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2014年 トラベラーズ選手権
期間:06/19〜06/22 TPCリバーハイランズ(コネチカット州)

<佐渡充高の選手名鑑 123>フレディ・ヤコブソン

2014/06/18 10:00

■ ピカソのスウィング

スウェーデンのフレディ・ヤコブソン(39)は、ツンツンしたヘアスタイルやハイファッションなど、独特のセンスからゴルフ界の“パンクロッカー”と評される。彼のスイングはトップからダウンスイングで、8の字を描く軌道で前衛的?な変則スタイルだ。それでもショットの正確性や安定感があるので「それでいてまっすぐに打てるからスゴイ!」と言う選手は多い。そんなことから彼のスイングは「前衛スイング」とか、画家のパブロ・ピカソから名を取り、「ピカソ・スイング」と言われるようになった。

メンタル面の強さも半端ではない。深いラフに打ち込んでも楽しそうに球を探し、悪いライからでも、どう打とうかと楽しんでいる。どんな時も絶対に文句や愚痴を言わないメンタルタフネスの持ち主だ。個性的スウィングや卓越した精神力を生かし、ヨーロピアンツアーでは3勝をマーク。2003年の「香港オープン」で初優勝を挙げると、そのシーズンにさらに2勝、一気に3勝を挙げ大ブレークを果たした。翌2004年から米PGAツアーにフル参戦し、2011年「トラベラーズ選手権」で初優勝。米国での初優勝までに時間を要したのは、手首のケガによる影響があったからだ。

■ マジカルタッチ! 3パット回避率は約1%

ヤコブセンの得意技はショートゲームとパットだ。母国の先輩イェスパー・パーネビックに彼を紹介された時の言葉が忘れられない。「こちらがフレディ。僕たち(地元の人)はスウェーデンのセベ・バレステロスと呼んでいるんだ」。すると「いやー、実はセベのことよく知らないんだ。18歳の頃までゴルフ中継をほとんど観ていなかったからね。憧れの選手は何といってもフレッド・カプルス!」と笑わせてくれた。彼の本名はフレデリックだが、米ツアーでの登録名を、憧れのフレディ(スペルは異なるが、フレッド・カプルスの愛称)に変えたのだ。

話しをショートゲームに戻すと、自身2勝目となった「ポルトガルオープン」最終日は、チップインを3回も決めて勝利を掴んだ。グリーン上での鋭い感性は、確かに往年のセベを思い起こさせる。2013年には3メートル以内を90%以上沈める神業を達成。ツアー平均では、この距離を決める率は半分以下だった。今季は19試合に出場し、トータルパット数が2位。3パット回避率は3月頃から好調で3位だったが、春以降はグングン調子を上げ、現在1位と順位を上げた。過去828ホールで3パットをしたのは9回のみ!つまり3パットは92ホールに1回。通常ではトーナメント4日間72ホールで、3パットを1回に留めれば上出来なのだが、それをはるかに上回ることになる。今季ベストフィニッシュの3位で終えた、5月の「クラウンプラザインビテーショナル」でも、パットはフィールド1位になるなど、このところ再ブレークを予感させるプレーが続いている。

■ PGAツアーの卓球王者

ヤコブソンはスウェーデン西海岸の大都市ヨーテボリから、南へ約30キロ郊外にあるクングスバッカという街の出身だ。父ウルフは営業マン、母モニカは外科の看護師で、退職後は医療器具の販売業を営んでいた。彼が10歳の頃、2歳上の姉(英国人プロのデビッド・カーターと結婚)を含め、家族全員で同じコーチからゴルフの指導を受けるようになった。最初はハンディ“40”だったが、5年で“0”と驚異の上達を見せた。ジュニアのビッグトーナメントを次々に制覇し、トップアマに成長。米国アーカンソー大学から奨学生のスカウトを受けるほど注目の選手となった。しかし留学は、英語の成績が悪く、断念することになったのだ。

ヤコブソンは幼い頃からスポーツで特異な才能を発揮していた。アイスホッケーは右ウィングで、ジュニアチームのスター選手との呼び声も高かった。高校生になるまで夢中だった卓球は、母国で30位に入る腕前。現在も実力は健在で、PGAツアーに卓球ランキングがあれば、文句なしのナンバーワンと言えるだろう。フィル・ミケルソンは転戦にマイパドルを持参するほどのこだわり。ベン・クレインもかなり上手いが、ヤコブソンには絶対に勝てないという。ヤコブソンは「妻のエリカもまぁまぁの腕だけど、パドルの代わりに財布を使っても負けないよ」と自慢気だ。フロリダに家を構えてからはサーフィンやスキーを始めるなど、球技以外のスポーツも楽しむようになった。

■ パーネビック・ファミリー

スウェーデン選手には仲の良いグループがいくつかあるが、ヤコブソンはパーネビックと友好を築いている。リカード・ヨンソン(パーネビックの妹と結婚)を加え、トリオは各々の家族を交え、親戚以上に親しくしている。

バッバ・ワトソンリッキー・ファウラーベン・クレインハンター・メイハンによるユニット「Golf Boys」のラップがYouTubeで大評判になったが、一昨年、パーネビックたちも映像を公開し話題を振りまいたことをご存知だろうか。トリオに加え、仲良しのダスティン・ジョンソンウィル・マッケンジー、マーク・ターネーサ、パーネビックの妻子らフルキャストで、当時、米国で大流行したK-POPの“カンナムスタイル”のパロディ版にノリノリで出演している。ヤコブソンもド派手ウィッグとサングラスで変身し熱演。底抜けに明るく、いつも自然体の彼の素顔そのまま。ゴルフも彼らしいプレー全開、独自のテイストでこれからも存在をアピールし続けそうだ。

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佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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