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小柄でも250ヤード飛ばす極意は「歩くように振れ」!?
「週刊ゴルフダイジェスト」連載「3分でわかるゴルフの授業」(2月12日号)より
63歳、160センチでドライバー平均飛距離250ヤード! 「ゴルフは物理」を実証する、八木一正・岩手大学教育学部教授が教える、3分でわかるゴルフの授業。今回は「古代人がイースター島の『モアイ像』を動かした方法は」という話題。うん? スウィングと何の関係が?
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いきなりで唐突ですが、質問です。
Q.イースター島の「モアイ像」。古代人はどうやって動かしたのでしょう?
A 丸太の上を転がした
B 荷車に乗せて運んだ
C モアイを歩かせた
正解はなんとC。
えっ、歩かせる? そもそもモアイに足ないし……と思う人も多いかもしれません。
たしかに今までは、丸太の上を転がして運んだという説が有力でした。しかし近年、アメリカの研究チームが、この「歩かせた」説を実証してみせたのです。
では、いったいどうやって歩かせたのでしょうか。まず、モアイ像を右に傾けます。すると重心も右に移る。像を傾けて重心が右足(に相当する部分)の真上にくると、そこを軸にクルッと回転しやすくなります。
重心から真下に下ろした垂線を「重心線」と呼ぶのですが、この重心線が「回転軸」に近づけば近づくほど、重量バランスがよくなり、簡単に回れるようになります。
そうして右足側を軸に、左足側が前に出るように回転させたあと、今度は左側に傾ける。これを繰り返すことで、モアイは「歩く」ことができるのです。
これは冷蔵庫などの重いものを運ぶときにも有効な方法なのですが、じつはスウィングにも生かすことができるのです。
まずバックスウィングで、しっかりと右足に重心を乗せ、切り返し以降しっかりと左足に体重を移し、左足の上に重心を乗せる。すると、体を右へ、左へとスムーズに回転させることができます。モアイ像を歩かせるのとまったく同じ要領ですね。
上体を前傾させるスウィングは、ただでさえ不安定なので、重心がどちらかの足にしっかり乗っていないと、スムーズな回転運動ができなくなります。
常に回転する足の上に重心線がある状態。これが正しい軸回転スウィングなのです。
歩くように振れ! 古代人からの教えでした。