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2023年 ワールドワイドテクノロジー選手権
期間:11/02〜11/05 場所:エル・カルドナル at ディアマンテ(メキシコ)

「最高のフィーリング」 タイトリストのカスタムアイアン

キャロン・ヤングは伝統と革新、両方を持った思考の持ち主である。これこそが彼を、これまでPGAツアーの厳選された数人にのみ与えられていたタイトリストのカスタムアイアンを受け取る候補者としたのである。

ヤングは今週の「ワールドワイドテクノロジー選手権」で、そのコラボレーションの賜物を実戦デビューさせようとしている。彼はそのクラブを火曜、そして水曜のプロアマでバッグに入れていた。

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今週はヤングにとって、15位タイでフィニッシュした8月「BMW選手権」以来のPGAツアー出場となるが、この2カ月間、彼は新しいアイアンのテストを重ね、競技の使用へ向け、手に馴染むようにしていたのである。

この新アイアンは“一点物”である。これは、この新しいモデルが彼のために特別に作られ、この世に二つと同じものが存在しないことを意味する。631.CYと、モデルナンバーに彼のイニシャルが入っている理由はそこにある。

ヤングの新しいアイアンは、セットの中で6番から9番を構成している。以前と同じように、ヤングは今年のモデルのタイトリストT150の3番アイアン、タイトリストT100の4番と5番アイアン、そしてピッチングウェッジに関しては、アイアンと同モデルではなく、ボーケイデザインSM9ウェッジを使用している。

これまでタイトリストが“プロジェクト・フィール”と称するカスタムアイアンの恩恵に授かった選手には、ジャスティン・トーマスウェブ・シンプソンがいた。

これら選手に支給された個々のセットにも、モデルナンバーには当人のイニシャルが含まれており、それが各選手の好みに注意が払われたことを意味していた。

例えば、トーマスの621.JTにはオフセットがない。シンプソンの682.WSは、3種類の異なるタイトリストのアイアンから彼の好む要素が抽出され混成されたモデルとなっている。即ち、タイトリスト680の形状と多めのオフセット、620MBのサイズ、そしてタイトリストT100のソール形状と溝である。

“プロジェクト・フィール”のゴールについて、タイトリストのJ.J.ヴァンウェゼンベックは、「みんなへ最高のフィーリングのアイアン」を作ることだと述べた。ツアープレーヤーの為にカスタムアイアンを製作することで、その試みから計り知れない知識と学習が得られるのである。

「我々はジャスティン・トーマスから始めたのですが、それは彼がブレード(アイアン)を使用していたからであり、我々はジャスティンが今も使っており、(2022年全米プロゴルフ選手権で)優勝を遂げたアイアンに辿り着くまで、異なる素材や異なるソールなどで何種類ものプロトタイプを作りました」

「我々は他の選手に対しても、同じことをするようになり、今回はキャメロン・ヤングが良いのではと思いました。彼の620MBには、カスタムでグラインドを施していましたので」

ヤングはツアーで最もパワーのある選手の一人であり、弾道を低く抑える能力でも知られている。彼は8位タイに入り、メジャー直近7大会で4度目のトップ10入りを果たした今年の「全英オープン」の舞台となったロイヤルリバプールでのスティンガーショットで、一躍その技量を知らしめたのである。

ヤングの新しいクラブは、オフセットが少なく、クラシックな形状をしており、これまで彼が使用していたマッスルバックのブレード型で、ソールとトップラインが薄く、小型のヘッド形状でオフセットの少ない620MBと見た目が似ている。しかし、違いはソールにある。

「キャメロンは独特で現代的かつ少し角度の急なスイングの持ち主であり、シャフトの傾きは大きいですね」とヴァンウェゼンベック。

タイトリストは前からヤングの620MBにも独自のグラインドを施しており、クラブのバウンスを大きくすることで、ショートアイアンがインパクト時にターフへ深く潜りすぎないよう調整していた。631.CYは、ヘッドに余計な改良をしなくて済むよう、バウンスを増やすところから始めた。

「631.CYのショートアイアンは、リーディングエッジのバウンスが少し大きめになっており、6番アイアンへかけて、620MBよりも若干ワイドソールになっています。(631.CYの)全ての番手が620MBよりもハイバウンスになっていますが、(セットを通して)ソール幅も少しずつ広くなっています」とヴァンウェゼンベックは述べた。

通常、アイアンが長くなるに従い、プレーヤーのスイングの角度はより緩やかになり、ショートアイアンのような大きめのバウンスの必要性も低くなる。これとは逆に、ヤングのセットはクラブが長くなるほど、ヤングが高弾道を打ちやすくするよう重心位置を下げるため、ソール幅は広くなっている。

ヴァンウェゼンベックによると、ヤングの新しい6番アイアンの打ち出し角は、それまでのセットと比較すると、1から1.5度ほど高くなったとのことである。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

情報提供:PGA TOUR

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