2010/07/15GDOEYE

エビアンに17人の日本人、最後に滑り込んだのは・・・

来週フランスで開催される米国女子ツアー「エビアンマスターズ」の出場資格は、他の試合に比べ、世界ランキングが大きな割合を占めている。前年大会のトップ10など約50名が決定後、定員に達するまで世界ランキング上位の選手から出場優先権が降りてくる。 米国女子や欧州女子ツアーメンバーに限られていないため、例年多くの日本人選手が出場しているが、今年は何と17人が出場を予定。今週の水曜日、世界ランキング106位で日本人最後の出場選手に決まったのが、今季1勝を挙げている注目のルーキー、甲田良美だ。 海外競技はアマチュア時代を含めて初めてという甲田は、開口一番「嬉しいです!」と笑顔を弾かせる。「すごい選手ばか...
2009/05/07GDOEYE

女子ゴルフ界は野球ブーム!?

国内女子メジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」の初日、首位と1打差の3アンダー5位タイにつけている馬場ゆかり。この日ラウンドした有村智恵、米山みどりよりもドライバーショットで距離を稼ぎ、安定したゴルフを見せた。 その馬場に飛距離が伸びた理由を聞くと、考えられる要素としてドライバーやボールを挙げたが、昨年と最も違うのはオフのトレーニングだと言う。「特別に飛距離アップを目的としたトレーニングはしなかったのですが、全てのスキルアップを考えた中で、バッティングを取り入れたのが良かったと思います」。 バッティングといえば、最近はトスバッティングの要領で、右打ち・左打ちを交互に...
2009/05/03GDOEYE

国内女子ツアーで今季3勝のツワモノとは?

有村智恵の鮮やかな勝利で幕を閉じた「クリスタルガイザーレディス」。国内女子ツアーは今季7戦目を終えたところだが、このツアーで既に今年3勝を上げている人物がいるのをご存知だろうか? その名はゲーリー・ジョンストン。オーストラリア・メルボルン出身の35歳で、職業はプロキャディ。今週の有村のバッグを担いでいたのが、その彼だ。 開幕戦の「ダイキンオーキッド」で三塚優子と共に優勝すると、第3戦の「ヤマハレディス」では黄アルムの初優勝に貢献。そして今週は初タッグとなった有村をツアー2勝目に導いた。 有村は言う。「キャディの仕事は凄い真面目にやってくれるし、所々笑かしてリラックスさせてくれる。しょっちゅう冗...
2009/05/01GDOEYE

飯島茜、まさに「怪我の功名」で首位発進

「クリスタルガイザーレディス」初日、スタート前のクラブハウスで見かけた飯島茜は、ちょうど帯同するトレーナーに、左の肘のテーピングを施してもらっているところだった。妹の遥さんに聞くと、「ちょっと練習しすぎたみたいで」と不安げな様子で、まさか数時間後に首位で帰ってくるとは想像も出来なかった。 記者会見場に現れた飯島は、氷嚢を腿に乗せ、そこに肘を置いてアイシングを怠らない。「最近ずっと火曜入りで練習量を増やしていて、疲れが来たのかなと思う」と、他人事のように説明するが、その姿は痛々しい。 今年に入って、アイアンの距離感が合わなかったという飯島。オフのトレーニング効果で飛距離は伸びたものの、それが自分...
2009/04/13GDOEYE

海外メジャーの試練が与えるもの

横峯さくらの大逆転勝利で幕を閉じた国内女子ツアー「スタジオアリス女子オープン」最終日。今週、スポット参戦していた宮里藍も2日目まで首位タイにつけ、藍・さくらの久々の競演と活躍に大いに盛り上がる展開となった。 2人とも、前週は米国女子ツアーのメジャー初戦「クラフトナビスコ選手権」に出場し、休む間もなく国内ツアーを戦う超ハードスケジュール。日本とアメリカを頻繁に往来している宮里はともかく、横峯も約11時間にも及ぶ移動の疲れや時差ボケの影響も見せず、目覚しいプレーを見せた。 逆にメジャー直後のラウンドということで、屈指の難コースで得た経験を冷めない内に活かせた利点があったかもしれない。「先週はショッ...
2009/05/16GDOEYE

斉藤裕子、早くもチャンス再到来

今週も41歳の斉藤裕子が頑張っている。初日から首位タイに立つと、2日目を終えて1打差の単独首位。2週間前の「クリスタルガイザーレディス」でも首位タイで最終日を迎えたが、その時はバック9で「39」とスコアを崩して3位タイに終わっている。 「(その時の反省は)もちろん、あります」という斉藤。「後半はラインを考えすぎていたのもあって、パットが入らず殆どショートしてしまった」と、振り返る。ショットの好調さは引き続きで、「今週は上りのパットも打てている」と、状態は上向きで2週間前の経験も大きなプラスになるはずだ。 この日は三塚優子、イム・ウナと同組で回り、「すごい飛びますよね」と目を丸くしたが、「私はマ...
2009/05/15GDOEYE

選手とキャディの倦怠期

女子ゴルフ界には、選手とキャディが夫婦同士という関係が何組か存在する。表純子や小俣奈三香、佐藤靖子らがそれに当たるが、その関係が婚約者となると話はちょっぴりデリケートだ。 「ヴァーナルレディース」初日、首位タイに立ったキム・ソヒ(韓国)のキャディをしているのは、普段は彼女の婚約者であるパク・インベさん。だが、今週は別の日本人男性がその役をこなしている。彼は「インベに悪い」と困惑気味だったが、初タッグで今季ベストスコアを叩き出し、首位タイに立ってしまったのだから、その気持ちも分からなくもない。 この日、ソヒの耳にはミッキー・マウスのピアスが揺れていたが、「私は(ディズニー)ランドが好きだけど、彼...
2009/05/14GDOEYE

塩谷育代「一つ結果を残したい」

先週、今季国内初メジャーを制した諸見里しのぶが、優勝会見で憧れのゴルファーとしてあげたのは、過去2度の賞金女王に輝き、子供を2人産んだ現在も現役としてプレーを続ける塩谷育代(46)だ。「お母さんゴルファーというのが、すごくかっこいいと感じています。いろんな意味で大きい人ですよね」と、諸見里。 米国LPGAツアーでは、ママさんゴルファーを助ける為に、ツアーが子供を預かったり、ツアーに帯同しながら学校に通うのと同じ教育を受けられる制度があるが、日本にはまだ存在しない。「ゴルファーというのは特殊な職業だし、旦那の理解、家族の協力、ゴルフと家庭のバランスをとっていかないと続けられない。そういう選手が増...
2009/04/17GDOEYE

ゴルフ大国熊本の一風変わったギャラリー達

「ライフカードレディス」が開催されている熊本県は、多くの一流女子プロゴルファーを輩出していることで有名だ。過去6度の賞金女王に輝く不動裕理を筆頭に、07年賞金女王の上田桃子、08年賞金女王の古閑美保、他にも有村智恵、青山加織、一ノ瀬優希、井芹美保子など今大会にも多くの熊本勢が出場している。 そんなゴルフ大国ぶりを反映してか、熊本のギャラリーは他県とは一味違っている。多くの選手が感じているのは、そのリアクションのシビアさだ。ただグリーンに載っただけでは、拍手すら貰えないことも多い。最近、ちょっぴり不調な古閑にとっては、「あの視線が、疲れます…」と、いつも以上にプレッシャーを感じる週となっているよ...
2009/04/11GDOEYE

悩める天才、開幕から4試合連続の予選落ち

昨年にプロ転向を果たし、今シーズンがルーキーイヤーとなる金田久美子が長いトンネルの中で喘いでいる。国内女子ツアー「スタジオアリス女子オープン」2日目、51位タイからスタートした金田は「80」を叩き、通算12オーバーの85位タイで予選落ち。これで開幕戦から4試合連続の予選落ちとなり、いまだトンネルの出口が見えない状態にある。 アマチュア時代から“天才少女”としてその名を馳せ、鳴り物入りで迎えた今シーズン。タイガー・ウッズやミッシェル・ウィと同じナイキと用品契約を結び、華やかにシーズンインしたはずだった。並外れたポテンシャルに疑う余地はないが、その才能に何が起きているのか。 開幕戦から1メートル前...
2009/04/10GDOEYE

首位タイの北田瑠衣、朝の“興奮”がカンフル剤に?

国内女子ツアー「スタジオアリス女子オープン」初日、3アンダーの首位タイと好スタートを切った北田瑠衣。「前半から落ち着いてプレーできました」と序盤から冷静にプレーを続け、自ら良い流れをキープし続けた。 だが、「朝から興奮していました」と話す北田。その理由は、現在米国で開催されている男子メジャー戦「マスターズ」にあった。谷将貴氏を共通のコーチとし、3月末に4日間ほどともに合宿も行った片山晋呉が5アンダーの4位タイと好発進。朝の6時ごろに北田が電話をし、「(マスターズで)初めて60台が出た、と喜んでいました」と片山と会話を交わしたという。 「1人で部屋で興奮していました」と、テレビで観戦してからコー...
2009/04/30GDOEYE

大会初日、注目組が最終組の裏事情

明日から開幕する「クリスタルガイザーレディス」の初日のペアリングを見て、ちょっと違和感を持った人もいるかもしれない。これまでの例を見ると、横峯さくらや古閑美保のいる注目組は、大抵アウトスタートの後ろから数組前に置かれていたが、今週は様子が違う。 横峯、若林舞衣子、小俣奈三香は9時57分スタートの第14組、続く15組にアマチュアの竹村真琴と上田桃子、不動裕理が回る。ここら辺がメイン組になるのだが、ディフェンディングチャンピオンの古閑美保と、金田久美子、ジュリー呂の組は、その3組後の第18組、アウトスタートの最終組に配されている。 ペアリングは主催者の意向も汲みつつ、最後はLPGAが決定することに...
2009/04/26GDOEYE

川奈の強風が生んだ、国内女子ツアー初の珍事

国内女子ツアー「フジサンケイレディス」2日目は大雨に祟られて途中サスペンデッド。翌最終日、晴れたと思えば突風混じりの強風が吹き荒れ、グリーン上のボールがコロコロと転がる始末。13時50分に競技の進行が不可能と判断され、国内女子ツアーでは初の“強風”が理由よるラウンド中止が決定した。 普段から強烈な海風が吹きつけ、地形的、地理的に風の影響を受けやすい川奈。全国的に強風が吹く気圧配置だったこともあり、その影響をモロに受けた格好だ。競技委員の元には次々とボールが動く報告が届いていたが、決め手となったのは3番グリーン上にいた三塚優子のボール。カップまで1メートルの位置にマークしておいたボールが、風の影...
2009/04/25GDOEYE

嵐を呼ぶ(?)若手女子プロの大健闘

「フジサンケイレディス」2日目は、降雨によるコンディション不良のため、12時54分にサスペンデッドとなった。朝から大粒の雨が降り注いだ川奈。ほとんどの選手がスコアを崩す劣悪なコンディションの中、2007年にプロテストに合格し、無名に近い若手の塩崎亜美(24)が大健闘を見せている。 2008年は1試合に出場して予選落ち、年間獲得賞金はゼロという寂しい結果に終わった。今週は初日に5バーディ、ノーボギーと見事なプレー内容で単独2位発進。この日も中断になるまでの9ホールで1ストローク落とすに踏みとどまり、首位と1打差の暫定2位。初優勝も狙える位置をキープし続ける活躍ぶりだ。 「雨は得意ではないけど、け...
2009/04/24GDOEYE

有村智恵、サッカー好きの学生キャディと好スコア

国内女子ツアー「フジサンケイレディス」初日、同ツアー史上7人目となるアルバトロスを達成するなど、7アンダーの単独首位発進と絶好のスタートを切った有村智恵。内容的にも勿論だが、有村に自信を植え付けるような事柄がもう1つ隠されていた。 昨シーズンは年間を通してプロキャディを帯同させていた有村。先週、そして今週と難コースが続くこともあり、コースを熟知したハウスキャディを帯同させる方針を固めた。だが、今週はハウスキャディが不足しており、有村を担当したのは学生キャディ。アルゼンチンからの留学生で、会話上の不便はないが川奈でキャディを務めるのは2回目と経験が浅く、プレーのアドバイスはほとんど受けていなかっ...
2009/04/23GDOEYE

古閑美保、“忍耐”でプレーも呑み過ぎも心配無し!

今朝、テレビをつけて目を疑った方も多かったことだろう。某人気アイドルグループのメンバーが公園で全裸になったとし、公然わいせつで現行犯逮捕。当時は過度の飲酒により泥酔状態だったという。 今週「フジサンケイレディス」に出場する古閑美保は、拘留されたメンバーとテレビ番組での競演経験があり、「あー、聞きましたよ」と目を見開いた。「最初は“え!?”と思いましたけど、内容を聞いたらお酒を呑んではじけちゃった感じですよね?」と古閑。番組内で話をするだけでプライベートでの交流はないそうだが、女子プロゴルフ界でも屈指の酒豪として知られ、過去にはお酒の失敗談も口にしている古閑。その声には同情の響きがこもっている(...
2009/05/10GDOEYE

周囲を魅了し続けたピンクパンサー

コースを包む緑に映える、鮮やかなピンクを基調としたウェアを身にまとい、颯爽とプレーするピンクパンサー。国内ツアーのメジャー第1戦「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」に出場したポーラ・クリーマーが、最終日に「65」の猛チャージで優勝争いを演じ、最後までギャラリーを魅了し続けた。 インパクト時にグッと頭を下げる力強いスイング、プレー以外での爽やかな笑顔など、日本でも高い人気を誇るポーラ。今週も多くのファンが後に続き、スタートホールから最終ホールまで“ポーラ!”という掛け声が飛び交っていた。 昨年の「全英リコー女子オープン」を制し、今シーズンは3試合日本ツアーに出場している申智愛(...
2009/05/09GDOEYE

心拍数のコントロールでプレーもコントロール

国内女子ツアーのメジャー戦「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」最終日を、2位に2打差の単独首位で迎える諸見里しのぶ。一昨年に「日本女子オープン」を制し、2度目の公式戦制覇に王手をかけている今週。もし明日の最終日にタイトルを獲れば、22歳と298日での公式戦2勝目は宮里藍の21歳と83日に次ぐ国内女子ツアー史上2番目の若年記録となる。 会見を聞いて印象的だったのは、諸見里のラウンド中の冷静さだ。この日はチップインバーディが2度とアプローチが冴え渡ったが、「手前に外してもチップインできる期待が自分の中で持てているので、安心してプレーできています」と、ミスショットをしても平常心を保...
2010/05/23GDOEYE

“復活”ではない1年7ヶ月ぶりの勝利

これまで積み上げてきた46回の優勝と比較して、「今日が一番、緊張しました・・・」と1年7ヶ月ぶりの勝利への感想を漏らす不動裕理。「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」最終日に逃げ切り勝利を飾り、近そうで遠かった通算47勝目をようやく手にした。 「ずっと緊張していて喉がカラカラ。とにかく、自分を“頑張れ、頑張れ”と励ましてプレーしていました」。とても6年連続で女王に君臨していたプレーヤーとは思えない言葉からも、それだけの切迫した気持ちが伝わってくる。 調子は決して悪くない。飛距離も落ちているわけではない。不動は、この日の勝利を“復活”ではないと話す。「ただ優勝できていなかっただけ。いつも...
2010/05/22GDOEYE

まだまだ安定期を迎えていない世代交代

19歳の藤本麻子と、20歳の森田理香子。次世代のスター候補である2人が、「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」2日目に最終組でプレーし、真夏のような暑さに見舞われている今週の舞台に、フレッシュな風を吹き込んだ。 藤本と森田はアマチュア時代からナショナルチームで行動を共にしていた経緯もあり、普段から「あーこ」、「かっこー」と呼び合う仲。久々の同組対決に、「楽しみでした」と藤本。当人のみならず、2人の対決を楽しみにしていたファンも多かったことだろう。 結果的には、森田、藤本ともに前半はスコアを落としたものの、後半に巻き返す同じ展開。森田が通算8アンダーの2位タイ、藤本が通算6アンダーの4位...