PGAツアーの“GTS事情”「2」と「3」でシェア9割 なぜトッププロがやさしい「2」を?
◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント presented by Workday◇ミュアフィールドビレッジGC (オハイオ州)◇7569yd(パー72)
新しいタイトリストのドライバー「GTS」シリーズは、「GTS2」「GTS3」「GTS4」の3機種で展開する。PGAツアーの選手たちは実際にどのモデルを選んでいるのか、現場で調査をした。
前作「GTシリーズ」では「2」や「3」の使用者が多く、「4」は極端に少なかった。新作でも傾向は変わらず、タイトリストのツアーレップによれば、使用率は「2」と「3」が45%で並び、「4」は10%にとどまっているという。ただし「4」は、わずかながら増加傾向にある。寛容性がやや高まったことで使用を検討する選手が増えているようだ。
ジャスティン・トーマス、マシュー・フィッツパトリック(イングランド)、ジョーダン・スピースといったトッププロは「2」を選択している。この傾向の理由はどこにあるのか。
「ポイントは寛容性です。このフィールドの選手たちは、『GTS4』のような低スピンモデルよりも、ある程度スピンが入り、コントロールしやすいものを好みます。スイングタイプ的にも、その方が合う選手が多いのです。『GTS2』は非常に寛容性が高く、『GTS3』は従来から人気のあるヘッド形状で『2』と『4』の中間的な存在です。『GTS4』は旧モデルよりヘッド体積が大きくなったため、関心を持つ選手が増えました」(同レップ)。
寛容性の高いモデルはアマチュア向けというイメージがあるが、実情は異なる。「今はプロもやさしさを求めています。誰もがドライバーにやさしさを求めている。ツアーではラフが厳しいコースが多く、寛容性の高いヘッドであればティショットでよりアグレッシブにラインを取れます。その安定感が評価されています」と同レップは続ける。
実際、前週のミュアフィールドビレッジは、ティショットの方向が一筋違うだけで深いラフにつかまり、即座にボギーのリスクが高まるセッティングだった。どのラインに打つか、そこに確実に打っていけるかが勝負を分ける。だからこそ、安心して振り切れるドライバーが求められる。
「GTS2」を選んだトーマスはこう語った。「ボールスピードとスピンの安定性が良かった。とても真っすぐで安定した球が出るし、ミスヒットしてもスピードの落ち幅が小さい。スピン量もバラつきも数百回転程度に収まるよ」と移行はスムーズだった。
プロの世界でも、いまや寛容性は重要な要素。慣性モーメントが高くても振りにくさを感じず、操作性が確保されているのであれば、選ばない理由はない。ただでさえハードなコース、そして厳しいセッティングで戦っているのだから。(オハイオ州ダブリン/服部謙二郎)