2026年 マスターズ

涙、苦悩、歓喜…グリーンジャケット奪還へ/松山英樹 マスターズ年表

松山英樹
松山英樹のマスターズ14回の挑戦を振り返る

◇メジャー第1戦◇マスターズ◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7565yd(パー72)

90回目を迎える今季メジャー初戦「マスターズ」が9日(木)に開幕する。松山英樹は13年連続15度目の出場で2021年以来の大会2勝目を狙う。アジア勢として初めてグリーンジャケットに袖を通し、日本ゴルフ界に金字塔を刻んだ挑戦の歴史を振り返る。

■若者の挑戦

2026年 マスターズ 事前 松山英樹
2011~15年「若者の挑戦」

2011年 27位タイ(通算1アンダー)
前年「アジアパシフィックアマチュア選手権」優勝者として初出場し、日本人初のローアマチュアに輝いた。同年3月に東日本大震災が発生し、東北福祉大の学生として被災地からの応援にも背中を押されて奮闘した。感謝を胸に手にしたシルバーカップは「重さはなかったけど、その重さではない方の“重さ”を感じました。持てたことが幸せでした」

2012年 54位タイ(通算9オーバー)
27位から出た最終日に「80」と崩れ、翌年大会の出場権を得られる16位以内、2年連続のローアマもならなかった。悔し涙で目を真っ赤にはらしながら、日本メディアのインタビューに気丈に答えた。「自信のあったパッティングで、こんなに打ってしまってふがいない。グリーンのスピードも昨日と変わっていなかった。自分の打ち方の問題です」

2014年 予選落ち(通算7オーバー68位タイ)
プロとして初のオーガスタで優勝を目指した戦いは、初日に12年大会最終日と並ぶマスターズでの自己ワースト「80」を喫して大きく出遅れた。2日目の「71」もカットラインに届かず、出場14回のキャリアで唯一の予選落ちとなった。「自分の中でやってきたことが結果に繋がらなかったけど、準備がダメだとも思わないし、そう思いたくもない」

2015年 5位(通算11アンダー)
日本人選手のマスターズ新記録となる通算11アンダー、自身メジャー最高位となる5位にも笑顔はなかった。「66」とチャージをかけた締めくくりにうなずきつつ、首位と11打差のスタートで優勝争いに絡んだ実感は薄かった。「勝てないと後悔は残る。うれしい気持ちもありますけど、やっぱり優勝を目指してきているので、悔しい気持ちがある」

■見えた頂点

2026年 マスターズ 事前 松山英樹
2016~20年「見えた頂点」

2016年 7位タイ(通算イーブンパー)
3日間ただ一人オーバーパーをたたかず、2打差3位で初めて最終日の優勝争いに飛び込んだ。大混戦の後半13番(パー5)で絶好のイーグルチャンスを外し「13番が入っていたら、追いつくチャンスもあったのかなと思うけど…。フェアウェイから、何回も何回もグリーンを外しているようじゃ話にならない。自分に若干、あきれていました」

2017年 11位タイ(通算1アンダー)
前年秋から同年2月に連覇した「フェニックスオープン」まで日米9戦5勝と圧倒的な成績を残しながら、大一番まで勢いを持続できなかった。グリーン上で停滞した初日「76」の出遅れを必死に挽回し、最終日「67」で翌年出場権を確保したが、「パッティングのレベルを上げたい。去年の年末くらいのパットができれば絶対勝てる自信はある」

2018年 19位(通算3アンダー)
2月に左手を痛めて約1カ月半の戦線離脱を余儀なくされたシーズン。けがをした時点でマスターズまでのスケジュールを逆算して臨んだ一方、自らへの期待値は高くなかった。試合後は珍しく自分自身をねぎらい「“小手先のゴルフ”で、よくここまでやっていると思う。そういうのではなく、しっかりしたものを出さないと、ここでは勝てない」

2019年 32位タイ(通算3アンダー)
年明けからPGAツアーで3度のトップ10と状態の良さを自覚して乗り込んだ後に狂いが生じた。最終日もバーディとボギーが入り乱れる「72」と伸ばせず、タイガー・ウッズが5勝目を挙げた大会で上位は遠かった。「今週の練習ラウンドでズレてしまったのが一番悔しい。3カ月、うまくいったものがいきなりここまで悪くなるのには原因がある」

2020年 13位タイ(通算8アンダー)
コロナ禍で異例の11月&無観客開催となり、コースコンディションも大きく様変わりした。優勝したダスティン・ジョンソンが新記録の通算20アンダーをマーク。予選ラウンドに「68」を並べて迎えた週末に後退した。「少し苦手意識が出ている感じがある。なかなかいい結果を出せていないけど、来年は必ず勝てるようにしっかりと頑張ります」

■栄光の先へ

2026年 マスターズ 事前 松山英樹
2021~25年「栄光の先へ」

2021年 優勝(通算10アンダー)
大会10度目の挑戦で重い扉をこじ開けた。3打差6位からの3日目に大会自己ベスト「65」をたたき出して首位に浮上。最終日は折り返し時点で5打あったリードを1打差まで詰められながら逃げ切った。アジア勢初のマスターズ制覇を遂げ、「日本人は今まで『できないんじゃないか』というのがあったかもしれない。僕はそれを覆せたと思う」

2022年 14位タイ(通算2オーバー)
史上4人目となる連覇への挑戦は苦難に満ちていた。3月初めに首から肩甲骨への痛みを訴えて戦線を離脱し、前週の復帰戦も2日目に途中棄権。何とか出場にこぎ着けて首位と5打差2位で折り返すも、3日目「77」で夢が遠のいた。「もう少し優勝争いに絡みたかった。今週は痛くてもやるつもりだった。ゴルフがうまくいかなかったので悔しい」

2023年 16位タイ(通算2アンダー)
悪天候で連日のサスペンデッドとなり、最終日に合計25ホールをプレーした。フィジカルコンディションに不安も抱えていた中、首位と5打差でサンデーバックナインに突入した。10番から立て続けのチャンスメークを生かせず、「きょうの朝以外はグリーンスピードがつかめなかった。課題はずっと変わらない。それを克服していけるように」

2024年 38位タイ(通算7オーバー)
同年2月「ザ・ジェネシス招待」で2年ぶりの優勝を飾り、その後も好成績を並べて仕上がりの良さを示していたが、カットライン上で薄氷を踏む予選通過。最終日も「74」と60台を一度も出せず、「朝の練習はメチャクチャ良かったのに、それがコースに出て、思うようにできなかった感じがあった。ちょっと、苦しいゴルフでしたね」

2025年 21位タイ(通算2アンダー)
首位と5打差12位につけていたムービングデーにまさかの展開となった。マスターズ通算53ラウンド目で初めてひとつもバーディを奪えず、「79」で急失速。最終日は「66」で意地を見せ、「きょうと2日目のショットは、勝った時と同じくらいの精度は保てたと思う。3日目のような大きなミスをしないように精度を高めていかなきゃいけない」

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