「舗装された道」から切り開いた“ツネルート”/久常涼インタビュー
2024年 ソニーオープンinハワイ
期間:01/11〜01/14 場所:ワイアラエCC(ハワイ州)
久常涼は“マンデー敗退”から1年後にPGAツアー本格参戦「特別な気持ち」
◇米国男子◇ソニーオープンinハワイ 事前(9日)◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)
ちょうど1年前も久常涼はホノルルにいた。この大会のマンデートーナメントに挑戦。「でも、全然ダメで。すぐに帰っちゃって、3日間くらいしかハワイにいなかった。あんまり良い思い出がないんですよ」と笑った。
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その1年後にPGAツアーメンバーとして本戦の舞台に立てることは、もちろんイメージもできなかった。「『来年のマンデーに向けた良い練習になったな』って勝手に思っていたくらいですから」。青木功がPGAツアー初優勝を遂げ、2年前には松山英樹も勝った場所で本格参戦の第一歩を踏み出す。「ここで“開幕戦”を迎えられることが特別な気持ち」とかみしめる。
この舞台で強みにしていきたい部分を聞かれて「すみません、見当たらないです…」と申し訳なさそうにポツリ。昨年7月には米本土で行われた欧米共催の2大会に出場しており、「バラクーダ選手権」ではトップ10入りも果たした。それでも、「フィールド的には今週の方が“厚い”。このメンバーを見ると、どうしても力は入りますし、ワクワク感と同時に自分ができるのかなという不安もある」
開幕2日前は松山と一緒にコースを回った。2人のファーストコンタクトだった2021年「ZOZOチャンピオンシップ」以来の練習ラウンド。当地で勝っている日本の第一人者との9ホールは充実の時間だった。ラウンド中のちょっとしたやり取り、投げかける質問への返答だけではない。「あのストイックな姿勢で自分も背筋が伸びるというか、松山さんを見ていれば“勝手に”頑張れる」。欧州ツアーで川村昌弘の姿から学んだように、頼れる先輩の存在が何より心強い。
「(ハワイで)今年はいい思い出にして、次の舞台に行ければ。あんまり意気込んでも空回りする。マイペースで頑張ります」。背伸びすることなく、新たなチャレンジを楽しむ。(ハワイ州ホノルル/亀山泰宏)