バーディ連発の前半から一転…松山は「アンダーで回れたのは良かった」と安堵したが、ホールアウト後に笑みは無かった。

カリフォルニア州のリビエラCCで開催中の米国男子ツアー「ノーザントラストオープン」2日目。第2ラウンドを35位タイで迎えた松山英樹は5バーディ、3ボギーの「69」（パー71）で回り、通算3アンダーの暫定23位タイで決勝ラウンドに進んだ。

中盤までは、大挙したロサンゼルスの日本人ギャラリーをうならせるに十分な内容だった。ティオフ直後の午後1時過ぎ。1番（パー5）で確実にバーディ発進を決めた松山は、切れ味抜群のアイアンショットを上位進出の足掛かりとした。3番、5番、6番（パー3）のバーディは、いずれもピンそば2メートル以内のバーディチャンスから奪取。3番ウッドで2オンに成功した11番（パー5）でこの日5つ目、“イーグル逃し”のバーディで一時は6位まで順位を上げ、周囲には現地メディアのスタッフも慌ただしく集まった。

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しかし直後の12番、ドライバーでの第1打を大きく右へ曲げ、最初のボギーを叩いてしまう。すると15番でも同じくティショットが右へ。日没サスペンデッドのホーンが鳴り響く直前の、最終18番では1.5メートルのパットを外し、無念のボギーフィニッシュとなった。

初日に実戦投入した新しいドライバーは、感触こそ悪くなかったが「自分のスイングなのか、ドライバーが合ってないのか、それがよく分からない」と話していたように、乱れた要因を追及するため、この日はエースドライバーに戻した。しかし「今日は12番からじゃなくて、ドライバーはもっと前から不安を抱えていた」。逆風の3番ホールで324ヤードを記録したショットも「あれも全然（芯に）当たっていない。飛んでいましたけどね」と厳しく評価した。

それでも苦しみながら最低限の目標である決勝進出は果たした。明日のムービングデー、課題のひとつは初日「37」、2日目「38」のインコースでのプレーだ。「悪くないポジションで行けると思うので、インで少しでも伸ばせるようにしたい。後半に崩れたら意味が無い」。2週前の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」続く優勝争いへ。まずは首位ベ・サンムン（韓国）との差、6ストロークを追いかける。（カリフォルニア州パシフィックパリセーズ／桂川洋一）