昨年はピン型のパターで初優勝。今年は2ボールのネオマレット型がさえた

◇米国男子◇AT＆Tバイロン・ネルソン 最終日（15日）◇TPCクレイグランチ (テキサス州)◇7468yd（パー72）

「神様、お願いします」－。17番（パー3）でイ・キョンフン（韓国）は祈りをささげた。単独首位で迎えた最終盤、不安定なバンカーの斜面で必死にバランスをとりながらの寄せは、3.5mほどオーバー。17番のティイングエリアでは、1ストローク差で追いかけてくる最終組のジョーダン・スピースも見ていた。

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大事な局面、緊張する場面でしかしないという祈りを込めたパッティング。スライスラインを流し込み、力強く拳を握った。1イーグル7バーディの「63」で通算26アンダー。地元の期待を背負ったスピース、同学年の松山英樹らを振り切った。

サム・スニード（1957、58年）、ジャック・ニクラス（70、71年）、トム・ワトソン（78～80年）というレジェンドプレーヤーに続き、この大会での連覇を達成。1年前に当地で初優勝を遂げたばかりの30歳は「信じられない。みんなが僕の名前を覚えてくれるといいんだけど」と照れ笑いした。

父母と妻、そして昨年は妻のお腹の中にいた10カ月の長女と分かち合った優勝の喜び。次週「全米プロゴルフ選手権」（オクラホマ州サザンヒルズCC）をはじめとするメジャーでの活躍はもちろんのこと、昨季はフェデックスカップランキング31位と目前で逃したシーズン最終戦「ツアー選手権」行きを固く誓った。（テキサス州マッキニー／亀山泰宏）