有村智恵、前進する力

石川遼を見ていて凄いなと思うことの一つに、目標設定の巧みさがある。“20歳でマスターズ優勝”という大目標を掲げながらも、それに向けた個別のマイルストーンを設定していく。遠すぎず、近すぎず、その時々の自身のモチベーションを高く保てるような現実的なハードルを作っていく。 どの大会よりも勝ちたいと話していた「ミヤギテレビ杯」、そして賞金女王レース生き残りを掛けた「大王製紙エリエールレディス」を勝利した有村智恵にも、そんな目標設定の上手さを感じる。 この日の最終日は、2位に4打差をつける通算15アンダーの単独首位で迎えていた。プロなら勝って当たり前というマージンだ。そんな微妙なプレッシャーの掛かる最...
2009/11/21GDOEYE

17年間守ったシードを失ったベテラン二人

Jリーグが開幕し、皇太子と雅子様のご成婚に沸いた1993年。あれから17年もの長い間、賞金シードを守り続けた服部道子と肥後かおりの大ベテラン二人が、今年揃ってその記録に終止符を打つこととなった。 「大王製紙エリエールレディス」2日目を終え、二人仲良く3オーバー。カットラインには3打足りずに予選落ちが確定した。先週までの賞金ランキングは、服部が77位で、肥後は92位。賞金シードの50位には遠く及ばなかった。 「“一打でも上に行こう!”とか、“これは入れなくてはいけない”という一打に対する執着心が無くなっていて、それは体のコンディションのせいでもあると思う」と、寂しげな肥後。「QTを受けるのをや...
2009/04/09GDOEYE

原江里菜、憧れの存在とのラウンドに抱く気持ちは…

10日(金)に開幕する「スタジオアリス女子オープン」初日。最も多くのギャラリーを引き連れるであろう注目組が、宮里藍、横峯さくら、原江里菜がラウンドする15組目だ。特に宮里は、2006年10月の「日本女子オープン」以来となる久々の日本ツアー。ゴルフファンならずとも、初日の結果に多くの関心が寄せられることになるだろう。 藍、さくらのビッグネームに組み込まれた原は、「久々に試合前に緊張しています」と、気が気ではない様子。それもそのはず、宮里と原は同じ東北高校出身で、2学年下の原にとっては日ごろから「藍先輩」と慕う偉大な大先輩だ。原がアマチュア時代の2005年、「大王製紙エリエールレディスオープン」初...
2009/04/05GDOEYE

大舞台に向き不向き?それぞれの“メジャー感”

米国女子ツアーのメジャー初戦「クラフトナビスコチャンピオンシップ」。3日目を終えて、横峯さくらが20位タイで日本人プレーヤーの最上位につけている。続いて30位タイに不動裕理、43位タイに上田桃子、60位タイに宮里藍という並びだ。横峯は、昨年大会でも19位タイと日本人最上位でフィニッシュ。海外メジャーで優勝争いの経験こそないが、海外ツアーに出場すれば安定した成績を残している印象が強い。 “メジャー”という響きは、国内ツアー、海外ツアーを問わず特別な重みを持つ。通常のトーナメントと比較して難度の高いコースセッティング、トッププレーヤーが集結する華やかな雰囲気、それらを統合してのタイトルバリューの高...