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2016年 ザ・ホンダクラシック
期間:02/25〜02/28 場所:PGAナショナル(チャンピオンコース)(フロリダ州)

<選手名鑑187>シャール・シュワルツェル(前編)

2016/02/24 07:30

■ 米国拠点は会場近く 憧れのジャック・ニクラスも在住

欧州ツアー11勝で、2011年マスターズ勝者のシャール・シュワルツェル(31)の勢いが加速してきた。2週前に母国南ア開催のツワネオープンで、2位に8打の大差をつけ圧勝。今季欧州ツアーで2勝目を挙げ、ポイントランク(Race To Dubai=レース・トゥ・ドバイ)では4位に浮上した。世界ランクも43位からトップ30位に急浮上し、モチベーションは五輪代表選手になることと思われる。ルイ・ウーストハイゼン、ブレンダン・グレースと2枠のスポットを巡るバトルに名乗りを挙げた。先週から米国でプレーし、4月のマスターズへとつなげていく予定だ。

シュワルツェルが毎年今大会に参加するのは、3年前、大会が行われるパームビーチガーデンにあるオールド・パームスGC内に、米国転戦の拠点となる住居を購入したことが理由のひとつ。同地は、敬愛するジャック・ニクラスが住んでいることもあった。2011年、シュワルツェルはマスターズで劇的な優勝を飾った。上がり4ホールを連続バーディの猛追で、ロリー・マキロイらを大逆転。実は大会前にニクラスと昼食をともにし、戦略のヒントを得ていたのだ。内容は明かさなかったが「ニクラスと話していなかったら、優勝はなかった」と心から感謝した。優勝から2週間後、ニクラスから祝福の手紙が自宅に届いた。その手紙をフレームに入れ、南アの自宅に持ち帰り、今でも大切に飾っているという。今週の会場PGAナショナル・チャンピオンコースも恩人ニクラスの設計で、気持ちの入り方は誰より強いと言えるだろう。

■ プロゴルファーのシュワちゃん

“Schwartzel”という名前をどう発音していいのか?米国人でも難しいようだ。ある試合のスタートでの選手紹介でのことだった。「シャール・・・」と言ってからアナウンス担当者が沈黙。ラストネームの発音が分からなかったのだ。あわてて本人に駆け寄り名前を確認。次の瞬間「シュワルツネッガー!」と響き渡り、爆笑を誘った。以降、ギャラリーから「シュワルツネッガー!」と声援を送られ、ちょっぴり嬉しそう。

最近はブルックス・ケプカ(Koepka)を「ブルックス・カップケーキ!」と高らかにコールし、本人もビックリするなど、人名の読み方は難しいようだ。特に名前が長い場合は正しく発音してもらえないケースが多く、スペインのホセ・マリア・オラサバルはその一人。だが、おそらく一度も正しく名前を紹介してもらえなかった選手は、スウェーデンのガブリエール・イェットシュテッドだろう。その場面に何度か遭遇したが、アナウンサーはガブリエールを3回ほど繰り返した後、ラストネーム“Hjertstedt”の文字を前に、明らかに動揺の色を浮かべた。その後、意味不明な発音でギャラリーから笑い声が上がった。本人は慣れたもので、笑顔で手を挙げ、笑いと拍手を受けていた。シュワルツェルもまったく違う発音でコールされても気に留めず、右上腕の筋肉を見せるなど、ウケ狙いのポーズでファンサービス。そんなお茶目な人柄が場を和やかにし、自身のプレーもスムースにさせているのかもしれない。

■ シュワルツェルはLittle Easy!?

17歳で、英国やインドのアマチュア大会に出場し、ビッグタイトルを奪取したシュワルツェルは、翌18歳でプロ転向を果たした。そこに至った経緯は、アーニー・エルスの存在が大きかった。13歳の頃に親しくなって以降、エルスのプレー録画やスイングの写真を参考に猛練習を開始した。身長191cmのエルスより小柄(180cm)だが、ゆったりしたスイングリズムはそっくり。“ビッグイージー”というエルスの愛称に対して、“リトルイージー?”と囁かれたこともあった。17歳で初めて一緒にプレーする機会を得て、エルスの穏やかな人柄とド迫力のプレーを間近にし「ゴルフも生き方もお手本はエルス」と、目標が定まった。エルスもシュワルツェルの才能を確信し、プロ転向後にサプライズを準備。自身とともに数十勝を飾ったリッチ・ロバーツという名キャディを紹介したのだ。ロバーツは成功へのノウハウを徹底的に伝授し、彼の尽力を得て、欧州ツアーでの優勝を皮切りに、2010年マスターズ初出場、翌年のメジャー制覇へとつなげていった。

■ 全米オープン勝者ジャスティン・ローズは親戚

欧州の選手は、友人選手の姉や妹と結婚するなど縁戚関係が多い。リー・ウェストウッドは友人でもある欧州ツアーで活躍したアンドリュー・コルタートの妹ローラと結婚(昨年末に離婚し、英国に拠点を戻した)。スウェーデンのペルー・ユルリック・ヨハンソンは、イェスパー・パーネビックの妹ジルと結婚し彼らは義兄弟だ。シュワルツェルもまた、ジャスティン・ローズの※はとこ(またいとこ)であるロザリンドと結婚した(※はとことは、祖父母同士が兄弟姉妹で6親等の血族のこと)。ロザリンドは南ア出身、テニスのトップアマチュアで、彼女の父はシュワルツェルの地元に程近いゴルフ場所属のティーチングプロを務めている。

実はローズの父ケンは、かつて南アのゴルフ場にヘッドプロ兼ティーチングプロとして所属。ジャスティンは両親が南ア在住の頃に誕生し、5歳の時に、両親の母国英国に帰国した。南アの選手たちは、どこかでつながっているビッグファミリーなのだ。

※後編はシュワルツェルの実家は3代続く巨大養鶏場を所有する大地主

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佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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