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アイアンショットに狂い 石川遼はアンダーパーも順位後退

テキサス州のコロニアルCCで開催の米国男子ツアー「クラウンプラザインビテーショナル」3日目。2アンダーの25位タイから出た石川遼は2バーディ、1ボギーの「69」(パー70)と通算3アンダーにスコアを伸ばしたが、順位は30位タイに後退した。

米ツアーで初の首位発進を決めながら、最終ホールのトリプルボギーで後退した前日2日目。悔しさを晴らそうとする意識は序盤から見て取れた。2日連続で第1打に6Wを握っていた2番で1Wを強振。ボールは大きく右にそれ、隣のホールのラフに落ちたが、残り95ydの2打目で、SWで木を越えてグリーンをキャッチ。ピンチから4mのチャンスを作り、バーディを先行させた。

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「きょうは少しアタックして行こうというところ」。続く3番で左の林からのリカバリーに失敗しボギーとしたが、その後はグリーンを外した場面でショートゲームが光った。

1Wでのショットはほかにも、6番、14番と林に入れたが、この日スコアを伸ばせなかった要因はむしろアイアンショット。9番では、2打目が残り112ydのフェアウェイからという絶好のチャンス。得意のウェッジでピンを狙ったが、2段グリーン奥の狭いエリアにファーストバウンドしたボールは、バックスピンと傾斜で下の段に戻った。

「クラブが少し上からカット目に入って、スピンが入りすぎた。本当はクラブがインサイドから入って、アウトサイドに抜けるイメージで、スピンをかけないように突っ込みたかった」。連日の雨に影響で、ほんのわずかなミスすらも許してくれない厳しいピンポジション。18ホールで唯一「ボールがピンに重なって飛ぶことが、10番くらいしかなかった」という折り返し直後のパー4で5mを決めてバーディ。結果的にアンダーパーのスコアカードを作ったが、口惜しさが体に充満した。

「ラインが合っていなかった。150yd先で自分の狙いよりも5m、6mと(左右に)ずれるのは何かが違う」。プロアマ戦から、ターフの痕が、飛球線よりも左方向に残ることが多く、この日もショット後にラインを見直すシーンが相次いだ。

順位は30位に下がったが、トップとの差8ストロークは前日と変わらなかった。それだけ、選手同士の密集度は高くなった。混戦の最終日。「まずは順位を気にせずやる。最初の9ホールで3、4バーディと取っていきたい。プレー中はさほど数字は気にならないし、気にできるほど余裕はない」。優勝争いからは脱落しても、来季のシード権確保を考えれば、1打が状況を大きく左右する。(テキサス州フォートワース/桂川洋一)

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