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松山英樹 アイアンミスで後退にも「回れている喜びある」

◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 3日目(17日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ◇7419yd(パー72)

2アンダーの31位タイから出た松山英樹は3バーディ、2ボギーの「71」で回り、通算3アンダーの35位タイで3日目を終えた。左手親指付け根の故障から復帰直後の大会。アイアンショットに精度を欠く一方で、好アプローチを続けてスコアメークした。

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セントパトリックデー(アイルランドにキリスト教を広めた聖パトリックに由来するカトリックの祭日)の17日(土)、松山はシンボルである緑色のシャツとシューズを合わせて登場。1Wショットが復調し、フェアウェイキープ率が前日2日間の42.86%から、71.43%へと飛躍的に向上した。

“らしくない”シーンが続いたのは、得意のアイアンショット。6番(パー5)では、フェアウェイから残り230ydで2オンを狙った4Iのショットを左の池に入れてボギー。「ミスショットとボールに泥がついていた(のが重なった)」という。ピンを刺すような一打がなかなか見られないだけでなく、「ティショットでアイアンを持ったパー4(5番、13番)で左に曲げている。そこが悔しい」。ウェッジでの第2打をピンそば1mにつけてバーディとした10番を除けば、納得いくチャンスメークはできなかった。

一方で光ったのは、グリーン周りから再三のピンチを免れた場面。13番ではグリーン奥のバンカーから、ピンの向こうの池を恐れずに約30ydの距離を1.5mに寄せた。続く14番(パー3)ではピンに近いサイドの左手前バンカーから1mにピタリ。17番(パー3)ではグリーンの左ラフからロブショットを駆使し、下り傾斜を利用してパーを拾った。

「(同3ホールは)全部うまくいきましたね。17番? 難しかったですよ。あれが入ってくれたらもっとカッコよかったんですけど」と笑顔。「なんとかアンダーパーで回れたので良かった」と思えたのは、チッピングの充実によるところが大きかった。

4日間プレーするのは、ケガをした前週の1月末「ファーマーズインシュランス オープン」以来。実戦感覚が乏しい中、フラストレーションが溜まりそうなミスを、心を広くして受け入れている。「ショットは左に行く傾向が強く、まだ原因がつかめていない。でも良い傾向が出ているので左に行っていると思う。その幅をどれだけ狭くしていけるか」、「パットは練習でだいぶ良くなったと思ったら、コースでは良くないのが現状。それでも微妙なパーパットが入ってくれているので助かっている」。現状を把握し、焦りを募らせない。

最終日に向けて「頑張ります。“完走”目指して」とイタズラっぽく言った。「トップ10に入るにもだいぶスコアを伸ばさなければいけない。でも、今日みたいなティショットを打って、セカンドを(チャンスに)つけられたら面白いかなと思います」と希望も捨てていない。何よりも「回れている喜びはあります」というフレーズが印象的だった。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)

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