長尺パタープチブーム!? 使用歴20年の市原弘大は 「ヤフオクでストック買ってます(笑)」
2024年 ジョンディアクラシック
期間:07/04〜07/07 場所:TPCディアラン(イリノイ州)
ジョーダン・スピース 2015年大会優勝時と現在のギア比較
ジョーダン・スピースが最後に「ジョンディアクラシック」に出場したのは2015年で、13年に続いて大会2勝目を挙げた。それ以降、彼のギアはあまり変わっていない。ギアの入れ替えには、当時も今も入念な手順を踏む彼は、機能し、安心して使えるクラブを好む。
その最たる例がパターだ。
今年の「ジョンディアクラシック」で使っているのは13、15年両大会時と全く同じ、スコッティキャメロン009プロトタイプパターである。
パター以外では何度かアップグレードをしているが、セットアップという点ではドラスティックな変更はない。ドライバーは今もタイトリストの“2”モデルで、ロフトもほぼ変わっておらず、いまだにコース設定やコンディションに応じてドライビングアインとハイブリッドを使い分けている。ウェッジのグラインドも本質的には同じものである。
ギアに関して、一貫性のお手本ともいうべき存在と言える。
大会開幕前日の記者会見で、スピースはギア界全般についての意見や、2015年から変わった部分を語った。
「(変わったのは)主にドライバーだね。ドライバーと3番ウッドだと思う。3番ウッドは当時のものを今も使っている選手がいるかもしれないけれど、ドライバーは大きな進化を遂げたと思う。当時はミスヒットしたら初速が3~4マイル遅くなっていた。今はヒールで打っても、センターで打った時と同じくらいの初速になる。トウで打ってもほんの数マイルしか落ちない。かなり寛容性が高い。打ち出し角とスピンも良くなっている。僕らのドライバーは限界領域に達しつつある。ボールや他のものも全て、少しは寛容性、微調整のし易さで良くなってはいるけれど、最大の変化はドライバーだと思う」
それでも、ドライバーはPGAツアーの選手なら使用可能なタイトリスト最新の「GT」モデルにアップグレードしていない。まだ先代の「TSR2」モデルに頼っており、ロフト角9.25度のヘッドには、藤倉コンポジット「ベンタス ブラック」6Xシャフトが装着されている。
スピースが時間の経過とともに変えてきた分野は練習レンジにおける試打であり、それは特にシャフトのテスティングにおいて顕著になっている。
「練習で弾道計測器を断然多用するようになったね。ギアのテスト全般に対してではなくて、ドライバーでね。2011年から2016年まで同じシャフトを使ってたんだけど、その後はヘッドの大幅な進歩と初速アップのおかげで異なる5つのシャフトを使ってきた。だから、ドライバーに関しては、はるかに多くのテストをこなさなければならなかった。その他のクラブは、ほぼそのまま棚から出してきた状態の物を使っているよ」。
以下は、スピースの2015年大会優勝ギアと、2024年大会使用ギアの比較である。
<2015年大会のギア>
ドライバー:タイトリスト915D2(9.5度)
シャフト:アルディラ ローグブラック リミテッドエディション60TX
3番ウッド:タイトリスト915F(15度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD-DI7X
ハイブリッド:タイトリスト915Hd(20.5度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD-DI95X
アイアン:タイトリスト714AP2(4~9番)
シャフト:トゥルーテンパー プロジェクトX 6.0
ウェッジ:タイトリスト ボーケイSM5(46F、52F、56S、60L)
シャフト:トゥルーテンパー プロジェクトX 6.0
パター:スコッティキャメロン009プロトタイプ
<2024年大会のギア>
ドライバー:タイトリストTSR2(10度)
シャフト:藤倉コンポジット ベンタス ブラック 6.0
3番ウッド:タイトリストTSR3(15度)
シャフト:三菱ケミカル テンセイAV未塗装ブルー75TX
ハイブリッド:タイトリストTSi2(21度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーADハイブリッドIZ 95X
ドライビングアイアン:タイトリストT150(3番)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD-DI
アイアン:タイトリストT100(4~9番)
シャフト:プロジェクトX 6.5
ウェッジ:タイトリスト ボーケイSM10(46F、52F、56S、60T)
シャフト:プロジェクトX 6.5(46度)、プロジェクトX 6.0(52、56、60度)
パター:スコッティキャメロン009プロトタイプ
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)