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米国男子ジャスティン・ティンバーレイク・シュライナーズホスピタル for チルドレンの最新ゴルフニュースをお届け

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第五十四回】

■ 「ジャスティン・ティンバーレイク・シュライナーズホスピタル for チルドレン」

最近セレブやレジェンドの名が冠となっている大会が減ってきている。現在、冠となっているPGAツアーのトーナメントは「アーノルド・パーマーインビテーショナル」のみ、ましてやゴルフのレジェンド以外で、セレブリティが大会冠名となっているのはこの大会が唯一だ。過去にはダニー・トーマスや、ボブ・ホープ、グレン・キャンベル、サミー・デービスJr.などゴルフ以外で活躍するセレブリティが冠となった大会があったが、時代の流れなのか、ティンバーレイクという若いゴルフ層が出てきたことによって、新しい風をゴルフ界に吹き込もうということもあり、大会名に名を刻むこととなった。ティンバーレイクは若者から絶大な人気を集めているアーティスト。その彼を支持するファン層がプレー観戦に足を運ぶことによって、若者層へのゴルフ浸透や、興味を持ってもらうという大きな役割を持つ特異な大会である。

■ シーズン大詰め、フォールシリーズに突入

シーズンもいよいよ大詰め、今大会からフォールシリーズが開幕する。主なフォールシリーズの目的はシード権争いだ。シリーズは全4試合で行われ、終了時に賞金ランク125位以内に入っていなければ来季シード権を獲得することができない。現段階で125位以内に相当する75~80万ドルを、すでに獲得している選手に関しては安心して大会に臨み、より上位を目指す一方で、まだ相当額に達していない選手にしてみれば、この4戦中1試合でも早くシード権を得られる賞金を獲得しようとシリーズに臨む。残り4試合、早く確定させれば、もっと上を・・・と狙っていけるので125位以下の選手にしてみれば、目の色を変えて試合に参戦してくる。

■ 砂漠の荒野“TPCサマリン”

コースは砂漠の中にあり、標高約500m付近にあるコースなので、乾いた空気により通常よりも球が飛ぶ。ラスベガスから車で30分程度に位置する。いわゆる荒野で、サボテン科の樹木しか生息していない。芝生と地肌を残した“トランディションエリア”とのカラーコントラストがとても美しく、迫力のある景観も楽しめる。砂漠に位置するゴルフ場はそう多くなく、アリゾナに位置するフェニックスと、ここネバダ州ラスベガスだけである。ここはコース全体に2%程度の勾配がある。この勾配は1~2%程度では人が立っても感じないくらいの傾斜だ。その程度の小さな傾斜でも、グリーン上には大きく影響するため、そのことを把握しておかないと、グリーンのスピードやラインを読むことができない。ラスベガスはカジノの街として知られているだけに、コースにもそのギャンブル性の高いホールが存在し、特にここTPCサマリンでは15番以降にその“ギャンブル”ホールが続く。15番は1オン可能なパー4、16番は2オン可能なパー5、17番は左に大きな池が広がるパー3、最終18番もグリーン左に大きな池が広がるパー4と続く。リスクはありながらも、成功すればバーディ、イーグルが獲れるホールなので、一発大逆転というチャンスが生まれる。2010年の大会ではジョナサン・バードが、マーティン・レアード(スコットランド)とキャメロン・パーシー(オーストラリア)との4ホールに渡るプレーオフで、ホールインワンを達成して優勝を飾るという、まさにジャックポットを引き当てた劇的な終幕もあった。そんなところもラスベガスらしいと言える。

佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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2012年 ジャスティン・ティンバーレイク・シュライナーズホスピタル for チルドレン



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