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PGAツアーのつくりかた ZOZOチャンピオンシップTee-Offルポ(2)

2019/05/04 07:31


■初開催の舞台裏をリポート

2019年10月、日本で初めてPGAツアー(米国男子ツアー)が開催される。「ZOZO選手権」は新シーズン開幕直後のアジアシリーズのひとつに組み込まれた、賞金総額975万ドル(約11億円)のビッグイベント。日本男子ツアーとの共催という形で行われ、タイガー・ウッズも参戦を明言した。会場となる千葉県のアコーディア・ゴルフ習志野CCでは現在、急ピッチで準備が進行中。本連載では世界一のツアーがひとつの大会をどう作り上げるのか、その裏側を大会直前までリポートする。

■“アグロノミスト”ってなんだ?

PGAツアーには“土壌のプロ集団”がいる。アグロノミスト(agronomist)という肩書を持つスタッフたちで、現在8人で構成されるチーム。「ZOZO選手権」に向け、来日を繰り返すシニアアグノロミーディレクターのデニス・イングラム氏は、ツアーにおける各コースの地質管理のプロフェッショナルだ。

アグロノミーとは土や、そこに生息する生物に関する研究のこと。芝生、樹木、切り株といった草木から、虫や微生物もその対象になる。ゴルフコースの芝やバンカーをはじめとした各エリアがツアーの基準に沿っているかを、その都度判断するのが彼らの仕事。PGAツアーは米国本土のみならず、ハワイやプエルトリコのほか、カナダ、メキシコ、ドミニカ、中国、マレーシア、韓国といった諸外国でも大会を開催してきた。イングラム氏はそれぞれの地域で現地調査を行っている。

アコーディア・ゴルフ習志野CCはかつて国内男子ツアー「サントリーオープン」などを開催してきたが、PGAツアー側からすると当地の芝質はやはり珍しいものといえる。

「世界中で使われている西洋のベント芝に加えて、日本でティエリアやフェアウェイでは高麗芝がよく使われている。これは日本やアジアならではの特徴。日本とまったく同じタイプの高麗芝は米国では見ることができない。しっかりとした非常に面白い芝だと思いますよ」。毎シーズンの最終戦「ツアー選手権」の会場であるジョージア州、イーストレイクGCのフェアウェイは日本の高麗芝に近いと言われるが、彼らの目にはまた別物に映っている。

■四季との戦い

3月初旬に来日した際、イングラム氏は「芝のコンディションは期待通り。ここから2、3カ月は高麗芝が“冬の眠りから目覚める時期”。基本的には例年と同じやり方で管理してもらう」と話した。「大会が近づいてきたら、フェアウェイの幅を狭くしたり、あるいは広くしたりと、芝のラインを調整していく」

最大の懸念点は夏から秋にかけての日本の気候に他ならない。「東京の夏は猛暑になる。特にグリーンに細心の注意を払わなくてはいけません」。9月初旬にグリーンの刈り込みを行い、大会当週に最高のコンディションを目指す。ただし、その出来についても天候が大きなカギを握る。「芝は天気に大きく左右される。9月から10月にかけては大雨、干ばつの危険性もある。被害を最小限にとどめるためには、その都度対策が必要なんです」と油断できない。

そのためには日本のスタッフとの密接な連携が欠かせない。「私はツアーの基準を満たす芝づくりのノウハウを知っているが、アコーディア・ゴルフのプロフェッショナルの人々は私よりもはるかにこのコースの特徴について熟知している。互いを信頼している」という。

イングラム氏によれば、全米から世界展開する某コーヒーショップチェーンには約3000から4000人のアグロノミストが在籍しているそうだ。「彼らはコーヒー豆について考えをめぐらせますが、私は大会が終了するまで芝のこと、わずか“2.5㎜の世界”に力を尽くすのです」というのが、彼らのプライドだ。

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