ローズ2位発進 川村が日本勢トップの10位、石川70位タイ
飛ばし屋・ダスティンのドライバーロフト角を知っていますか?
Golf World――texted by E.Michael Johnson
ダスティン・ジョンソンは、10月の「WGC HSBCチャンピオンズ」で、ロフト角10.5度のテーラーメイド SLDRドライバーを使って優勝した。最近、同社は「高ロフト」の恩恵をアピールしているが、実際のところ10年以上に渡って、PGAツアーではこれがトレンドとなっている。
ドライバーのロフト角が増えてきたのは、マルチレイヤーでコアが硬いボールが市場を賑わせるようになった2000年代後半から。同年初頭、ツアーで使用されていたドライバーの平均ロフト角は8度だったが、2002年には約8.5度に。そして2008年の「ドイツ銀行選手権」時点では、9.17度にまで増えた。
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それから5年。今年のドイツ銀行選手権、平均ロフト角は9.39度となり、HSBCではついに9.41度にまで増えていた。
2002年は、出場選手中30本以上のドライバーがロフト角8度かそれよりも低く、(週にもよるが)10度かそれ以上のロフト角のドライバーは5本だけだった。ところが今年は、殆どの大会で、低ロフト角のドライバーは10本程度。高ロフト角のドライバーは20本を越えていた。HSBCでは、23本のドライバーがロフト角10.5度以上。出場選手が78名だけだったことを考えるとその多さが際立っている。
プロの間で高ロフトが人気となった理由は単純なことではない。正しくは、ゴルフギアの技術が融合された結果、高ロフトにする必要性が生じたということだ。スピンを減らすために設計された重心位置とその他の特性を持つドライバー、低スピン量を実現するソリッドコアのボール、そしてローンチモニターの出現、そういったものが選手を高ロフトに向かわせる要因となっている。
ローンチモニターにより、高打ち出しで低スピンだと、ティショットで飛距離が伸びるということが証明された。ボールが、リキッドセンターの糸巻き構造で高スピンタイプからソリッドコア・マルチレイヤーで低スピンタイプとなった。現在ではそれが当たり前となったため、高ロフトが高打ち出し部分を担うということが理解されるのは簡単なこと。
しかしながら、ドライバーが低スピン傾向になればなるほど、最適弾道と打ち出し角を達成することがより難しくなった。2008年の平均打ち出し角は11.26度だったが、2013年はそれが10.87度になってしまったのだ。
つまり、ドライバーはここ5年間で高ロフト(0.25度程度)になっているものの、打ち出し角そのものは0.4度程、減ったということ。これがジョンソンのような強さと速いクラブヘッドスピードを持った選手が、ティショットで飛距離を稼ぐためにさらに高ロフトのクラブを必要としている理由となっている。
ではアマチュアにもこの傾向は当てはまるのだろうか?多くのアマチュアは、高ロフトのクラブを選ぶことに気が進まないようだが、トム・ウィション・ゴルフのオーナー、トム・ウィションは数年前にデータを作成。公平な状況下において、最近のドライバーを使用しているスイングスピード時速90マイルで打ち出し角12度のゴルファーは、ロフト角9度から13度に変更すると、キャリーで9ヤードも飛距離を伸ばしたという。にも関わらず、店舗に並んでいる有名なドライバーの多くは、ロフト角が9度、9.5度、10度なのだ。
というわけで、低ロフトのドライバーを使用している方に一言。飛ばし屋のジョンソンは10.5度を使っている。何を躊躇しているのですか?
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