パワーランキング BMW選手権
先週の米国ツアーは唯一のオフウィークとなり、ハーフタイムのような時が流れた。第2戦を終えたフェデックスカッププレーオフは、いよいよ2試合を残すのみとなった。
今週は、イリノイ州郊外レイクフォレストのコンウェイ・ファームGCで「BMW選手権」が開幕する。70名の選手が競い合う大会の舞台は、シカゴ郊外の北部にあり、地元出身のルーク・ドナルドには応援の声も多くなるだろう。
トム・ファジオによってデザインされたこのコースは、過去に多くのアマチュア選手権で使用されてきた。1997年のNCAA選手権大会や、1998年のジュニア・アマチュア選手権、2009年のウエスタン・アマチュア選手権、2012年の全米ミドルアマチュア選手権等の大会をホストしてきた。そのほかにも、2008年は「全米オープン」最終予選の会場としても使用された実績がある。
ファジオのデザインしたこのコースは、イン「35」、アウト「36」のパー「71」で、コース全長は7,149ヤードと少し短めのコースだ。コース上では風との駆け引きが必要とされる他、多くのティショットの場面では、牧草質な芝にも注意しなければならない。グリーンは総面積5,000フィートと平均的なグリーンとなっており、グリーンの速さは「12」スティンプメーターだ。
70名のトップ選手たちは、8番ホールで初めてのロングホールに挑む。600ヤードの8番のほか、コース全体には14番、18番でもロングホールが待ち構えている。ドライバーでワンオンを狙える15番(334ヤード)はロングホールに挟まれていて、更に17番(パー3)のショートホールもある。207ヤードの17番は、スコアで差がつくホールとなるだろう。地元出身のドナルドは、先週、自身のツイッターで、この17番でホールインワンを達成したとツイートした。
今週の大会は予選カットラインがないため、(大半の選手にとって初ラウンドとなる)新たなコースに挑戦する世界のトップクラスの選手のプレーには、大きな期待が寄せられる。この「BMW選手権」での成績を含め、フェデックスカップランキングの上位30選手が、いよいよ翌週開催される、イーストレイクでの最終戦へ駒を進めることとなる。
風も穏やかそうなレイクフォレストだが、秋を迎える季節だけに日々の温度差には寒暖がありそうだ。木曜日は23℃前後の天候が予想されるが、週末は20℃にも届かない日が続くかもしれない。最終日の日曜には、天候の悪化も予想されている。
1、ジャスティン・ローズ(イングランド)
フェデックスカッププレーオフの8ラウンドで、全てアンダーパーを記録。初戦の「ザ・バークレイズ」では2位タイ、第2戦の「ドイツバンク選手権」では16位タイだった。トータルドライビングは2位、パーオン率は10位、平均スコアリングは3位となっている。
2、アダム・スコット(オーストラリア)
「ザ・バークレイズ」で栄光を掴んだものの、続く「ドイツバンク選手権」では苦杯を舐めた。自身9戦の出場のうち、2番目に悪い53位タイで終えたスコット。しかしその直前には4戦連続のトップ15位フィニッシュを果たしている。ランキングは、グリーンヒットで12位、アジャステッドスコアリングで4位。
3、マット・クーチャー
このところ調子が上がらず、直近の10大会では「ドイツバンク選手権」で初めてトップ10位入りを果たした。2013年シーズンは、トップ10入りを8度達成したほか、フェデックスカップランキングでも4位につけている。ツアー最高となる25戦連続の予選通過記録を有する。アジャステッドスコアリングは6位。
4、スティーブ・ストリッカー
「ドイツバンク選手権」では2位の成績を残し、今季11戦で3度目となる準優勝を果たした。4日間トータルでわずか4ボギーで大会を終えた。パー4スコアリングで1位にランクインしているほか、グリーンヒット、アジャステッドスコアリング、オールアラウンドで2位と好調だ。
5、ヘンリック・ステンソン(スウェーデン)
パーオン率でトップに立つステンソンは、厳しい日射しが照りつけた「ドイツバンク選手権」で優勝を果たした。出場した6戦中、5度目のトップ3入りを遂げた。トータルドライビングは4位、アジャステッドスコアリングは5位。
6、キーガン・ブラッドリー
「ドイツバンク選手権」では、2日目と3日目にボギーなしの10アンダーとスコアを大きく伸ばすものの、16位タイで大会を終えた。彼自身シーズン13度目となるトップ25位入りとなった。うち7度はトップ10フィニッシュ。アジャステッドスコアリングで10位につけている。
7、グラハム・デリュー(カナダ)
「ザ・バークレイズ」の2位タイに続き、「ドイツバンク選手権」では単独3位に入り、プレジデンツカップ初選出への足場を固めたデリュー。「ドイツバンク選手権」3日目には「62」を記録した。トータルドライビングで1位にランクインしている他、パーオン率でも3位につけている。
8、タイガー・ウッズ
プレーオフ2戦目の「ドイツバンク選手権」では、予選落ち同然の65位タイという結果に終わり、フェデックスカップランキングも2位に落ちた。週間ランキングではパットのスコア貢献率が70位と苦しんだものの、アジャステッドスコアリングとオールアラウンドではトップをキープいている。
9、ジェイソン・ダフナー
最近出場した4大会では、「全米プロゴルフ選手権」での優勝を含む3度のトップ10入りを果たしているダフナー。今季自身最高のパットのスコア貢献率で3位と健闘した「ドイツバンク選手権」でも9位タイに食い込んだ。現在はアジャステッドスコアリングで13位。
10、ザック・ジョンソン
「ドイツバンク選手権」では27位タイ。自己記録を更新中だった連続トップ10入り記録は「5」で止まってしまったジョンソン。しかしフェアウェイキープ率ではトップタイ、パーオン率も7位タイにつけている。直近の6戦でパットのスコア貢献率を53も上げ、現在は48位にいる。
11、ジム・フューリック
「ドイツバンク選手権」最終日は9位でスタートしたが、「73」が響き、連続トップ10入りは5でストップとなった。フェアウェイキープ率は3位、パーオン率は22位、アジャステッドスコアリングは19位。
12、ジョーダン・スピース
「ドイツバンク選手権」の4位タイという結果を履歴書に加え、一年を通しての目標だった「プレジデントカップ」にキャプテン選出の一員として出場を決めた。オールアラウンドで3位にランクしているスピースは、まだ20歳!
13、フィル・ミケルソン
「ザ・バークレイズ」では6位タイ。「ドイツバンク選手権」初日は「63」でトップタイで2日目を迎えたものの41位タイで終えた。この結果、フェデックスカップランキングも6位まで降下した。パットのスコア貢献率は2位、パーブレークは1位。
14、ハンター・メイハン
「ドイツバンク選手権」13位タイ、パーオン率は5位タイ。わずか4ボギーと善戦が光った。今季は4度のトップ10入り、10度のトップ25入りを記録した。フェアウェイキープ率、パーオン率、パットのスコア貢献率はともに35位以内。
15、ジェイソン・デイ
「ドイツバンク選手権」は13位タイに入り、シーズン10度目のトップ25位以内を決めた。そのうち6度はトップ10入りし、23試合連続で予選落ちを逃れている。パットのスコア貢献率は47位、アジャステッドスコアリングは12位、オールアラウンドは18位。
16、セルヒオ・ガルシア(スペイン)
直近の5大会で初めての25位以内となった「ドイツバンク選手権」で4位タイ。36ホール、54ホールを終えた時点では首位に立っていた。パットのスコア貢献率は6位タイ、アジャステッドスコアリングでは8位。
17、ウェブ・シンプソン
「ドイツバンク選手権」では9度目の予選通過を果たしたものの53位タイ。唯一のトップ10フィニッシュはトラベラーズ選手権の5位タイ。「プレジデントカップ」はキャプテン選出により出場が決まった。アジャステッドスコアリングは14位。
18、イアン・ポールター
「ドイツバンク選手権」の好成績で、フェデックスカップ70位圏外から上位70位に滑り込んだ7人のうちの一人。「ドイツバンク選手権」では順位を25も上げ9位に入った。プロキシミティはトップ。
19、ルーク・ドナルド(イングランド)
ホームゲームのタイミングとしては、理想的だ。「全米プロゴルフ選手権」での予選敗退を受け、41位タイとして今週のプレーオフに挑む。「ドイツバンク選手権」では2日目中盤からの上がり48ホールを10アンダー、わずか1ボギーで回った。パットのスコア貢献率は8位。
20、ロベルト・カストロ
「ドイツバンク選手権」で9位タイに食い込み、フェデックスカップランキングで25位に浮上した。18ホールを終えてトップに立っていた「ザ・プレーヤーズ選手権」での19位タイ以来、今季8度目のトップ25位以内入りを果たした。プレーオフ期間中だけでアジャステッドスコアリングをおよそ1打も縮めた。