三田村昌鳳が語る・・・全米オープンとは?(2)
1998年 全米オープン
期間:06/18〜06/21 場所:オリンピッククラブ レイクコース(カリフォルニア州)
ジャンボが大変身宣言? スチュアートは足踏み状態
ジャンボ尾崎の前半のプレーは決して悪くはなかった。ショットもまずまず。今日は「首位のスチュアートと10打差まで詰めたい。今日は攻めるしかない」とドライバーも使った。積極的な攻めのゴルフで前半は2つ取り戻した。しかし結果は71。前日に較べれば雲泥の差だが、予選通過ならず。
「ほぼ思ったイメージで打てた。しかし、ほんのわずかずつ、ズレていた。そのズレにボールを持っていかれてしまうんだ」とジャンボ。日本でならまったく問題にならないようなミス。それがオリンピッククラブでは簡単にボギーにつながる。
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「ぼくのゴルフは右腕を使うゴルフ。腕をあるときは柔らかく使い、あるときは強く使って変化を付けてきた。しかし、もう限界なのかもしれない」
ジャンボの腕の使い方は天才だ。他のだれにも真似のできない絶妙の腕使い。それが限界に近ずいてきたような気がすると言う。
「これからはボディスウィングにすべきかもしれない。この全米オープンでこう思えるようになったことが、財産なのかもしれない」
一瞬の迷い、弱気からの発言なのだろうか。それとも本気? 51歳にして本当にまた過酷なスウィング改造を始めようというのだろうか。
昨日は16番から3連続バーディだったペイン・スチュアート。今日は出だしでまたまたバーディをかせぎ、のりまくり。一時は一人旅かとも思われたが、終盤の16番、17番でボギー。結果的に一歩後退してしまった。
しかし、これで終わりという印象はない。他の選手も決してスコアを簡単に伸ばしているわけではないからだ。なんと言っても初日の4打は、得難いアドバンテージだ。このまま1打、2打伸ばして行ければトップを持続できるのではないか。
ギャラリーの関心はエルス、レナードと回った19歳のアマチュア、マット・クーチャーに集中している。1にクーチャー、2にゴルフカートのケーシー・マーチン。おかげでタイガーがすこしかすんでしまった。本人は楽になって良かったのではないだろうか。
明日以降の展開は、まったく予想もつかない。この2日、雨が降っていない。グリーンがどんどん難しくなっている。
(サンフランシスコ・佐藤直樹)