プレーオフ前最終戦 松山英樹&石川遼が2年連続で出場
2014年 ウィンダム選手権
期間:08/14〜08/17 場所:セッジフィールドCC(ノースカロライナ州)
松山英樹、不調の心境「いまを楽しみたい」
米国男子ツアーの「ウィンダム選手権」は14日(木)から4日間、ノースカロライナ州のセッジフィールドCCで行われる。松山英樹は開幕前日の午後にプロアマ戦に出場したが、プレーに精彩を欠いて、苦笑いのまま最終調整を終えた。
左右に散らばるショット、カップの横を静かにすり抜けていくパット…。5時間弱に及ぶラウンドで松山は終始、首をひねっていた。「体は絶好調なのに、技術が伴ってこない。(不調なのは)すべてですね」。ホールアウトすると即座に人もまばらな練習場へ足を運んで打ち込み。初日は午前7時30分と早いスタートにもかかわらず、結局ドライビングレンジに最後まで居残った選手となった。
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だが、その表情に悲壮感は浮かばなかった。今大会はレギュラーシーズンの最終戦。次週からは来季のシード権を確保にした選手たちによる、全4戦のフェデックスカッププレーオフに初参戦する。今季のメジャー4戦は不本意な結果に終わっても「これから5戦、どれだけポイントを稼いで、どれだけ順位を上げられるか楽しみですね」と、未知の戦いに心を躍らせている。
「復調のきっかけが練習しても見つからないんで大変です。でも、大変かもしれないけど、(この苦しみが)必ずこれから活きてくると思う。予選を通っても、(決勝ラウンドで)順位を上げられない力のなさが、むなしい。とりあえず予選を通りたい。予選から上位で戦う方が楽しいけれど、それが現状なんで。思い描いているプレーとはかけ離れていますけど、(ゴルフは)ずっとうまくいくわけでもない。それを理解して、いまの状況を楽しんでいきたい」
思えばちょうど1年前、同大会はシード権を確定させた節目の試合だったが、肉体的には限界を超えていた。大会期間中に背中を痛め、途中棄権が頭をよぎる中、急場しのぎの変則スイングで対応し15位フィニッシュ。「よく回りましたよね。去年の自分をほめてあげたい」と記憶をよみがえらせた。
達成感は悩みの先にあるもの。苦悩の時間もいずれ笑い飛ばしてみせる。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/桂川洋一)