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羽川豊の全米オープン生レポート/タイガーのショータイムはまだまだ続く!

今日も見ていて、いつ何が起こるかわからない展開だったので、ハラハラしながらも楽しめた試合になりました。それは、スタートホールから決着がつくまで続きました。1番のスタートホールで、タイガーがティショットをフェアウェイに運びバンザイまでして喜ぶ姿を見て、やはりタイガーも不安だったのだと改めて思いました。今回、一番の鬼門は1番でしたから。

中盤の戦いとしては、ロコ・メディエイトのアイアンショットが良かったので、そう簡単には勝負はつかないと思いましたね。タイガーの調子がいつ悪くなるのかというドキドキ感もありましたので。さらに、メディアエイトは、負けてもしょうがない相手と思ってプレーしているので、変な気負いもないし自分の一番調子が良い状態でゴルフをしていましたね。

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タイガーは体が万全ならば、プレーオフをせずとも勝てたとは思います。それはコースの攻め方を誰よりも知っていること。そして、3日目のスーパープレーの勢いで最終日に独走してもおかしくない展開でした。プレーオフも3打差が付いたときには、タイガーが一気に勝負に出るかとも思いましたが、今回ばかりはタイガーの思惑通りには進みませんでいた。

タイガーのドライバーショットで、打った後に何度も苦痛の表情を見せた場面がありましたが、あれはひざをかばおうとして、バランスとタイミングの悪いスイングをしているときです。ひざが痛くても左腕をしっかり振りぬけた時には、左サイドに体重移動ができていました。終盤は左足を開いたり、インパクト後に足を浮かせる動作など工夫しながらショットをしていましたね。

結局91ホール目で勝負がつきましたが、最後は精神力というかタイガーの方が、勝ちたい意欲が強かったのだと思います。18ホールのプレーオフは、淡々とプレーしながらスコアを作っていけますが、サドンデスになると一瞬でも気を抜けない状態です。勝ちを意識したメディエイトがティショットを曲げてしまったのは、その差だと思います。

今大会はタイガーが見事な演出をしてくれました。いろんな場面、いろんな表情を見せてくれましたね。次のメジャーは1ヵ月後の全英オープンです。次回は私も現地に出向き、皆に現地の様子などもお伝えしたいと思います。全英までにタイガーがひざを完治させてこられるのかが問題ですが、きっと次なるステージでもタイガーらしさを披露してくれると思います。

羽川 豊 Yutaka Hagawa
セントラルスポーツ所属。栃木県出身。専修大学時代に朝日杯全日本学生選手権4連覇。ツアー通算5勝。1982年「マスターズ」15位タイなど。現在は自身のゴルフサロン「HAGAWA YUTAKA GOLF SALON」でレッスンを行っている。全米オープンには毎年テレビ朝日のレポーターとして現地入りをしてきたが、今回は日本で中継に携わる。タイガー・ウッズや上位選手の詳細情報はテレビでもお楽しみください!

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