練習ラウンドでジェイミー・ドナルドソンと腕を組む（？）ロリー・マキロイ(Andrew Redington/Getty Images)

年に1度のゴルフの祭典「マスターズ」の開幕前日の恒例行事といえば本コース脇にあるショートコースを使って行われる「パー3コンテスト」だ。今年、ロリー・マキロイ（北アイルランド）は、そのイベントに参加しないことを決断した。

「迷信というか…、2011年はパー3コンテストに出場しなくて、その年に最も優勝に近付いた（初日から3日間首位を守ったが、最終日に80を叩いて15位タイ）。パー3コンテストはパトロンにとっても、子どもたちにとっても、自分にとっても楽しい日で、これまで何回かプレーしたんだけど。でも、今年は少しやり方を変えて、少しだけスポットライトから距離を置こうと思ったんだ」。

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マキロイにとっては、史上6人目となるキャリアグランドスラムが懸かった大会。前年は大会自己ベストとなる4位で終えたが、「最初の27ホールで3オーバー。残り45ホールはとてもよいプレーをしたけど、その27ホールが仇となった。だから、大会が終わってすぐに、来年は少し違った準備、心持ちで臨もうと決めたんだ」と、心境の変化を語った。

マキロイは直前まで自宅のあるフロリダで練習を積み、オーガスタでラウンドしたのは月曜日に入ってから。意気込み過ぎず、考え過ぎず、練習し過ぎずをモットーに、調整を重ねている。

今年限りで、競技者として「マスターズ」からの引退を表明したトム・ワトソンは、そのマキロイを優勝候補の筆頭に挙げた。

「メジャー大会で4勝しているロリー・マキロイ。彼を優勝候補に選ぶね。才能豊かだし、高い球を打つことができる。このコースでは、高い球を打つことがいつでもアドバンテージになる。それに、今年は昨年とはコースが違う。昨年よりもグリーンが速かった。5番グリーンは鏡のようだったよ。より難しいコンディションと言えるだろう。だからこそ、高い球を打つ選手が有利になる」。

ジャック・ニクラス、タイガー・ウッズ、ベン・ホーガン、ゲーリー・プレーヤー、ジーン・サラゼン。ゴルフの歴史に燦然と輝くキャリアグランドスラマーに、マキロイの名は加わるか？（ジョージア州オーガスタ／今岡涼太）