2014年 ザ・プレーヤーズ選手権
期間:05/08〜05/11 場所:TPCソーグラス(フロリダ州)
元世界1位のM.カイマー 当時の苦悩を明かす
2014/05/10 10:26
フロリダ州のTPCソーグラスで開催されている「ザ・プレーヤーズ選手権」2日目を終えて、マーティン・カイマー(ドイツ)が通算12アンダーの単独首位で決勝ラウンドに進出。2010年のメジャー戦「全米プロゴルフ選手権」以来となる米国ツアータイトルへの前進を遂げた。
今週は、世界ランキング2位のアダム・スコット、同3位のヘンリック・ステンソン、同4位のバッバ・ワトソン、同5位のマット・クーチャーの4選手に、タイガー・ウッズを抜いて初の同1位に立つチャンスがあり、開幕前から大きな注目を集めた。そして、カイマーも2011年に同1位まで昇り詰めた選手の1人だが、その地位は決して心を満たすものばかりではなかったことを明かした。
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「多くの人たちがNo.1の座を素晴らしいように感じるだろうし、とても誇れるものだった。でも、すごく大きな重圧と周りからの期待も、僕の意識の中に生まれたんだ。これらを処理するために自分なりの手段を見つけなくてはならないけど、それは誰も教えてくれないこと。それらの期待に応えることはとても難しいことだった」。世界1位の称号は同時に、常に結果が求められる苦悩をカイマーに与えた。
カイマーの天下は僅か8週間で終わりを迎え、今週を迎えた時点のポジションは61位まで後退している。しかし、1位からの陥落以降はスイング改造やショートゲームの特訓など、先を見据えた練習を存分にできる“自由”を得た。
「僕はより良いプレーヤーにはなりたいけれど、世界のベストプレーヤーになろうとは思わない。僕には変化が必要だし、どんな練習でも行えることはとても幸せなことだ。僕にとっては、とても重要なことなんだよ」。世界ランクトップ争奪戦の喧騒をよそに、カイマーは静かに持論を述べた。(フロリダ州ジャクソンビル/塚田達也)