通算成績は“五分” 松山英樹のマッチプレーの戦い方
2019年 WGCデルテクノロジーズ マッチプレー
期間:03/27〜03/31 場所:オースティンCC(テキサス州)
言わせてやるぞ「意外とうめえじゃん」 小平智は2年連続のマッチプレー
◇世界選手権シリーズ◇WGCデルテクノロジーズ マッチプレー 事前情報(26日)◇オースティンCC(テキサス州)◇7108yd(パー71)
小平智は中2日で世界選手権シリーズに出場する。「バルスパー選手権」は週の頭にフロリダ州内のホームコースで練習をしてから会場入りし、2月初旬以来の予選通過を達成。今週も26日(月)の深夜にテキサスに入る前、同じように準備してきた。
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前年初出場だった今大会は小平にとって、ターニングポイントになった試合だ。グループステージで3連敗したが、すべて17番以降にもつれる接戦だった。中でも2マッチ目のフィル・ミケルソン戦は忘れることができない。7番までに4アップとした後で逆転負けしたが、クラブが身体に巻き付く感覚をビッグレフティから読み取り、その後復調。直後に「マスターズ」で決勝ラウンドに進出し、「あのきっかけが(翌週のRBC)ヘリテージの優勝にもつながった」と米ツアー初優勝も呼び込んだ。
プロ生活ではまだ不慣れな試合形式とはいえ、小平はマッチプレーに「1ホールごとに決着がつくので、はっきりしていて割り切りやすい」と好印象を抱いている。「気持ち的にはやりやすい。状況で判断できる。負けていたら攻めるだけだし。ストロークプレーはそういうわけにはいかない。72ホールを見ながらゴルフをしなきゃいけないんで」。開幕前日の18ホールの練習ラウンドも調子は上々。「スイングもシンプルになって調子も良くなってきた。良い感触は持っているので、それを確信にして自分のものにする試合にしたい」と勇んだ。
今年はグループステージでフランチェスコ・モリナリ(イタリア)、ウェブ・シンプソン、トービヨン・オルセン(デンマーク)といういずれも欧米対抗戦「ライダーカップ」への出場経験がある3人と対戦する。
「みんな世界ランカーですからね…。『ちょっと、行けそう(勝てそう)だな』みたいな人がひとりもいない」と思わず笑うのが、このフィールド。「オレみたいに日本の成績で(国内ツアーでのポイント獲得が多くて、世界ランク)64位以内に入っていたら、『コイツならちょっと行けそうだな』なんて思われそうですけど」
出場選手のうち、ランキングは下から2番目。「向こうはそう油断していると思うので、そこを突いていきたい。『意外とうめえじゃん』って思わせたい」と今年も謙虚に、胸を借りるつもりでぶつかる。(テキサス州オースティン/桂川洋一)