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2020年 RBCヘリテージ
期間:06/18〜06/21 場所:ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)

進藤大典 PGAツアー・ヤーデージブック読解

大西洋を望む狭小グリーン 小平智が初V決めた17番

ハーバータウンGL 17番パー3(174yd)

PGAツアーが再開しました。これまで当たり前のように毎週開催していたトーナメントが3カ月なかった分、ありがたみを実感します。陽性者が出たという情報もないようで、まずはひと安心。予断は許しませんが、世界中のスポーツ界が少しずつでも動き出してくれていったらと願っています。

再開2戦目の今週は、いよいよ松山英樹選手も出場します。「RBCヘリテージ」はルーキーだった2014年以来の参戦です。このハーバータウンGLは、ひと言で表現してしまえば“日本っぽい”コース。木々でセパレートされたホールのフェアウェイは狭く、グリーンも極めて小さい。林間コースで、風の読みがものすごく難しいのも特徴です。

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歴代優勝者はジム・フューリックマット・クーチャーグレーム・マクドウェル(北アイルランド)といったショットメーカーが並びますが、いずれも飛ばし屋ではありません。ピンポイントで狙っていける精度が攻略の条件となります。

ドッグレッグのホールが多いので、ティショットがフェアウェイを突き抜けないように綿密なランの計算が必須。前後2、3ydの幅の距離感で硬いグリーンに止めていくため、スピン量にも細心の注意を払います。

ピックアップしたのは17番(パー3)。2年前に小平智選手がプレーオフで初優勝を決めたホールですね。プレーオフのティショットで小平選手が握っていたのは8I。PGAツアーのショートホールとしては、短い部類に入るでしょう。

左から吹く南風の時期ですが、その左サイドは一面、大西洋。遮るものがないため、強風が吹き荒れます。加えてグリーンの幅は広くても14ydほど。狭いところは9ydほどしかないので、乗せることも難しい。グリーン右の小さいバンカーは、周辺のいやらしいライに止まってしまうことが多いので避けたいところです。

グリーン奥まで海になっているため、奥は条件がそろったときに腹をくくれる選手だけが突っ込める難所。その分、完遂できれば、バーディチャンスに直結するご褒美が待っています。まさにハイリスク、ハイリターンの駆け引きに注目です。(解説・進藤大典)

進藤大典(しんどう・だいすけ)
1980年、京都府生まれ。高知・明徳義塾を卒業後、東北福祉大ゴルフ部時代に同級生の宮里優作のキャディを務めたことから、ツアーの世界に飛び込む。谷原秀人、片山晋呉ら男子プロと長くコンビを組んだ。2012年秋から18年まで松山英樹と専属契約を結び、PGAツアー5勝をアシストした。

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