2023年 チューリッヒクラシックofニューオーリンズ
期間:04/20〜04/23 場所:TPCルイジアナ(ルイジアナ州)
フィッツパトリックが使用する10年物アイアンとパターグリップ付き1W
マシュー・フィッツパトリック(イングランド)は、ツアー13勝のジョーダン・スピースと対戦した日曜のプレーオフ3ホール目で、9番アイアンで何気なく打ったショットをピン側30センチにつけ、「RBCヘリテージ」を制覇した。
その後間もなく、フィッツパトリックはサウスカロライナ州ヒルトンヘッドアイランドにあるハーバータウンGLでの勝者に贈られる毎年恒例のタータンジャケットに袖を通した。
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サドンデス方式のプレーオフでは、常に大きな重圧がのしかかるものであり、相手がスピースのような腕前の選手となれば尚のことだが、フィッツパトリックはほぼ10年間にわたり同じモデルのクラブで似たようなショットを何度も打ってきたという事実のもたらす、ちょっとした安心感を頼りにすることができた。それは単に、2013年に一般発売されたモデルである彼のピン S55の9番アイアンによるいつものショットだったのである。
彼は決して頑固なわけではないし、他のオプションをテストしないわけでもない。彼は細部までこだわることで有名であり、たとえ些細なものであれ常にアドバンテージを模索しているのだが、機能しているものを変えることには理由を見出さないのである。このオフシーズンにも直近のアイアンテストを行っているが、信頼する10年物のアイアンを上回るものは現れなかった。
「僕はこれで成功してきたと感じているので、勝利の方程式を変える必要はないよね?それは僕にとって大きなことなんだ」と、フィッツパトリックは弟、アレックス・フィッツパトリックとコンビを組んで出場するニューオリンズの「チューリッヒクラシック」の火曜に、GolfWRX.comに述べた。「2年前の夏にも他のアイアンをテストしたのだけど、これは僕にとってベストであり、とても良くフィットしているんだ。あまりに異なるものに変更したり、試したりはしたくないんだ。とにかく同じものを使い続けている」
これはアイアンに限った話ではない。フィッツパトリックは、今も昨年「全米オープン」を制覇した時と、ほぼ同じセットアップでプレーしている。異なるのは、ピン G425マックス 3番ウッドを抜いて、代わりにG425マックスの5番ウッドを入れた点だけである。また、彼はこのクラブのシャフトを三菱ケミカルのテンセイ オレンジAVシリーズから、新しいテンセイ オレンジ1Kシリーズに変更している。フィッツパリックは、バッグに3番ウッドを入れていないレアなツアープレーヤーである。
バッグ内の不確定要素を限定することで、フィッツパトリックは常に一貫性を保つことができ、それが重圧の中でプレーすることへの自信を与えてくれるのである。
また、フィッツパトリックは練習レンジにおける練習セッションでは、第2のドライバーをバッグに入れている。それはタイトリスト TSi3のヘッドに、実戦で使用するシャフトとフラットキャットの大型パターグリップが装着されたものである。ただし、このクラブが競技で使用されることはない。これは、単純に彼の使用する練習器具なのである。フィッツパトリックは「これはインパクトを通じて右手が上になるのを補助してくれるんだ。ひっくり返ったりしないようにね。そして、これはインパクトを通じて、フェースを安定させてくれるんだ。僕はこのドリルが気に入っているんだ」と語った。
今週は彼のバッグに、もう一つの特別な追加があった。TPCルイジアナでの兄弟揃い踏みを記念した特製のパターカバーである。
今週のニューオリンズでチーム・フィッツの使用するギアは以下の通り。
<マシュー・フィッツパトリックのクラブセッティング>
ドライバー:タイトリスト TSi3(9度)
シャフト: 三菱ケミカル テンセイオレンジAV 65TX
5番ウッド:ピン G425マックス(17.5度、ビッグマイナスセッティング)
シャフト:三菱ケミカル テンセイオレンジ1K 70TX
7番ウッド:ピン G410(20.5度)
シャフト:三菱ケミカル テンセイオレンジCK 80TX
ウェッジ:タイトリスト ボーケイSM9(52度、56度、60度)
パター:ベティナルディ ツアープロト
<アレックス・フィッツパトリックのクラブセッティング>
ドライバー:タイトリスト TSR3(9度)
シャフト:藤倉コンポジット ベンタスブラック 6X
3番ウッド:ピン G430マックス(15度)
シャフト:三菱ケミカル テンセイ1Kホワイト 70TX
ハイブリッド:ピン G430(19度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD-DI 95ハイブリッド X
アイアン:タイトリスト T100(4番~9番)
シャフト:日本シャフト N.S.プロ モーダス120 X
ウェッジ:タイトリスト ボーケイSM9(46.5度、56度、60度)
シャフト:日本シャフト N.S.プロ モーダス120 X
パター:ベティナルディ BB-8W
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)