「全英オープン」リーダーボード
2022年 全英オープン
期間:07/14〜07/17 場所:セントアンドリュース・オールドコース
桂川有人「日本を背負って」戦う聖地での週末
◇メジャー第4戦◇全英オープン 2日目(15日)◇セントアンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7297yd(パー72)
朝方は雨が降り、昼には晴天に。コースコンディションもピンポジションも初日とは違ったが、23歳の桂川有人のプレーは前日と同じように「上出来」だった。35位から出て5バーディ、1ボギーの「68」でプレー、通算5アンダー18位で決勝ラウンドに進んだ。
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「予選通過とかあまりそこを目標にしてしまうと、(スコアが)下回りやすいのかと思うので、あまり気にせずに自分のプレーをして、上を見てずっとやっていた。今の位置で終われて良かった」と表情を緩めた。
出だしの1番で3パットボギーをたたいたが、直後の2番ですぐに取り返した。「それがだいぶ大きかった」と気持ちを切らさなかった。その後3つ伸ばしてリーダーボードを駆け上がり、一時はトップ10をうかがう位置につけた。「せっかくのメジャーなので、どういうプレーしているのか気になる」とプレー中はリーダーボードを見ながら楽しんだ。
ティショットがホテル越えになる17番で2打目をグリーンの右に外したが、ナイスパーセーブ。18番はピンそばに寄せてバーディフィニッシュ。ギャラリーから「ユウト」の歓声もあがった。起用した地元キャディのベンジャミン・キンスリー氏の家族とその友達だと明かしたが、ギャラリーの声援に右手を挙げて応える姿は板についてきた。
「反応した方がいいかなと思って。『日本人は反応しない』と思われるのが嫌なので。日本を背負ってというか。日本代表で来ているような感じがするので、少しでもファンを増やせるように」
観衆に応えるのは、趣味と公言するプロレスの影響か。もっとも最近はまっているのは、ネットフリックスで配信されている、漫画が原作のアニメ『スプリガン』。前日は午後スタートのため、終わったのが遅くて見られなかったそうだが、「プロレスよりそっちの方が気になってしまって。きょうも見たい」と緊張感を微塵も感じさせない。
オフからオンに戻る初めてのメジャーの決勝ラウンドは「また予選カットがあるような気持ちでやったら結果が良くなる気がする」と気持ちで戦う。日本の若武者が目の肥えた聖地のゴルフファンをうならせることができるか。(スコットランド・セントアンドリュース/清野邦彦)