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2014年 ザ・バークレイズ
期間:08/21〜08/24 場所:リッジウッドCC(ニュージャージー州)

<佐渡充高の選手名鑑 130>ヘンリック・ステンソン

■ 盛夏!ステンソンの季節がやってきた

寒い国、北欧スウェーデン生まれのヘンリック・ステンソン(38)。一見クールそうでハンサムな彼は、夏から一気にヒートアップする。今季もシーズン序盤は鳴りを潜めていたが、夏が近づくにつれぐんぐん調子を上げてきた。6月の「全米オープン」では4位タイ、8月の「全米プロ」では優勝争いに顔を出し3位タイの大健闘。この攻勢は昨季終盤の怒涛のラストスパートを思い起こさせる。昨年7月には「スコティッシュ・オープン」で3位、「全英オープン」で2位。米国に移動して、8月の「WGCブリヂストン招待」では2位、翌週の「全米プロ」では3位で猛チャージをかけた。わずか2ヶ月で年間王者争いに加わり、プレーオフシリーズでは2戦目の「ドイツバンク選手権」で優勝。30人しか残れない最終戦の「ツアー選手権」でも優勝し、アッと驚く大逆転で年間王者に輝いた。その後、欧州ツアーでも優勝争いを繰り広げて賞金王と年間王者をダブルで獲得する快挙を成し遂げた。

昨季に獲得した賞金は、欧米合計約23億円。激務をこなしたキャディのガレス・ロードに感謝の意を込めて、気前よく約1億円のボーナスを出した。受け取ったロードはビッグボーナスを何に使っていいかわからず、とりあえず憧れのフェラーリを購入したそうだ。今週からツアーの最終決戦プレーオフシリーズが始まるが、今年もステンソン&ロード組から目が離せない。

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■ パンツ1丁ショットで判明!勝負下着はビヨン・ボルグ製

2009年3月の「WGC CA選手権」の初日、ティショットを泥地に打ち込んでしまったステンソン。レインウェアは持参しておらず、そのまま打てば全身泥だらけでプレーを続けなければならない状況に。そこで出した彼の決断は、ウェアを脱ぎパンツ一丁でショットを打つ、彼のゴルフの信条「アグレッシブ&スマート」そのものの決断だった。

1993年「サウスウェスタンベル コロニアル」でも似た状況下で、豪州のイアン・ベーカー・フィンチがボクサーショーツ姿でショットしたことがあったが、ステンソンは白色のブリーフだった。母国のヒーローで敬愛するテニスのビヨン・ボルグがデザインした白色のスポーツ用ボクサーブリーフ。ボルグはゴルフ愛好者でストックホルム郊外にゴルフ場も経営しており親交もある。ステンソンは当時活躍していたボルグにあやかろうと、勝負下着を身につけプレーしていたのだった。

本人は100%真剣だったが、ゴルフ場でストリップショー!?と、そのショットは大反響を巻き起こした。翌週の試合ではタイガー・ウッズがジョークで「次回はこれを着てくれよ」と、ナイキ社のスポーツ下着2枚を、着替え用として直筆サインを入れてプレゼントした。彼は笑顔でそれを受け取っていた。

■ 逆利き手ゴルファー ステンソンとミケルソン

ステンソンはクールそうで実は熱い男だ。勝負が終盤になればなるほど闘志を剥き出しにする。リスクを背負いながらも、一か八かの賭けに挑む真の勝負師だ。昨季、年間王者の可能性が浮上したプレーオフシリーズ2戦「ドイツバンク選手権」で優勝した時のこと。最終日17番で、左サイドのピンをデッドに狙い、難しい左のバンカーへ。ところがそのバンカーから直接決めてバーディ、それがウィニングショットとなった。

そのスリリングな攻略はフィル・ミケルソンを彷彿させる。実は2人には気になる共通点がある。実はステンソンは左利きだが、ゴルフは右。少年時代にプレーしていたアイスホッケーのスティックを右手主導でさばいていたので、その流れでゴルフも右でプレーするようになった。ミケルソンは右利きだが、幼い頃に父と対面してゴルフを覚えたので、ゴルフだけ左でプレーするようになった。左右を絶妙に使い分け、逆利き手でプレーする姿を見ていると、彼らの度肝を抜くような攻略法と何か関係があるのか?と思うことがある。

■ 灼熱のパーソナリティ

熱いのはプレーだけではない。ミスをすると激情を露わにするのだ。7月の「全英オープン」初日もティショットをミスして歩き始めた直後、大ギャラリーの目前でドライバーを膝で真っ二つにへし折った。昨季のプレーオフシリーズ3戦「BMW選手権」最終日には18番でティショットを打ち、2打地点でボールを確認したところ池に入っていることが判明。次の瞬間、怒り爆発で持っていたドライバーを地面に叩きつけて折ってしまった。それでも腹の虫がおさまらず、ホールアウト後に自分のロッカーの扉を殴る蹴るでボコボコに壊してしまったのだ。しかしそのロッカーはゴルフ場メンバーの大切なロッカー。気持ちが鎮まった後、ゴルフ場に謝罪し修繕費用を支払ったが、この愚行の事実が消えることはなかった。

2010年の「全米オープン」最終日にも大失態を見せてしまう。15番で7番アイアンのショットを失敗し、カッとなってクラブをへし折った。ここまではいつも通り。この時は折り方に失敗し、シャフトで右手の人差し指を負傷してしまったのだ。結局、出血が止まらず緊急処置を施され、深い傷を負ったステンソンは結果23位タイ。その後、しばらく思うようなプレーが出来ず、こんな愚行は絶対にしてはならないという教訓となった。逆を言えば、彼はそれほどまでに“1打”に賭けている。ステンソンはスウェーデン初のメジャー優勝を目指し、世界ランク1位へ最接近中。感情をうまくコントロールできれば目標達成は現実となり、誇れる王者になるに違いない。

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佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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