米国PGAツアー「ファーマーズ・インシュランスオープン」が27日（木）、カリフォルニア州トーレパインズGCで開幕。韓国出身の康晟訓が「64」をマークし並み居る強豪を押しのけ、8アンダーの単独首位でスタートした。

タイガー・ウッズ、フィル・ミケルソン、リッキー・ファウラーと米ゴルフ界のスターが軒並み米国PGAツアーでの今季初戦を迎えた今大会。その中で初日首位スタートに成功したのは韓国出身のルーキーだった。

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ノースコースの10番からスタートした康の勢いは、12番（パー3）で奪った最初のバーディから加速した。14番のチップインイーグルを含めて4つのパー5で1イーグル、2バーディ。「パー5はすべて（第2打で）届く可能性があるので、とにかくフェアウェイキープをしようと考えた。パー5をうまく攻められたことが、今日の良いプレーの要因」。ラウンド後の公式会見に出席し、最高のラウンドを分析した。

康は今季の出場権をかけた昨年末のQスクールを16位タイで突破したPGAの新人選手。1987年生まれの康は96年にアマチュアゴルファーの父の影響でゴルフを始めた。2002年からプロに転向した2007年までの5年間、米国にゴルフ留学。父に連れられ、最初は名コーチのハンク・ヘイニーの元に出向いたという。しかし「彼は当時タイガー（・ウッズ）のコーチだったから、忙しかったみたい」とヘイニーの元を離れ、現在はカリフォルニア州で別のコーチ、ドン・ブラウン氏に師事。7歳年上の兄がエースキャディを務めており、2009年には日本ツアー6試合にも出場している。

リーダーズボードの一番上に名前が掲げられても、康は謙虚だった。「彼らと一緒にプレーできることに本当に興奮しています。タイガーやフィル、ほかの選手みんなが僕の目標。彼らのようになりたいし、一緒にプレーできることが幸せです。だから彼らを倒してやろうなんて思わないし、ただ勉強したいだけです」。

「土曜日の夜に（3日目終了後に）同じ位置にいても考え方は変わらないか？」という質問にも「はい、変わりません。タイガーやフィルとプレーできても、今は僕よりも彼らの方が遙かに上手いことは分かっています。だから彼らがどういう風にプレーするのか、とにかく一生懸命勉強したい」と今後の戦いに目を輝かせるばかりだった。