練習器具「トライアングルロックマン」を開発した上井邦浩

上井邦浩が作った練習器具がツアーでちょっとした話題になっている。地元・名古屋でインドア練習場を始めた上井は、試合の合間にアマチュアを教えることも多い。その中で発案したのが「トライアングルロックマン」という器具だ。

「『手と体を一体化させるように打って』とか、『手を使わないで打って』と説明するんですが、なかなか伝わらなくて。それだったら、我々プロのスイングを体感できる練習器具を作ったほうが早いのかなと思って」。そう思って開発に着手。設計図を描き、契約するスポンサーに製作をお願いした。

シャフトの付け根に取り付ける

さて、その使い方。まず、シャフトのグリップ寄りの部分にアタッチメントをつけてクラブと器具を固定。続けて器具の棒を伸ばし、クラブのライ角を合わせながら胸に先端の球体部が当たるようにセット。球体がずっと胸についたままスイングするような意識で打てればOKだ。

クラブを持つとこんな感じ

上井は「手打ちになると球体が胸から外れてしまいます。胸と腕が連動して動く感覚を体で覚えられるはず」と言いながらデモンストレーション。確かにスイング中、胸と腕で作る三角形（トライアングル）がキープ（ロック）されて、いわゆるボディーターンで球をとらえられていた。

トライアングルロックマンをつけた連続写真。胸と腕の連動がでてきている

ライ角を合わせて胸に球体を当てる

フォローで両腕の三角形が保たれる

「ショートスイングで練習するとすごく効果的。最下点も安定するし、アイアンのヘッドの入りが良くなるはずです。手先でクラブを操作できないので、アプローチが苦手な人にも効果があると思います」

ロックマンで練習する中島徹。後ろの堀川未来夢も興味津々だ

ツアー会場ではプロ仲間も上井が開発した器具に興味津々だった。堀川未来夢がレクチャーを受ける姿もあった。中島徹はロックマンをつけて練習後、「器具を付けた感覚がしばらく残るので、その余韻のまま練習するとよりいいですね」と絶賛。高橋竜彦は「パッティングで使いたい。ショルダーストロークにすごく合う」と早速注文を入れていた。

名前が長いので忘れないようテプラでペタッ

様々な効果を感じられそうな「トライアングルロックマン」。これで練習を続けたら上手くなるんだろうなぁ…。（編集部／服部謙二郎）