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松山英樹とタイガー・ウッズのパターを徹底比較

松山英樹は前週の「ソニーオープンinハワイ」で圧巻の優勝劇を見せた。3Wでの2打目をピンそば90㎝につけ、ラッセル・ヘンリーとのプレーオフに終止符を打った。確かに、このクラブがウィニングショットを生み出したのは疑いようがない。ただし、松山にとってワイアラエで最も重要なクラブはパターだった。

松山はパッティングのストロークゲインドでフィールド1位に立ったことで、今季2勝目を挙げた。これまで、このバッグの中で最短のクラブはしばしば松山を当惑させ、傑出したボールストライキングを活かし切れない要因になってきた。しかし、前週は例外だったと言える。

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パッティングが“激アツ”だったこの1週間は、我々の目をそのクラブに向けさせることになった。彼はグリーンで苦悩する経験を認め、あるいは新しい試みを取り入れる積極性を持っているにも関わらず、1本のパターに忠実であり続けている。同世代の多くの選手がそうであるように、松山はタイガー・ウッズの影響を大きく受けており、こだわりを見せる彼のパターはウッズのそれに似ている。

一見すると、松山とウッズの使用するスコッティキャメロンGSSパターは酷似している。もし、違いが分からなかったとしても、その人に非はない。同じスコッティキャメロンのニューポート2モデルであり、どちらも高級ジャーマンステンレススチール製で、パンパーの背面に選手名が刻印されている。

また、どちらのパターにも勝利の歴史がある。スコッティキャメロンのツアーレップ、ドリュー・ペイジによると、松山はPGAツアー8勝のうちの多くをタイムレスニューポート2 GSS 350グラムパターで挙げている。このパターでの最初の勝利は、2014年「メモリアルトーナメント」でのものであり、最新の白星は「ソニーオープン」だった。

ウッズのニューポート2 GSSパターはさらにすごい。メジャー15勝のうち(1997年「マスターズ」を除く)14勝でバッグに収まっていた。最初のメジャー制覇は1999年の「全米プロゴルフ選手権」。最後のメジャー制覇は2019年「マスターズ」だ。

ただ、目を凝らしてこの2本のパターを見比べてみると、単なる装飾以外で、いくつか微妙な違いがあることが分かるのだ。

まずウッズのパターにはトップラインにドットがあるのに対し、松山の物にはバックフランジにラインが入っているという違いがある。これは、単純にプレーヤーの好みの問題であり、気軽にプレーするアマチュアゴルファーにとっても、セットアップで自分に合ったサイトラインを選ぶのは重要事項といえる。

今度はフェースを見てみよう。ウッズのパターは、削り出された後に完全に滑らかに磨かれているが、松山のパターのフェースには、削り出しの跡がうっすらと残されている。

ゴルフクラブを製造する際、ミリングマシーン(削り出し機)は製造の精度を高め、設計の意図と実際の形状が確実に一致するのを可能にしている。近代的なパターの多くには、打音と打感への影響から、フェースに意図的に深いミリングマーク(削り出しの跡)が施されている。他の条件が完全に同じであれば、ミリングマークが深いほど、浅い溝、あるいは平らなフェースに比べ、打感はやわらかくなり、打音は小さくなる。

それを踏まえた上で見ると、ウッズと松山のパターのフェースは極端に違って見える。しかし実際のところ、松山のパターのミリングマークは意図的に浅くされており、ウッズのフェースが滑らかなデザインのパターと同様、打音のフィードバックが大きくなっている。

「(松山は)自分のパターに、ぎりぎりミリングマークが見えるくらいの軽めのミリングを好むんだ」と、松山のパターについて、彼と緊密に作業をしているペイジは言う。「彼は打音の大きなパターを好むので、タイガーのほど滑らかなフェースではないものの、わずかにミリングマークが見えるくらいになっている。これにより明瞭な打音やフィードバックが得られるんだ」

従って、ウッズと松山のパターのフェース表面は大きく違って見えるものの、実際は同じような効果をもたらしているのである。

両方のパターを見てみると、概して、松山のパターはウッズのパターにインスパイアされたという合理的な推測が成り立つだろう。この件について、松山自身は何も述べていないが、ペイジの見識により、この推測がそこまで的外れでないことが明らかになっている。そして松山は82回のツアー王者に対する敬愛を、これまで一度として秘密にしたことはない。

「彼はいつだって、タイガーのパターを眺める、あるいはタイガーのパターについて聞くのが大好きなんだ」とペイジ。「それが少年時代の彼に起因しているのは間違いないと思う。誰もが子どもの頃からタイガーを見て育った。彼はスコッティキャメロンのパターを愛している。彼はいつもタイガーのパターについて聞いてくるし、彼がそれを眺めているのを僕は見たこともあるよ」

もちろん、PGAツアーにおいてゴルフギアを注意深く見ている者であれば、松山の方がウッズよりも多くパターを試す傾向が強いことを知っているだろう。試打のため、松山がバッグに5本もの異なるパターを携えて、PGAツアーの練習ラウンドに姿を現すのは、珍しいことではない。ただし彼は練習段階では新しいパターを選ぶこともあるが、ほとんどの場合で大会が始まると信頼する古い相棒に戻している。

「あれは、彼が見つけた最も信頼するパターなんだ」と、ペイジはGolfWRXに語った。「常に彼の目にあれはしっくりくるんだ。とにかく、ヘッド形状がそうさせていて、わずかにトゥが高くなっている。よく見ると気付くのだけど、彼はいつでも、トゥを地面から少しだけ離すのを好むんだ。知っての通り、彼は他のパターをいじるのも好きだけど、いつもあのパターに戻る」

松山のパターは“10年選手”となっているにも関わらず、2022年の「ソニーオープン」では新品同様に見えた。それは、松山がこのオフシーズンにパターをいわゆるオーバーホールに出したためだ。ペイジによると、パターが「彼の愛情により、わずかに見た目が劣化し始めた」ため。キャメロンが松山のパターを仕上げ直した。

松山のスコッティキャメロンとウッズ版との最大の違いは、そこだろう。ウッズのパターは、幾多の栄光に輝いたこの二十数年の間、継続的に塗装が剥げ、全体に傷がつき、フェースのど真ん中には摩耗した打痕が残されている。一方、松山のパターは、ミリングマシーンから出て来たての様に、新しく見える。

松山は次に出場するPGAツアーの大会に、多数の試打用パターと共に姿を表すかもしれない。しかし、おそらく彼が結局スコッティキャメロン タイムレスGSS 350パターを使うであろうことは、歴史が物語っている。

(協力/ GolfWRX、PGATOUR.com)

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情報提供:PGA TOUR

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