米国ツアー生き残りをかけた最終戦 石川遼は当落線上の争い
「心技体すべて試される」石川遼が運命かけたバーディ合戦へ
◇米国男子下部・入れ替え戦最終戦◇ウェブドットコムツアー選手権 事前情報(27日)◇アトランティックビーチCC(フロリダ州)◇6849yd(パー71)
来季の米ツアーの出場権をかけた入れ替え戦(全4戦)最終戦で石川遼の運命が決まる。現在の賞金ランキングは22位。最終戦終了時点で25位以内を死守する必要がある。
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石川は開幕を翌日に控えたこの日、プロアマ戦に出場した。前日は首痛のため軽めの調整に終始しており、コースを回ったのは初めて。「伸ばし合いになる」とバーディ合戦を予想した。フラットな地形で距離は短く、柔らかいグリーンがボールの勢いを殺す。芝は短く刈り込まれてラフも少ない。天候次第ではあるが、ほかの選手も「(優勝スコアは)20アンダーを超える」と見込んだ。
警戒するのは、ウォーターハザードだ。特にアウトでは、6ホールで池が待ち受ける。2番ではフェアウェイ左に縦長に構え、ティショットに圧迫感を与える。6番、7番は連続で1打目に池のからむパー5。“行って帰ってくる”構造でバーディの求められる2ホールだが、石川は「フォローとアゲンストだと、ちょうど池がからんで難しくなる。風向き次第で変わる」と話した。
ただ、この日はフェアウェイをとらえて、池の障害を感じさせなかった。パーオンを続けてバーディを奪うなどショットは順調な仕上がり。「優勝する選手でも一回も(池に)入れないかというと、そうではないと思う。もちろん入れないようにしないといけないけど、良いポジションに打っていかないといけない」
「ここ(入れ替え戦)に来てからの方が良いゴルフができている」と自己評価する。「(第2戦で)トップ10に入って、次は優勝を目指したい気持ちはある。目標を達成するために何をしなきゃいけないか考えてやっていきたい」と力を込めた。
プロアマ戦を午後5時過ぎに終えると、夕日が照らす練習場でボールを放ち「心技体すべて試される」と気を引き締めた。(フロリダ州ジャクソンビル/林洋平)