通算成績は“五分” 松山英樹のマッチプレーの戦い方
2019年 WGCデルテクノロジーズ マッチプレー
期間:03/27〜03/31 場所:オースティンCC(テキサス州)
「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」 注目の5組
「ライダーカップ」欧州代表でチームメートだったフランチェスコ・モリナリとトービヨン・オルセンは、「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」が開幕すると、今度はグループ7でライバルとして対決することになる。
水曜から金曜にかけてそれぞれ4人16組で行われるグループリーグは、首位の選手のみが決勝トーナメントへと駒を進めることができる。激戦が予想される注目グループは次の5組である。
グループ12
ヘンリック・ステンソン、フィル・ミケルソン、ジム・フューリック、そしてジェイソン・デイが入ったグループ12は4人のメジャー王者が決勝トーナメント進出を懸けて激突する。ステンソンとミケルソンは2016年の「全英オープン」最終日に激闘を繰り広げた因縁の対決であり、「全英」ではステンソンが勝負を制してメジャー初制覇を遂げた。仮にこのマッチがロイヤルトゥルーンGCでの対戦の興奮度合いの半分ほどに達することになれば、オースティンCCのギャラリーにとって十分見応えのあるものとなるだろう。大会2勝(2014年、16年)のデイは、対戦する全員にとって脅威であり、フューリックもマッチプレーの経験が豊富な猛者である。
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グループ2
グループ2では、世界2位のジャスティン・ローズとエディ・ペパレルによるイングランド人対決が見られることとなった。さらにこの組では、アルゼンチンのエミリアーノ・グリージョと米国のゲーリー・ウッドランドも週末を見据えてバトルを繰り広げることになる。「ライダーカップ」で勝利した欧州代表に選手として3度貢献しているローズは、「ライダーカップ」出場5回で通算14ポイントをチームにもたらすなど、マッチプレーの経験は豊富だ。「トルコ航空オープン」を制覇して2018年の「レース・トゥ・ドバイ」を締めくくったローズは、1月の「ファーマーズインシュランスオープン」を制覇して米PGAツアーでも勝利を挙げており、好調のまま今大会を迎える。同様に好調を維持して大会を迎えるペパレルは、初出場の大会で爪痕を残そうと鼻息も荒い。2015年大会でロリー・マキロイに決勝で敗れたウッドランドはこの大会で良く知られた存在であり、この組に入ったイングランド人コンビにとって厄介な相手となるだろう。
グループ7
フランチェスコ・モリナリは、昨年ル・ゴルフナショナルで開催された「ライダーカップ」で、欧州代表選手として史上初めて5戦全勝を記録し、マッチプレーの資質を遺憾なく見せつけた。彼は多くの人々からこの組の本命と目されているものの、今週は厳しい戦いが待っている。デンマークのトービヨン・オルセンもフランスで勝利した欧州代表の一員であり、「ライダーカップ」のシングルスでジョーダン・スピースに大勝した彼もまた、マッチプレーでは脅威となり得る存在だ。ウェブ・シンプソンは米国代表として「ライダーカップ」に3回出場した経験を持っており、小平智もモリナリの前に立ちはだかることになる。
グループ16
パトリック・リードとセルヒオ・ガルシアは、それぞれ近年の「ライダーカップ」の代表チームにおける最高の選手であるが、グループ16を勝ち抜けることができるのは1人のみである。そして、決勝トーナメントへ進むには、米国のアンドリュー・パットナムとアイルランドのシェーン・ローリーをも上回らなければならない。昨年フランスで「ライダーカップ」での生涯獲得ポイントを25.5ポイントとしたガルシアは、欧州代表の歴代トップスコアラーとなった。一方、同じく「マスターズ」王者のリードも、「ライダーカップ」では大きな成功を挙げており、地元テキサスでの実り多き1週間を目論んでいる。
グループ9
グループ9では、ラファ・カブレラベロー、リー・ウェストウッド、そしてティレル・ハットンという3人の欧州スター選手が対戦する。さらにこの組には世界9位のザンダー・シャウフェレが入った。カブレラベロー、ウェストウッド、そしてハットンはいずれも「ライダーカップ」で欧州を代表してプレーした経験があり、この組の激戦は必至である。