松山英樹は3打差で優勝争い継続 スタート前のパッティング練習に見るグリーン上の進化
◇米国男子◇チャールズ・シュワブチャレンジ 3日目(30日)◇コロニアルCC(テキサス州)◇7289yd(パー70)
トップと1打差の2位でスタートした松山英樹は、スコアをなかなか伸ばせない展開が続いた。バーディが欲しい出だしの1番パー5では、3打目のアプローチを寄せきれずにパー。続く2番では105ydの2打目をピンそば2.5mにつけたものの、バーディパットがカップをかすめた。続く3番でパーオンするも3パットでボギー先行。その後もバーディチャンスは作るが、もどかしい流れが続いた。
後半12番で138ydの第2打を60cmにつけて、ようやく初のバーディ。その後は14番で3m、17番で6mのバーディパットを決め切れなかった。1バーディ、1ボギーの「70」で、スタート前と同じ9アンダーでホールアウト。首位との差は3打に広がった。
松山はスコア提出を終えると、すぐさま練習場に直行した。ショット練習は軽めにとどめ、パッティング練習に時間を割いた。この日は5~6mのバーディパットをいくつか外しており、やはりパッティングに課題を感じていたのだろう。
とはいえ今週のプレーを見る限り、かつてのウィークポイントだったグリーン上のパフォーマンスは大きく改善されているように思う。3日目終了時点でストローク・ゲインド・パッティングは全体25位(+2.554)としている。
試合を見ていてひとつ思ったことがあった。パッティングのラインの読みで、「エイムポイントグリーンリーディング」を多用している点だ。松山はグリーンに上がると、ラインをまたいで足裏で傾斜を測り、ボールのある地点に戻って手を伸ばし、ターゲットを確認する。傾斜を足裏の感覚と、手の指の本数で読み取る方法だ。以前もこの手法を使う場面はあったが、継続性はなかった。それが今週は、ほぼ毎ホールで傾斜をエイムポイントで確認している。3パットが減っているのも、ライン読みの精度向上が要因の一つだろう。
この日スタート前の練習では、実戦的な練習も行っていた。曲がるラインを設定し、ラインをまたいで足裏で傾斜を測る。続けて、手を前に出し指を掲げ、早藤キャディにターゲットとなる位置にティを指してもらう。そしてそのティに向かって打ち、実際に曲がって入るかを確認。ライン読みとタッチの両方を磨く。
さらに、足裏で測った後に傾斜器を置いて数値を確認し、感覚とのズレを擦り合わせる。足裏の感覚は日々変わるため、この「キャリブレーション」(調整)が欠かせない。
この日は8番、16番(ともにパー3)で、約2mの微妙なパーパットをいずれもカップ中央から入れたのが印象的だった。こうした練習の積み重ねが結果に表れているのだろう。まだチャンスはある――。日が傾き、影が長くなる中、黙々とパッティング練習を続ける松山の背中がそう語っているようだった。(テキサス州フォートワース/服部謙二郎)