「AT&Tバイロン・ネルソン」スコア
2018年 AT&Tバイロン・ネルソン選手権
期間:05/17〜05/20 場所:トリニティフォレストGC(テキサス州)
小平智は2戦連続予選落ち 芝種の違いに「経験不足」
◇米国男子◇AT&Tバイロン・ネルソン 2日目(18日)◇トリニティフォレストGC(テキサス州)◇7380yd(パー71)
イーブンパー104位タイから出た小平智は3バーディ5ボギーの「73」とスコアを落とし、通算2オーバー140位タイで決勝ラウンド進出を逃した。前週の「ザ・プレーヤーズ選手権」に続く予選落ち。慣れない芝種のグリーンで最後までラインの読みに苦労した。
<< 下に続く >>
フラッグが強くなびき始めた午後のプレー。小平は1番で2mを沈めて、さい先良くバーディ発進しながら、中盤にパッティングでつまずいた。
4番で手前からマウンド越えのバーディパットを2m強オーバーさせ、返しも外した。315ydと短いパー4の5番ではグリーン手前からの2打目をパターで寄せきれずにパー止まり。さらに6番では1.2mのチャンスから、この日2度目の3パットボギーをたたいた。
「パターが入れば、という感じでした。思ったところに打てているんですけど、読んだラインと全然違う。そこがうまくいかない」。2年前に新設されたコースは、主にゾイシアという芝種を改良したもの、グリーンには芽の強いバミューダが採用され、チップショットではボールが独特の滑り方をすることがある。「日本ではこういうグリーンはあまりない。経験不足。いっぱい練習するしかない」と受け入れた。
4月の「RBCヘリテージ」で日本人5人目のPGAツアー優勝者となり、主戦場が突然変わった。本格参戦の初戦となった前週の「ザ・プレーヤーズ選手権」から続けて予選落ちしたが、同ツアーではこれがキャリアでまだ17試合目だ。今週は米国で初めて松山英樹と同組でプレー。初日は一緒にパッティングで苦労した年下の“先輩”はこの日、劇的に復調し「63」をマークした。「いやあ、すごいっすね。見ていて勉強になりますし、活躍している理由はこういうところなんだろうなと思いました」と素直に賞賛した。
手応えもある。「ショットは(松山と)飛距離の差なんかは感じますけど、僕の方が(チャンスに)ついているところもあった」と、わずかでも自信は深まった。次週は同じテキサス州ダラス近郊で行われる「フォートワース招待」(コロニアルCC)に出場する。「僕は駆け出しなんで、全然ネガティブには考えてない」。インタビューに応対した後、小平はクラブハウス前の練習グリーンで2m前後の距離を何度も復習した。「経験が足りない」だけでは終わらせない芯の強さもある。(テキサス州ダラス/桂川洋一)