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2024年 ザ・プレーヤーズ選手権
期間:03/14〜03/17 場所:TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)

どう猛で謙虚な世界一 シェフラーは2日目のアクシデント乗り越え連覇&連勝

◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 最終日(17日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)◇7252yd(パー72)

最終組を回っていたウィンダム・クラークは後半11番で、その存在に気付いた。「初めてリーダーボードを見たときだった。ちょっと笑って、言ったんだ。『やっぱりか』って。彼は世界最高の選手なんだから」。首位と5打差の6位から出たはずのスコッティ・シェフラーがいつのまにかトップに立っていた。

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轟音は前半4番で響いた。残り92ydからの第2打、ウェッジでスピンを効かせたボールは、3回バウンドしてカップに滑り込んだ。パーを3つ並べてからイーグルを先行し、ギャラリーは大騒ぎ。後半16番(パー5)までに6つバーディを重ね、「64」をマークして通算20アンダーの首位で先にホールアウトした。

ザンダー・シャウフェレも、ブライアン・ハーマンも、終盤あと1打が届かない。最終18番、クラークの5mのバーディパットが外れたのを、シェフラーはプレーオフに備えて準備していた練習場で知った。第50回を数えた“第5のメジャー”で史上初の連覇を達成。「プレーヤーズでは1回勝つのも大変。2連勝できるなんて本当に特別だ」と喜んだ。

前週「アーノルド・パーマー招待」に続く2週連続優勝。思えば今大会は2日目の前半、首を痛めてラウンド中に急きょトレーナーのマッサージ治療を受けていた。優勝会見で「あの時点で勝つことを考えられたか?」と聞かれ、「そう思った。だからプレーを続けた」と即答した。

「急なケガを負った時、翌日に少しでも良くなっているか、まったく同じくらいの症状であれば問題ない。普通は翌朝、悪くなっているものだから。土曜日(3日目)は少し良くなっていて、今朝起きると、ほとんど普段通りの状態に近づいていた」

ロリー・マキロイ(北アイルランド)も、松山英樹も絶賛するショット力を武器に世界一の座を確保している。絶対王者への道を歩むが、27歳は謙虚な姿勢を崩さない。「今回2位だったとしても、きょうの帰りのフライトは同じようなものなんだ」。サポートスタッフが、夏に出産予定のメレディス夫人が、人格を正してくれる。「僕がトロフィーを家中に飾って、大手を振って歩き始めたら、彼女は僕の頭をひっぱたいて、正気に戻るように言うはずだ」

2022年「WMフェニックスオープン」での初優勝から約2年で8勝。通算82勝(メジャー15勝)のタイガー・ウッズと比較されることには、まだまだ違和感たっぷり。「比べられるのは本当に特別だが、彼はゴルフにおいて超越している。僕はこれで8回勝って、プレーヤーズ(の2勝)は彼に並んだ。でもメジャーはあと14回、ツアーでも70回以上勝たないと追いつかないよ。だから普段通りをこれからも心がけようと思う」と柔らかい笑顔で語った。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/桂川洋一)

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